用語の解説 福祉用具プランナー ウェルフェアテクノハウス

用語の解説

福祉用具プランナー

 福祉用具を必要としている人々に対し、福祉機器等の選定と適切な利用の援助、そして適応の状況をフォローして評価するといった「福祉用具プランニング」を行う能力をもつものをいう。ここでいう「福祉用具」とは、福祉用具法にある福祉用具から、義肢装具、治療・訓練機器等を除いたものをいう。
 専門家としての福祉用具プランナーは、ケアチームの一員として位置づけられ、利用希望者やその家族からの機器導入に関する相談や申請だけでなく、用具に関するクレーム等にも対処することになっている。福祉用具プランナーは、こうした依頼が利用者からある、相談者がかかわっている、あるいは今後かかわるであろう医療機関、訪問看護ステーション、在宅介護支援センター、福祉事務所などの機関と連絡をとりあい、自らの行動を決定し販売やレンタル事業者などと直接やりとりをする。
 従って、利用者からみれば福祉機器や住宅改造といった技術面におけるエキスパートであると同時に、諸制度やその運用にも明るい「情報提供者」、「選定の支援者」、「使用方法の指導者」そして「クレームの窓口」としての代弁者として幅広い知識と行動力が求められることになる。
 福祉用具プランナーの養成研修は、(財)テクノエイド協会が担当し、1997年度よりモデル研修事業が始められる。
 

ウェルフェアテクノハウス

 高齢社会の進展による要介護者の増加と、それよる介助者の増加に対応するため、その解決を技術開発によって求められることが多くなった。そうしたニーズに答えるため、通商産業省工業技術院において「医療福祉機器技術開発研究制度」が設けられたなかの事業の一つである。
 具体的には、「先端在宅介護機器システム」の研究開発をすすめるための研究用施設として位置づけられている。全国において公募され、応募のあった地区や団体からの事業内容を審査し、現在全国13カ所に建設され、今年度中にさらに3カ所の建設が予定されている。このような性格もあり、施設ごとに研究テーマが設定、実施されている。
 研究内容の主なものは、住宅のバリアフリーとアクセス評価、在宅介護機器の開発・評価、機器導入による建築計画の研究、高齢者・障害者の生活に適合した建築材料・建築設備の研究、・利用者の動作分析や生理測定による評価、居住による評価、快適な環境づくり、在宅医療システム、在宅介護負担、エネルギー研究と、その領域は広い。
 その目的とは別に、各地域で技術による新しい可能性を市民にアピールする役割も実際には大きい。
 

(八藤後猛/日本大学理工学部建築学科)

 


 

主題・副題:
リハビリテーション研究 第93号

著者名:

掲載雑誌名:

ノーマライゼーション・障害者の福祉増刊「リハビリテーション研究 第93号」
 

発行者・出版社:

財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
 

号数・頁数:

93号 46頁
 

発行月日:

西暦 1997年11月28日
 

登録する文献の種類:


 

情報の分野:

 

キーワード:


文献に関する問い合わせ:

財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1
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