障害者インクルーシブ防災ネットワーク（DiDRRN）ニュース

第6回アジア防災閣僚級会議
障害のある人および障害者団体によるステークホルダー予備協議

2014年6月23日11時57分投稿
didrrn

第6回アジア防災閣僚級会議が、今週、タイのバンコクで開催されている。まず6月22日に、障害のある人および障害者団体によるステークホルダー予備協議が行われた。このイベントには、国際連合アジア太平洋経済社会委員会（UNESCAP）、日本財団および国際リハビリテーション協会も協力している。予備協議では、障害インクルーシブな災害リスク軽減の開発計画並びに政策について、各分野および各国の代表により議論が交わされた。また、民間企業、国際NGOおよび政府の代表による発言もあった。協議には、国際リハビリテーション協会の河村宏氏、障害者権利委員会のブンタン（Buntan）氏、障害者インクルーシブ防災ネットワーク（DiDRRN）を代表してアティフ・シェイク（Atif Seikh）氏、世界盲ろう者連盟の福田暁子氏、バンコクの日本国大使館の望月氏、日本財団の本山氏がパネリストとして参加した。

開会に当たり、インクルーシブ防災アドバイザーで、DiDRRNのパートナー機関、マルティーザ・インターナショナルの可児さえ氏が、障害インクルーシブな災害リスク軽減について現状を報告した。可児氏は、災害リスク軽減には障害のある人も関与し、貢献しなければならないため、障害を含めることは開発課題であると述べた。そして、そのような貢献を実現するには、アクセシビリティが必要だとした。さらに可児氏は、もはや障害のある人を弱者集団と見なすのではなく、開発パートナーとして重視するときであると付け加えた。

最初に発言した国際リハビリテーション協会の河村宏氏は、特に東日本大震災後、また、仙台会議の共同開催後に日本で開発された、障害インクルーシブな災害リスク軽減計画および政策を紹介した。各国政府代表、NGOおよび障害者団体が参加した2014年4月の仙台会議では、仙台宣言が発表されたが、この宣言は、第6回アジア防災閣僚級会議、さらには次の世界防災会議へとつながるものである。河村氏はまた、仙台会議のアクセシビリティについて、受け入れの支援体制も含めて報告した。最後に、日本の障害インクルーシブな災害リスク軽減計画を描いた、非常に感動的な、しかし、極めて示唆に富むドキュメンタリー映像が上映された。この映像を通じて、誰もが同じ生きる権利を持っていることがしっかりと確認された。

次に、災害リスク軽減のあらゆる側面に障害を主流として盛り込むため、ジョグジャカルタ宣言と、災害リスク軽減関係者によるパートナーシップの開発に関するパネルディスカッションが行われた。6人のパネリストが聴衆の質問に回答し、障害インクルーシブな災害リスク軽減について意見を述べた。障害者権利委員会のブンタン氏は、インクルーシブな災害リスク軽減は持続的な開発であり、これによりレジリエンス（災害への抵抗力および災害からの回復力）が育まれること、また、保護を受けることと参加することは、すべての人のあらゆる側面における権利であることから、各国政府はジョグジャカルタ宣言を真剣に考慮するべきだと述べた。

DiDRRNを代表し、DiDRRNのパートナーで、スペシャル・タレント・エクスチェンジ・プログラム（STEP）のアティフ・シェイク氏が、障害のある人が災害リスク軽減の計画段階から参加するプログラムの映像を上映した。そして、障害のある人は、社会、教育、保健分野をはじめ、多くの分野で多数の障壁に直面していることを示した。シェイク氏は、インクルーシブな災害リスク軽減がインクルーシブな社会をもたらすと信じている。

シェイク氏に続いて、盲ろう者であり、世界盲ろう者連盟事務局長の福田暁子氏が、障害インクルーシブな災害リスク軽減の重要な要素について発表した。福田氏は、仙台宣言の好ましい点は、障害のある人を、他者から支援を受けるだけの者としてではなく、変革の主体者として認めている所だと明言した。今回のセッションで福田氏は、人は他者を必要としていると認めた。人の命は、人によって救われるのである。弱者集団であろうとなかろうと。

最後に、バンコクの日本国大使館の望月氏が、30人が集まった部屋で、日本における災害リスク軽減の優先課題について発表した。その後、パネリストと聴衆の間で、25分間にわたり議論が交わされ、日本財団の本山氏によって閉会が宣言された。

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Original:
Pre-conference Stakeholder Consultation Individuals & Organizations
Concerned Disability on 6th AMCDRR
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