音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

  

要望等の提出

■要望等の提出(内容骨子)

(*要望書の全文はこちらに掲載されています。http://www.dinf.ne.jp/doc/JDF/demand.html

【第一次】2011年3月14日「被災障害者等への特別支援に関する緊急要望書」

(総理大臣、厚労大臣、内閣官房長官、内閣府特命担当大臣宛/各政党宛)

  1. 被災障害者等の実態把握
  2. すべての放送事業者・情報提供主体による情報保障
  3. 人工呼吸器、人工透析等に必要な電源の確保
  4. 避難所における配慮
  5. 介助者の確保。その他車両、燃料、設備等の確保
  6. 施設、作業所、住宅修復のための予算等の確保。公営住宅を含む住宅の確保

【第二次】2011年3月24日「東北関東大震災に際してJDF緊急要望」

(総理大臣、厚労大臣、総務大臣、国交大臣宛)

  1. 避難先(遠隔地)におけるホームヘルプサービス支給決定の確保の周知・徹底等
  2. 仮設住宅のバリアフリー化
  3. 在宅人工呼吸器使用者、オストメイトについて
  4. ガソリン等、移動のための燃料確保
  5. 報道・広報に関して
  6. 避難情報や避難場所について
  7. 薬等について
  8. 遠隔地に避難されてきた障害者等への支援
  9. 障害者自立支援法における作業所等の公費収入について

【第三次】2011年5月23日「被災障害者等の今後の支援についての要望」

(総理大臣、厚労大臣、総務大臣、国交大臣宛/各政党宛)

  1. 復興に向けた基本理念
  2. 「復興構想会議」への障害当事者の参加について
  3. 復興と社会保障の両立について
  4. 個人情報保護に関して
  5. 放送や情報伝達における情報保障の徹底について
  6. 障害者自立支援法等の柔軟な運用と、国の費用負担について

【第四次】2011年7月13日「被災障害者等への支援と復旧・復興施策に関する要望」

(総理大臣、内閣府特命担当大臣、厚労大臣、総務大臣、国交大臣宛)

  1. 被災障害者の正確な実態把握を速やかに実施してください。
  2. 障害者権利条約を指標に、当事者参加の復興計画を策定してください。
  3. 緊急災害時のテレビ放送については関係障害団体を加えての検討会を設置してください。
  4. 災害時要援護者対策を含む、防災対策の検証を行ってください。
  5. 県外に避難した被災障害者等の把握と支援を行ってください。
  6. 仮設住宅のバリアフリー化を急ぐとともに、今後の復興に向けた住宅整備を行ってください。
  7. 沿岸部・原発隣接区域における瓦礫撤去、土壌除染、ならびに医療・福祉サービスの整備を国として推進してください。
  8. 被災障害者支援活動に対する支援を行ってください。

【第五次】2011年10月11日「東日本大震災における被災障害者等の支援と復興に関する要望書」

(総理大臣、内閣府特命担当大臣、厚労大臣、総務大臣、国交大臣宛)

1.以下の点について、迅速かつ精緻な検証を行なってください

  • (1)障害者の犠牲者数、行方不明者数について
  • (2)被災直後からの生活実態について
  • (3)既存の「災害時要援護者」対策・防災指針の有効性について

2.被災障害者の生活実態やニーズを踏まえたうえで、障害関係団体とも連携しつつ、以下の支援を早急に行ってください

  • (1)仮設住宅で暮らす障害者に関する対応
  • (2)被災障害者の生活を支える各種対策
  • (3)仕事の支援

3.原発事故で多くの障害者が被災していることに関し、以下の対応を行ってください。

  • (1)県外避難を希望する障害者のサポート
  • (2)原発事故による賠償への支援
  • (3)住まい、職場、事業所を中心とした除染
  • (4)仕事おこし

4.今後の復興に向けて、被災障害者の暮らしを守る以下のような対策を講じてください。

  • (1)復興住宅、公営住居の確保等、住宅支援の対策
  • (2)移動支援
  • (3)仕事や所得の支援等の対策

5.障害者権利条約を指標に、当事者参加の復興計画を策定してください。

【第六次】2012年2月7日「東日本大震災を経験して、国に対する提案・要望」

(総理大臣、厚労大臣宛)

1.災害時における支援対策

  • 被災障害者の適切な名簿開示を行い、障害者団体等による調査・支援が行えるようにすること。
  • 障害者関係団体が要援護者情報を共有できるよう、関係法規等を改正すること。
  • 国は県・市町村が障害者団体等と情報共有できるよう、平時からの体制作りを指導すること。
  • 避難所として利用する可能性のある建物は向こう5年以内にバリアフリー化すること。
  • 仮設住宅の設計段階ですべての住宅をユニバーサルデザイン化および冷暖房対応化すること。

2.住宅について

  • 一般の住宅はすべてユニバーサルデザインを標準とした規格を法制化すること。
  • 地域社会のあり方を考える際に、コーポラティブ住宅システムを検討・実現化していくこと。

3.障害者に対するサービスについて

  • 特に在宅の重度障害者のサービスは、被災自治体の負担を極力少なくする方策を取ること。
  • 震災時等における重度身体障害者のヘルパーの派遣時間を大幅に増やすこと。
  • 特にオストメイト(人工肛門・人工膀胱保有者)のニーズに関して配慮を行うこと。
  • 向精神薬等の災害用備蓄を整え、精神障害者の所在把握等が可能なように配慮すること。 このため必要に応じて各種保険機関の協力を求められるようにすること。

4.障害者の生活(所得)保障について

  • 障害者をはじめとする被災生活困窮者には生活保護を支給していくこと。
  • 義援金、賠償金などが収入認定とみなされ、生活保護さし止めが起こらないようにすること。
  • 障害基礎年金に加算した形での所得保障制度を創設していくこと。
  • 障害者支援事業所に対する特別加算、官公需の優先発注等応急的な仕事の確保策を図ること。
  • 鍼灸マッサージ施術所等が被災し、就業できなくなった自営業を営む障害者に対し、 生活福祉資金などの弾力的運用、特例措置を設けるなどして、就業を再開できるようにすること。
  • 被災障害者が働いて収入の得られるシステムを研究開発すること。その補助制度を設けること。

5.原発に関連して

  • 自主的に県外避難した福島県の障害者に、住宅や福祉等、きめ細かく生活保障を提供すること。

6.復興計画への当事者参加について

  • 復興庁を含め国・地方の復興計画の策定・実施機関、実態調査等に障害者を参加させること。

【第七次】2012年7月26日「東日本大震災に関わる障害者等の支援と復興に関する要望」

(総理大臣、特命担当大臣宛)

1.障害者等の被災実態と支援対策の検証

  • (1)震災で犠牲となった障害者の数的データを含む実態把握と公表
  • (2)震災後の障害者の生活実態の包括的な調査
  • (3)以上の内容も踏まえ、災害時要援護者支援対策等の有効性について検証

2.今後の復興プロセスと防災対策への障害当事者の参加

  • (1)災害時要援護者対策のあり方等について、障害者が参加し意見を反映
  • (2)仮設住宅建設の指針について、障害当事者の意見聴取
  • (3)復興プロセスに、障害者に関する部署または担当の設置

3.現在の生活実態とニーズの把握

  • (1)仮設住宅の実態把握については、県と市町村が十分に連携
  • (2)県外避難者の実態把握については、国が指針を示し各県と連携
  • (3)実態把握にあたっては、障害者団体等の民間団体と必要な連携

4.原子力発電所事故に関する賠償請求への支援

  • (1)賠償請求について、障害者に対する適切な情報提供(情報保障)
  • (2)障害者が申請しやすい手続きと、手続きに関する支援や相談の対応

5.被災地等における生活支援

  • (1)仮設住宅を含む住居・生活環境の改善
  • (2)移動支援のニーズへの対応
  • (3)障害者の仕事の支援
  • (4)障害者等支援に関わる人材の応急的な確保
  • (5)夏季の電力不足への対応

【第八次】2013年1月18日「災害時における障害者等の支援に関する要望」

(内閣総理大臣、内閣府特命担当大臣(防災)宛)

  1. 災害時の障害者の支援体制の枠組みに障害当事者団体・関係団体を明確に位置づけてください。
  2. 障害者の被害状況に関する検証委員会(仮称)を設置してください。
  3. 今後の防災や復興においては、障害者権利条約を一つの指標として、誰もが取り残されることのない、 インクルーシブな取り組みを行ってください。

【第九次】2013年3月5日「東日本大震災から2年目にあたってのアピール」

(JDF総合支援本部第三次報告会参加者一同による)

  1. 被災障害者の実情(数的データを含む)を速やかに把握するとともに、 国に検証委員会などの検証の場を設け、課題解決への方向性を見出すこと。
  2. 被災障害者への制度やサービスの利用、移動の支援、住宅の支援 (みなし仮設を含む仮設住宅、復興住宅の居住性を含む)等の支援を、国、自治体において継続すること。
  3. 被災障害者の実情把握と検証、支援活動、今後の復興のあらゆる過程に、 障害当事者が参加できるようにするとともに、行政における防災、復興の部局に、障害当事者を任用すること。
  4. 今後の復興ならびに防災対策においては、障害者権利条約を指標の基本に位置づけ、 誰もが住みやすい「インクルーシブ」な社会(共生社会)の構築を旨とすること。
  5. 2015年にかけて開催される国連を中心とする国際会議において、 国際的な防災戦略に障害者に関わる問題を明確に位置づけるよう、日本から世界に発信し続けること。

【第十次】2013年10月29日「被災地からの提言-誰もが住みやすいまちづくりに向けて」

1.防災に関わるあらゆる政策、計画、取り組みに、障害者を明確に位置付けることが必要です。

  • 2015年からの防災の国際的な枠組みに障害者を明確に位置付けること
  • 国、自治体、その他公的な防災計画と取り組みへの位置付けと、災害時の障害者支援を担当する部局の設置。
  • 一人一人の障害の実態への対応と、性別、年齢、国籍などの配慮

2.防災の計画や取り組みに、障害者とその関係者が参加することが不可欠です。

  • 防災に関する政策、計画づくり、日ごろの訓練も含む取り組みへの参加
  • 国、自治体、その他公的機関の防災担当部局に障害者を任用
  • 障害当事者を含む住民や民間団体の知恵と経験を活かすこと
  • 障害者自身の参加により、それほど大きな費用をかけることなく、 最も的確で効果のある政策、計画、企画を実施することができること。説得力のある啓発が可能となること。

3.防災に関わる計画の作成や取り組みを、障害者権利条約に基づいて行い、差別や格差を生まないインクルーシブなものにすることが必要です。

  • 防災に関する政策、計画や、日ごろの訓練、災害時の警報や避難指示・勧告、避難支援等を誰にでも分かりやすく、利用しやすいものにすること。
  • そのために、地域を越えた共通の取り組みができるよう、国などの広域的なルールづくり
  • 一人一人が、支援を受ける対象者となるだけではなく、 日ごろから、防災の取り組みに参加し貢献できるような地域の仕組みを、すべての住民の参加により作ること

【第十一次】2014年2月10日「東日本大震災から3年目にあたっての日本障害フォーラムの要望」

1.このたび日本が批准した障害者権利条約を実施する観点からも、防災、復興の施策や実践に、 障害者を明確に位置付け、インクルーシブな取り組みを行ってください。

  • (1)2015年からの国際防災枠組みに障害を明記し位置付けるよう、防災世界会議開催国として働きかけること
  • (2)改正災害対策基本法と、これに基づく要援護者・要支援者に関わる施策の周知と推進を、全国の障害当事者の参加の下に行うこと。
  • (3)今後のまちづくりを含む復興の取り組みは、障害者を含むすべての人が暮らしやすいものとなるように行うこと。 このため、関連行政機関等の部局や、関係する審議会・検討会等に当事者・関係者を参加させること。

2.震災三年目にあたり、被災した障害者の実態把握を改めて行ってください。

3.上記の観点や、実態把握を踏まえながら、被災した障害者等へのきめ細かな支援を引き続き行ってください。

  • (1)仮設住宅で生活を続ける障害者等への支援
  • (2)復興住宅の建設にあたっては、ユニバーサルデザインによる設計を基本とし、 建設後・入居後の柔軟な改修に対応できるものとすること
  • (3)在宅障害者への支援。地域生活支援事業への補助等も含む一層の対応
  • (4)民間団体等の支援の取り組みを、地域に根差した公的なサービスとして継続していけるよう、 地域における独自の新規事業の創設について、予算上の措置を含む便宜を図ること。
  • (5)被災地の障害者支援事業所における人材の確保、製品の販路の拡大などの支援

【第十二次】2015年2月19日「第3回国連防災世界会議開催あたって要望」

  1. 第3回国連防災世界会議において新たに策定される「国際防災枠組み」の内容と、 今後の実施においては、日本が2014年1月に批准した障害者権利条約に基づいて、 障害者の参加とインクルージョンが確保されるよう、日本政府に特段の配慮をお願いします。
  2. 同時に、国連防災世界会議においては、開催国であり、 また障害者権利条約の締約国である日本政府の公式な発言、文書、記録などに、 障害者の参加とインクルージョンに関わる課題を明確に位置付けて、 その重要性を世界に力強く発信していただくようお願いします。
  3. 国連防災世界会議の各セッションは、障害者が参加できるよう物理面、 情報面、進行面の配慮を行うとともに、資料、記録についても、 障害者が利用できる形式や媒体を使用してください。
  4. 今後の国内における防災対策、ならびに被災地の復興は、 障害者団体を含む市民社会組織と連携しつつ、 上記のことを踏まえて進めていただくことをお願いします。 特に、被災地の実情を踏まえて、次の課題を提起いたします。
  • (1)被災地における障害者支援とサービスの充実
  • (2)住宅とコミュニティ
  • (3)当面の移動支援と将来の交通システム
  • (4)情報アクセスとコミュニケーション

【第十三次】2016年3月9日「東日本大震災から5年目にあたってのアピール」

  1. 震災から5年にあたり、住民全体の2倍の死亡率があったとされる障害者の被災の事実とその課題について、公的統計も含めて今一度の検証を行うとともに、将来に役立てる取り組みを、国、自治体、民間を含むそれぞれの立場で行うこと
  2. 障害者権利条約、および、仙台防災枠組2015-2030を踏まえ、防災に関わる政策・計画、訓練等の実践を、障害者を含む「インクルーシブ」なものとするとともに、災害発生時から復旧・復興のあらゆる過程の政策決定と実施に障害当事者の実質的な参加を図ること
  3. この目的のための効果的な取り組みを、全国レベル、地域レベルで実践するとともに、モデル事業の創設など、その好事例を広く知らしめ、推進する枠組みを設けること
  4. この取り組みには、次のような課題を含むこと
  • (1)避難支援に関する課題
  • (2)住宅、住環境に関する課題
  • (3)移動と交通に関する課題
  • (4)情報アクセシビリティに関する課題
  • (5)医療、保健、福祉、就労支援を含む被災障害者支援に関する課題
  • (6)原発事故による被害地域ならびに県外避難における重点的な課題