愛知県グループホーム調査-グループホーム利用者保護者への調査-
項目 | 内容 |
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発行年 | 1996年12月 |
転載元 | 発達障害と施設援助-愛知県知的障害児・者施設紀要-「じゆうがあるで、なかまがおるで、わたしの家だよ」第11号 (愛知県精神薄弱者愛護協会) |
グループホーム入居者の保護者の方がどのように思っているのか、簡単なアンケートをお願いしました。既に保護者がいないとか、高齢などの理由で全員の回答をいただくのは困難でした。しかし返信された71名の意見だけでも十分に保護者の想いが伝わってきますし、今後のグループホームの方向を考えるうえでも貴重な資料となりました。(回収率 60%)
1. グループホームを利用した理由について書いていただきました。
<家庭の状況から>
- 家族がなく、一人生活していたので。
- 親も兄弟もなく、アパートで一人暮らしていたが、ボヤを出して追い出された。
- 両親が亡くなって面倒をみられない。
- 両親が亡く、兄弟と合わない。
- 両親が亡くなり、自宅をグループホームに利用してもらったので。
- 父親他界、母親が入院したので。
- 母親が55年に死亡、兄弟は他で居住のため。
- 母親が長期入院(15年7か月)している。(昨年6月死亡)
- 母が入院したので、町から紹介していただいた。
- 母親が一人ですから。
- 父親56歳、母親47歳。3年程前に母が心臓病で疲れてしまったので、チャンスがあればと願っていた。
- 母親が本人の世話に疲れきって病を再発した。
- 今までの施設を出なければならなくなり、途方に暮れてある施設長に相談をした。ちょうどグループホームを作る計画があったのでお願いした。家の近くの授産所に通うには両親共に高年齢のうえ、病身で不安があった。
<本人の成長を願って>
- たとえ障害があっても、成長して親から離れて生活することが自然であるし、あたりまえと判断したため。
- 本人のためになるならと思って。
- 本人が自立してほしいため。
- 子供が親離れし、自活の方向へすすめたら。
- 体験実習することによって少しでも本人の自立を促せるため。
- 自分で生活する力を身につけるため。
<その他>
- 本人が家庭で状態が極度に不安定になったため。
- 体が弱いから職場に近く通いやすい所として選んだ。
親子共々高齢になっていくなかで保護者の不安がクループホームにも寄せられていることと、子供の成長の場としての期待も大きいといえます。
2. グループホームを利用して気付かれたことを書いていただきました。
<本人について>
楽しく生活している
- 明るく生き生きとしている。
- 明るくなった。
- 大変明るい。
- 自分だけの部屋ができて喜んでいる。
- 喜んでいる。
- 気分的に落ち着いている。
- 本人が毎日明るく元気に生活できることが、本人にとっても家族にとっても安心
- 「グループホームもいい、週末に帰宅するのも又いい」と、両方の生活を受け入れて安定している。
- 楽しく生活しているのがわかり、喜んでいる。
- 大変気にいっており、家よりもホームのほうがいいようだ。
- 45歳という年齢にもかかわらず、家にいるときとは違う成長振りがみられ、本人もとても喜んでいるし、体型も変わった。まさに青春といったところ。最後の可能性をフイにしなくてよかった。
- 喜んで行っています。
- 生き生きとのんびり、喜んでいる。
- 寮生同志、それぞれの役割を持って助け合っているようで、とても楽しそう。学校以来ずっと劣等感をもってオドオドした所があったが、今では自信すらもてるようになった。
- ハッキリと口に出して言えないが案外喜んで出かける。
- 本人はホームが気に入っているようだ。
- 現在の所少人数なので喧嘩やわがままも殆どなく順調で、生活の変化を楽しんでいる様子です。
- 仕事が安定していて気持ちよく働かせて頂いて喜んでいる。
- ホームでの生活を楽しみにしている。
- よいと思う。
- 本人がグループホームの生活に慣れ頑張っているので、喜んでいる。
- 集団生活に慣れてよかった。
- 一人でいるより共同生活のほうが楽しいとのこと。
- 一人っ子で育ったため、他の人達と生活できて楽しいようだ。
- 仲間が多いと喜んでいる。
- 孤独が解消されたと思われる。
- グループの仲間とのびのびとした生活をしている。
- グループホームで友達と生活出来ることをとても楽しみにしている。
できることが増えてきた
- 自分自身のことが出来るようになった。
- 生活について随分進歩した。
- 健康でよく動くようになったと思う。
- 生活指導によって非常に成長していると思う。
- 洗濯が少しずつできるようになった。
- 自分の巣は自分で片付けるようになった。
- 家に帰っているときは変わらないが、身支度などが早くなった。
- 包丁が上手に使えるようになった。
- 少しずつではあるが生活状態がよくなった。
- 三才児と言われていた障害の子が(47歳)グループホームに入所してから職員の指導か仲間達の刺激なのか掃除・洗濯・買い物等それなりに出来るようになり、大変喜んでいる。親(75歳)の生きがいになり、この子を育てた事をこの上なく喜んでいる。
- それなりに決められたことができるようになった。
- 本人は抵抗なく、共同生活をしている。
- 元気になったことと、ホームでは他人の世話をよくするようになった。
- ほんの少しですが協調性が身についてきたように思う。
- お金に関心を持つようになった。
- 社会性が少しでてきた。
- 仕事をして毎日働くようになった。
- 友達やボランティア・職員とも話ができ、喜んでいる。
- 会社を休む数が少なくなった。
- 家だと全く自分のペースで生活しているため、入浴に大変時間がかかったり、外出を嫌がりますが、まわりの人を少しは意識して生活できるようになった。
自立してきたようだ
- 本人も自立してきた。
- 自立心が芽生えた。
- 自立心が芽生え、たくましくなった。
- 独立して自分の家で生活しているという誇りを持ったように思う。
- 少しずつではあるが、自立生活に慣れつつある。
- グループホームでの生活で必要な自分のことを伝えるようになった。
- 自分でやるようになった。
- 生活がグループホームに移ったような気がする。ホームに帰るのを嫌がっていたのがすぐに帰るようになった。
- 「家はうるさかった」といい、ホームが気に入っている。2年半過ぎたが、まだ一度も帰ってこない。
- 本人が非常にしっかりしてきた。
- 親が思っているより自立心があった。
- 自己を主張するようになった。
- よい(人間らしい)生活ができ、自立心も育っていると思う。
- 両親の手のひらの上の生活から自分の意思をはっきり出せるようになったと思われる。
- 自分の言いたいことを少しは努力して言うようになった。以前は一度言ってこちらにその意味がわからず聞き返すと、すぐあきらめてしまっていた。
- 親としては心配したが、今ではすっかり親離れした。
- 自分の家のように考えている。
すこし心配もある
- あまり自立していない。(好きなことが出来るから)
- よいところも少しずるくなったりしたところもいろいろ。
- 「寂しい。通勤に不便になった。」と言っている。
- 最初4人位のグループだったのが9人のグループになり、仲間との対人関係に悩み、今は静かな所での生活を希望している。
その他
- 仕事に通うのが便利。
- 私と二人で暮らしていたから少しわがままな所がある。
- かわらず。
- 別にホームへいくことを嫌とはいわないが、親の言いなりになっている。
ほとんどの保護者が「本人も喜んでいるし、成長した」という実感をもっています。でも一方で「寂しい」「仲間との対人関係に悩み静かなところでの生活を希望している」という人もいます。
<家族について>
- 時間が十分あり、自分なりの生活ができる。
- 自由すぎて。
- 主人発病入院の折、グループホームに入れて頂いているお陰で、安心して療養生活 が出来た。感謝してる。
- 叔父・叔母として安心してみている。
- 安心感がある。
- 安心して暮らせる。
- よいと思う。
- ホッとしている。
- 息子の週末の帰宅を楽しみ、ウィークディは又静かな生活をゆっくり過ごしている
- 休みが多くなった。
- 家族の負担が軽くなった。
- 今までの世話がなくなっただけで家族は楽。
- 本人が落ち着いて楽しく生活しているので親も安心でき、そのためのストレスもな いためか両親とも健康状態がよくなっている。
- 母親の病はホームにより(本人と離れることにより)回復する。
- 緊急時には大変助かっている。
- 保護者が体調不良の時は医者などに安心して行ける。
- 安心してお願いでき、親が病気になっても途方にくれることがなく非常にありがたいと思っている。
- 仕事などで留守をしても安心。
- 生活費が削減できる。
- 周囲のことにも気がまわるようになる。
- 兄妹もよかったと、安心して預けられていると思っている。
- 皆さんと一緒にいてくれたほうが安心できる。
- 最初のうちは少し寂しかったが子離れできるようになった。
- 子供から離れる事ができた。
- やっぱり寂しくても家族から離す事が本人の成長のためには大事だと思った。
- 大変喜んで行っておりますので家族は助かっています。
- たいへん喜んでいて嬉しい。
- 意外に本人は家族に対して役目があったことがわかった。
- 喜んでいる。
- すごく寂しかった日々が続いたが、それがホッとする時間に変わった。
- 初めは帰る日を待っていたが、いないのに慣れてきた。
- 先(将来)に希望ができたように思っています。
- ホームでお世話頂いて本人とのトラブルもなく、有り難く感謝しております。
- 帰省時にするふれあいが大変よい。
- 比較的近いので会いに行けてよい。
- 多少寂しさはありますが、集団生活の経験は本人には必要だと思っています。
- 親の労働は軽減されるが、片時も忘れることはない。
- 本人は喜んで行っていますが、家族はちょっと寂しい。
- 少し寂しい。
- 少し寂しいがやむを得ぬ。
- 家での生活は平和だが、家にいない寂しさを感じている。
- あまり変わらない。
- 別に今まで通りで変わりなし。
- 日常生活において変化なし。
- 兄達はあまり気にしていない様だ。
- ごく自然に思っている。
- 弟・妹は兄一人だけでなく、仲間の事も心掛けなくてはと負担が大きくなったと自覚している。
- 本人が落ち着ける所かどうか不安がある。
大部分の方が『安心』『楽になった』と感謝の気持ちを素直に出していただいています。また、寂しいが本人の成長には離れることも大切だと思っている方も見えます。
<ホームについて>
感謝と安心感
- 今のままでいうことはありません。
- 親の亡き後ホームにずっと入所出来るとよい。
- 普段の時はともかく緊急の時、お世話になれるのはとても安心。
- 今後も末永くお願いできることを願う。
- 親としては安心している。
- 家が働いている状態なので世話になり過ぎて甘えてしまい、心苦しい。
世話人がよい
- 明るくて親身になって指導してもらえるので感謝している。
- 親切な職員に感謝している。
- 毎日生活を共にしていただいているのでとても嬉しい。
- よくしてくれるので感謝している。
- お世話下さる職員の方、居住性(やや日当たりはよくないことを除き)すべてこれ以上望めない感謝すべき毎日だ。
- 別にこれといってないが、職員の方に大変よくしていただいている。
- 非常によく面倒を見ていただいている。親が現在入院しているので、兄として感謝している。
- とてもよく面倒見ていただきうれしく思う。親の看病等でなかなか行けなく、申し訳なく思っている。
- 家族的でよく面倒を見てもらっているので任せっきりになって申し訳なく思っている。
- ホームの若い女の先生に感心します。家でももて余すのをよくぞ見て頂きます。ご苦労を身に染みて思います。
- 世話人さん次第でホームも温かくなる。大変恵まれている。
- 施設の責任者はじめ周囲の温かな援助で、寮生同志も助け合ってとてもよい環境だと思う。子供の性格をのみ込んでのご指導のお陰と感謝している。又食事にも気を配って下さり、全く申し訳ないくらいです。
- 本人の心のこと・身の回りの事などよく心配りをいただけ、有り難いと思う。
- よく生活をみている。
- 本人の性格をよくみて大変よくやって下さっており、感謝しています。
雰囲気がよい
- 生活が安定している。
- あたたかな、家庭的な生活の場がある。
- 家庭的で非常によい。
- 明るくてよい。
- とても明るく家庭的で、本人も喜んでいる。
- 構成メンバーがとてもよく皆に助けられている。
- 世話人の方が親身になって下さり、ありがたい。
建物や環境がよい
- 住居費の負担がなく、大変助かっている。
- 仲間と集う広いリビング、楽しく食事の出来るDK、プライベートの時間を過ごす個室……。心温かい世話人さんと援助して下さる職員・家族の方々、特に小さいお子様方とのふれあいにホーム全体が大家族のような温かい暮らしをさせていただいている。
- 清潔で至れり尽くせりで何の心配もない。
- 立派な環境で生活できて親としてうれしい。
- 歩いて五分の目の届くところでの生活で安心している。
- ホームの場所が町中にあり、地域で暮らす利点が得られる。
反省と要望
世話人について
- ホームの職員が1週間に3名ほど交替するので仲間達によくない様に思う。人手不足でしょうか?
- 職員の体制を増やして欲しい。
- 職員体制の難しさ。
- 職員の休暇等でいろいろな人が対応して下さるが、反面安心できない。
- ホームの係の方が、もう少し家族の事をわかって頂けるとうれしい。
- 本人が日々の暮らしの中で何をどこまで手を出し、口を出してもらいたいかを明らかにしていくことが大切と思う。
- 世話人さんがホームの主旨をもっと理解してほしい。
- 子供の能力によってそれぞれ考えて対応して頂けるとありがたい。
- 世話人さんの発掘・選択・育成が非常に重要である。
生活内容について
- 食事についてもっと野菜を多くいれてほしい。
- 遊びたくて、部屋の中はいつも汚い。
- お願いですが、家(ホーム)の回りの草取り・その他きれいにして欲しい。ホームに入っている人達も、気持ちよく過ごせるほうがいいと思うので。
- 一か月の会計報告をしてほしい。
建物や環境について
- 住所の所が不便。
- 悪い所とは思わないが不便な所故、行くのが大変。
- 親には大変不便な所。(本人は作業所には車で行きますが共に大変)
- ホームと作業所がもう少し近かったらよいと思う。
- ゆっくりくつろげる個室を希望します。
- もう少し広い個室が欲しいと思う。
その他
- 他のホーム生の親兄弟姉妹は無関心である。電話もなければ何も言ってこない。9年にもなるが困っている。
- 様々な人と交われる場としての活用が必要と思う。
- 非常の時を考えてもらいたい。(火災等の処置等)
- いつまでグループホームが続くか心配。
グループホーム全体について、保護者の方たちは大変感謝しています。しかし、生活の細かい点についてはいろいろと保護者の想いがあることでしょう。特に利用者一人ひとりや保護者の気持ちの理解をしたり健康で楽しい生活を共につくっていく姿勢・・・などは世話人ばかりでなくバックアップ施設、地域ぐるみ、行政も含めてみんなで『安心できる場』にしていくことが今後、大切になってきます。
3. 「引き続きグループホームを利用させたいですか」と聞いてみました。
「利用させたい」が95%と多く、その他が、「利用しない」1名、「考えている」1名、「無記入」が1名でした。
<家族の事情など>
- 両親もなくなってもう行くところもないから。
- 親が高齢のため。
- 私が年ですから。
- 親が高齢化しつつあるから。
- 私たちが高齢のため、引き続き利用したいと思う。
- 親が高齢になっていくから。
- 親が高齢だし、体調不良のため。
- 兄弟も老齢化してきたので。
- 親亡き後一人になるので。
- 兄夫婦が会社員で面倒見ることができないため
- 母親の長期入院費用の借り入れが大きく返済のため、親、妹が働く必要があり、介護できない。
- 親の高齢がすすむため。
- 面倒がみれないから。
- 母親のみならず父親も2人の介護で疲れきっており、ホームにより息を吹き返す。収容施設は区役所福祉事務所に日参する位頼んでいるが、思う回答はない。
- 母子家庭だから。
- 一人っ子のため親亡き後の事を思い。
- 親として安心。
- 将来、親がいなくなった時のことを考えて。
- 親も子も将来年をとってから不安だから。
- 家が狭いから。
- 生活する目途がたたないからお世話になると思う。
- 生活が苦しいから。
- 私が年ですから利用させたいと思う。
- 家庭の事情。
- 親・妹たちが健在のうちは利用させたい。
<本人の成長を願って>
- 親亡き後障害の子が普通の人として社会で明るく生活して欲しい。
- 一日一日を自立に向かっての大切な日々とし、仲間と一緒に社会性を身につけさせたい。
- いろいろな人との出会い、いろいろな生活のための暮らしに対してよいことだと思う。
- 本人の自立のため。
- より多く体験実習を重ねて自立向上を計りたいと思う。
- 共同生活に慣れるため。
- 少しずつでも自立させたいから。
- 自信を持った生き方・仲間同志の生活、頑張ってほしい。
- 子・親から離れることで親の大切さ・子の大切さがわかる。
- 将来に向けてすこしずつ慣れていってほしい。
- 親亡き後では本人がかわいそう。自立できるまで何年かかっても利用させたい。
- 自立できる年齢である。
- 本人のためになるなら利用してもよい。
- 本人の自立。
- 皆と暮らす中でもっといろいろなことができるようになったり、成長できると思うから。
- 自立のために役立っています。
- 本人自立のため、引き続き行かせたい。
- 今後少しでも自立できるように。
<本人の希望>
- 本人の希望が強い。
- 本人が希望しているから。
- 現在、本人がとても満足しているし、親も安心だから。
- 本人も希望しているし、親としても安心している。
- 本人が喜んでいる。
- 本人も利用を楽しみにしている。
- 本人が大変楽しい思いをしているので。
- 子供が行きたいと言いますので。(仲間がいるので楽しいと思う。家にいるときは一人だけで寂しいから)
- 本人がいいというので、そのまま利用させたい。
- 皆と友達になれたので。
- ホームにいれば友達とも話ができ、本人も大変明るくなっている。
- ホームの雰囲気がとてもいいので、引きとって肩身の狭い思いをさせたくない。
- 自分のすみかと本人が思っているから。
- 本人も望んでいるから。
- 本人が希望しているし、家族もその希望にこたえたい。
- とてもホームの生活を楽しんでいる様だから。
<その他>
- 職場が近いし、小さいときから育った土地に近い。
- このまま利用させていきたい。
- できる限りと私は思う。
- 安心。
ほとんどの保護者が今後も引き続き利用させたいといっています。その理由の中に、特に『本人が希望している』ということがあります。グループホームを利用してみて本人たちが楽しい・満足している気持ちを意志表示していることがうかがえます。
4. 今後のこと(望むこと・不安に思うことなど)
<今のままでよい>
- 大変喜んで行っていますので、今のところ不安はありません。
- 現在のままでいいです。
- 今以上に望むことはありません。よろしくお願い致します。
- 今で十分喜んでいる。
<世話人について>
- 現在は非常に温かい世話人さんなので、安心して任せられる。世話人さん次第でグループホームを利用するか・しないかの別れ道になると思う。
- 今のところは家族同様によく面倒を見てもらっているが、世話人が変わったら、メンバーが変わったらと思うと不安。
- 世話人の複数化・入居者の特長によって常に2人とか3つのグループホームに4人とか、2つのグループホームで3人とか、親は1人の世話人の目でなく複眼で見てほしいと思う。
- ホームの職員を増やしてほしいと思います。
- 季節に合わせて本人が衣服を調節できないので時々親がホームに行ってタンスの中のものを入れ替えしてやらねばならない。それをしないと冬でもランニングの肌着を着ている。職員はそこまで気をつけない。ただ食事の世話だけ。作業所の男性職員が当直のときは夕食は外食で、風呂は風呂屋。朝は喫茶店でモーニングだけで作業所へいくことになり、男子ではおなかが減ってしまい、お菓子屋でパンを買って食べているのでお小遣いがすぐなくなる。そんなときばかりではないが、ホームに決まった職員がいないので交替交替でやりくりしている状態。いつも決まった職員でやってほしい。
<本人の方向づけ>
- 金銭感覚がないので少しでも覚えて欲しいと思う。
- 自立できるように援助してほしい。(例えば金銭面・料理など)
- 仲良く生活できればよい。
<経済面で>
- 経済的に少々苦しい思いがある。
- グループホームの生活費用の中で一番かかるのは住居費。民営の家賃では高額だ。是非、市営住宅か家賃の補助をでるようお願いしたい。
- 公営住宅に入居できれば低収入でも安心して生活できる。
- 将来的にはお金の面で少々心配はしている
- 親が元気で本人の収入があるうちはよいが、年金だけではこのままの生活が続けられるかと……。
- 経済的に少し苦しい思いがある。
- 障害があればだれでも年金が受けられるとよい。
- 障害者の雇用。
<休日について>
- 休みの日には、楽しい取り組みをしてほしい。
- 母親・本人とも極限の状態にあり、父親も職場と日常の2人の介護の役割の中にあっていま倒れそうだ。毎週末、家庭へ戻す収容施設では意味を成さない。週末こそ父親の役割が大変だからだ。母親は本人を見る能力を失ってしまった。
- 土曜日・日曜日は帰宅するので多い月で18日位、普通15~16日位しか宿泊していないので、せめて月25日位預かってもらえると助かるのだが…。
<病気・働けなくなった場合・高齢等・親亡き後など>
- 自宅とホームが少し離れているので送迎が心配です。特に月曜日の朝は決められた時間でないと行くのを嫌がるので、今は主人が会社に休みをもらって送っていますが、あまり会社に無理も言えないので悩んでいます。
- 病気で熱があったり歯が悪いとき、目が悪いときなどは家に帰される。健康なときだけのグループホームでは、一人で病院へ行ける人は良いが、私の子は付き添いがいるので病気になると心配だ。
- 娘が病気がちになったり、年をとった時でもこのホームでみてもらえるかどうか不安になります。
- 病院などでホームへ行くことができなくなったらと不安。
- 親亡き後が心配。(将来のことゆえわからないが)
- 年齢も高くなってきて健康管理が必要となってきている。検診の受診と結果の治療をどのようにしていったらよいか、今後の心配ごとと考えている。(当人夜尿症もあり入院等になれば大変となるため)
- 病気になった時の対応。
- 病気・働けなくなった時が心配。
- 病気・高齢。
- 本人が病気になったとき。
- 親亡き後・病気になった時。
- 親亡き後、自分で生活がしていけるか不安。
- 両親が死亡したときや、本人が高齢になり作業所でも働けなくなったとき、どうしたらよいか不安。
- 親の高齢化が進むため、子供達の代になった時の不安が心配の種だ。
- 将来両親が病床についたり、また死亡した後の本人について。(本人自身も体力がなくなり、あまり仕事もできなくなってくる。)
- 高齢化した場合。(現在は兄が世話をすると言うが?)
- 高齢になり、今後の成り行きが心配。
- 親が亡くなった時どうするのか不安。
- 働けなくなったらどうしようかと不安に思う。
- てんかん発作があるので私の後にお世話して下さる方に申し訳ないと思う。
- 兄夫婦も60歳を過ぎたので、病気等でホームへ行くことができなくなったときの不安がある。また、本人が病気等になったときの不安。
- 本人の高齢・老後のこと。
- 老後はどういう形になっていくのか、もうすぐそこにきている問題なので不安。
- 別にこれといって不安はないが、本人が40歳をこえ、多少痴呆ぎみになってきているので、それが私達としては心配している。
<個室>
- 他の人達に迷惑をかけないよう、個室が欲しいです。
- ホームはかならず個室で楽しい場でありたい。
<ホームの将来について>
- 今後もホームで生活できる様にして欲しい。
- グループホームの将来はどうなっていくのか。
- 20年先、30年先の具体的なプランが曖昧であること。
- 親の元気な間に、現在のグループホームの様な安全な居場所を確保し、親子共に心にゆとりを持って過ごせるように。そして、親亡き後もグループホームで援助して下さる方々に守られて、精一杯、幸せに生きていってほしいと願っている。
- グループホームを各地域に数を増やして欲しい。
- ホームがどうなるか不安。
- 100%安心してグループホームに託すことは不可能。親は死ぬまで不安材料を抱える存在だと思う。
- ホーム増加は有り難いことだがが、収容施設への即入居を切望する。
- 本人が病気になった時、施設に再度戻れるのか?
- 老人ホームにいれるかどうか心配。(現在は働いているが・・・)
- 我が子は重度の自閉なのでたとえお世話になったとしてもいつも頭から離れることはない。将来はたとえ少し窮屈でも・不自由でも、管理のしっかりした入所施設にと思っている。
- 現在、本人が病気をかかえており入退院の繰り返しで仕事も少しずつしかできない状態だが、生活が苦しく、グループホームから引き取るということもできない。この場合、家族としては今後もグループホームにお世話になりたいという希望と、今の状態でも本人をホームにおいていただけるかという不安でいつも悩まされている。もし駄目ならほかの施設をご紹介願います。
- 本人が成長して働けるようになることはとても喜ばしい事だが、他方、仮に通勤できるようになった時は、それはそれで発作の心配もある。親としてはとにかく周りの人たちにも家族にも心配させないようにすることで、安心して死ぬことができると思っている。
グループホームはよいが、将来的にみるとやはり不安感が残るようです。それは病気・高齢などに伴う諸問題を解決する決定的な材料が今のところ見つからない
文献情報
著者:
題目:愛知県のグループホーム利用者保護者への調査
掲載雑誌:発達障害と施設援助-愛知県知的障害児・者施設紀要-「じゆうがあるで、なかまがおるで、わたしの家だよ」第11号 (愛知県精神薄弱者愛護協会)
発行年:1996年12月
文献に関する問い合わせ先:
春日井市神屋町713-8
愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所社会福祉学部
TEL:0568-88-0811(内線3507~9)