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障害者権利条約に関連した動き

2007年5月15日:国際家族デーにおける国連事務総長によるメッセージ

発表:国連

項目 内容
発表年月 2007年5月15日
翻訳 袖山啓子(全日本育成会)
備考 英語版:原文
http://www.un.org/esa/socdev/family/sgmessage2007e.pdf

会場の様子

今年の国際家族デーのテーマは「家族と障害のある人」です。

家族は、障害のある多くの人々にとって、これまでもそして現在も、エンパワーメン トの源となっています。しかし、なかには過保護であったり、障害者が個人として成 長するのを制限したりしてしまう家族もまたいます。こうした家族は、障害者を障害 ゆえの烙印をおして見たり、恥ずかしいと考えたりしていて、虐待やネグレクトの元 凶ともなっています。

2006年12月、国連総会において21世紀最初の人権条約として、障害者の権利条約が採 択されました。その前文において、家族は社会の自然で基礎的な単位であり、また社 会や国家によって保護を受ける権利があることを再確認しました。さらに障害のある 人とその家族は保護と支援を受けるべきであり、それによって家族は、障害のある人 がその権利を完全かつ平等に享受できるようにすることに貢献することができるので す、と明記しています。

第23条においては、政府は障害のある人が、結婚、親類関係、家族などの点におい て差別を受けないよう保護することに合意する、となっています。また政府は家族生 活に関して、障害のある子どもの平等な権利を保障し、障害のある子どもがその家族 の意思に反してその家族から離されないことを保障することに合意しています。ただ し、家族から離すことがその子どもの最善の利益のために必要となる場合は、この限 りではありません。直近の家族が家族自身の障害のために子どもの監護をすることが できない場合は、政府はより広い範囲の家族の中で、またそれがかなわない場合は地 域の中の家族的な環境の中での、代替的な監護を提供するためのあらゆる努力をする ことに合意しています。

社会には障害のある人とその家族に対する責任があります。私たちは、国際家族デー に、社会の最も基本的な単位である家族が、障害のある人のすべての人権と尊厳の享 受、個人の発展とを実現するために、その役割を果たすことができるように専念する ものです。

原文はこちらから:http://www.un.org/esa/socdev/family/sgmessage2007e.pdf


(財)日本障害者リハビリテーション協会注:
2007年の国際家族デーのテーマは「家族と障害のある人」で、国連事務総長、潘基文氏が障害者権利条約について言及しています。