5 月:ウサギはどこに?

 地球に最も近い星、そして太陽に次いで私たちになじみの深い星が月です。月は地球のまわりを約一ヶ月かけてまわり、満ち欠けを繰り返します。かつてはこの月の満ち欠けを私たちの暦の基準として使っていました。また、潮の満ち引きも月が起こしています。
 さて、月はどうやって誕生したのでしょう。現在、「ジャイアント・インパクト説」が最も注目されています。誕生まもない地球に火星の大きさほどの天体が衝突して飛び散った岩石が集まってできたという説です。

藤井ふじい徳寿のりひさ氏撮影)

月

月には、黒っぽいところと白っぽいところがあります。白っぽいところは「高地」とよばれ、クレーターが多いところ、黒っぽいところは「海」とよばれるなだらかな地形です。海といっても水はありません。日本では昔からこの濃淡の模様を、もちをつくウサギになぞらえていました。写真では、中心のやや外側、2時から3時の方向の黒っぽい部分が、耳を2本立てたウサギの頭にあたります。