Sigtuna DAR 3 JP

事前に作成したXHTMLファイルを読み込み、マルチメディアDAISY図書を製作します。


1.新規作成

(1)デスクトップにある「Sigtuna DAR 3 JP 3.0」のアイコンをダブルクリックします。

(2)メニューバーから「ファイル」→「新規」をクリックします。

ツールバーでは一番左のボタンです。

(3)「新しいプロジェクトの作成」ダイアログが表示されます。「シンクロされた図書」をクリックし、「OK」ボタンをクリックします。

(4)「プロジェクトの保存先を選択してください。」ダイアログが表示されます。「タイトル」欄に、図書名「ハイテク読書」と入力します。

ここで入力するタイトルは、XHTMLファイルと同じタイトルを付けます。

(5)「パスの選択」ボタンをクリックします。「ハードディスクドライブ」をクリックし、「New folder」ボタンをクリックします。「ハードディスクドライブ」のルートに「New folder」が作成されますので、「daisy」と入力します。

フォルダはハードディスクドライブの階層の浅い場所に作ります。ハードディスクドライブが2つ以上ある場合は、「Cドライブ」以外のハードディスクドライブにフォルダを作った方が良いでしょう。

(6)「Enter」キーで確定し、再度「New folder」ボタンをクリックします。「daisy」フォルダの中に「New folder」が作成されますので、「newread」と入力します。「Enter」キーで確定し、「OK」ボタンをクリックします。

次に製作するプロジェクトからは「daisy」フォルダの中に「New folder」を作ります。

プロジェクトフォルダ名は半角英数でわかりやすい名前を付けます。「 」(スペース)は使わずに、代わりに「-」(ハイフン)、「_」(アンダーバー)を使います。その他の記号は使わないようにします。

(7)「プロジェクトの保存先を選択してください。」ダイアログに戻りますので、「OK」ボタンをクリックします。

「手動で文字セットを選択する」は、変更する必要はありません。自動で日本語の文字セット「shift_jis」が選択されます。英語の図書を作成する場合には、チェックを入れて、リストから「iso-8859-1」または「Windows-1252」を選択します。

(8)「新しいDAISY 2.02プロジェクトの作成」ダイアログが表示されます。左下の「追加」ボタンをクリックします。

(9)「プロジェクトにドキュメントを追加する」ダイアログが表示されます。作成したXHTMLファイルをクリックし、右下の「開く」ボタンをクリックします。

XHTMLファイルは教材データの「kyouzai」フォルダの中にもあります。「newread.html」ファイルです。

(10)「追加するドキュメント」エリアにXHTMLファイルが追加されました。

複数のXHTMLファイルを追加する場合は、(8)(9)の手順を繰り返します。
追加したファイルを削除したり、順番を入れ替えることができます。

(11)MDFファイルを選択します。「現在のMDFファイル」エリアの中の「span.mdf」をクリックし、右側の「選択」ボタンをクリックします。

初回製作時のみ必要な作業です。設定が保存されますので、次回、別タイトル製作時は「span.mdf」が選択されています。

(12)「現在のMDFファイル:」のすぐ下に「span.mdf」が表示されていることを確認して、右下の「終了」ボタンをクリックします。

(13)「ハイテク読書」のプロジェクトが表示されます。この画面を「メイン画面」と呼びます。

エラーが表示される場合は、XHTMLファイルに問題があります。XHTMLファイル作成の手順を確認してファイルを再変換します。
「ハードディスクドライブ」の「daisy」フォルダの中の「newread」フォルダを削除してから、再度(1)より新規作成をしてください。

製作途中で終了する時は、メニューバーから「ファイル」→「終了」をクリックします。自動で保存されていますので、いつでも終了することができます。
再開する時は、「Sigtuna DAR 3 JP 3.0」を開き、メニューバーから「ファイル」→「開く」をクリックします。
「ファイルを開く」ダイアログが表示されますので、作成した「newread」の中の、「ncc.html」をクリックして、「開く」ボタンをクリックします。


2.QA Player

(1)DAISY再生用ソフトウェア「LpPlayer」の機能限定版です。
テキストのチェックや、イベントシンクロ(黄色いハイライト)の確認をします。

(2)メニューバーから「ツール」→「QA Player」をクリックします。

ツールバーでは一番右のボタンです。

(3)「LpPlayerQA」が開きます。

(4)「→」右矢印キー、もしくは左下の右から2番目のボタン「次のイベント」を使って、イベントシンクロを確認します。

チェック後、修正が必要な場合は、XHTMLファイルを修正します。変換用テキストファイルを修正し、再度XHTML変換をしてください。
変換後、「ハードディスクドライブ」の「daisy」フォルダの中の「newread」フォルダを削除してから、再度、新規作成をしてください。

テキスト文章、見出しのレベル、ページ、画像等、XHTMLファイルに関する修正は「Sigtuna DAR 3 JP」上ではできません。メニューの中に変更可能な項目がありますが、変更してはいけません。

(5)プロジェクトの最後まで確認したら、「LpPlayerQA」を閉じて「メイン画面」に戻ります。


3.録音準備

3−1.録音設定

(1)メニューバーから「オプション」→「録音の設定」をクリックします。

ツールバーでは右から5番目のボタンです。

(2)「録音の設定」ダイアログが表示されます。

「データフォーマット」タブ(音声デバイス設定)

「サンプリング周波数」
人間の声で録音する場合、「22050 Hz」に設定します。
「44100 Hz」ですと音楽CD品質になります。しかし人間の声でしたら「22050 Hz」で十分です。
「チャンネル」
「モノラル」に設定します。
「録音コーデック」
「PCM 16 bits」に設定します。
マスタープロジェクトは「PCM 16 bits」で製作します。完成後に音声を圧縮することができます。
「ADPCM2 4bits」にも設定できますが、DAISY独自の音声フォーマットですので互換性がありません。最新のDAISY規格では採用されていませんので、今後リリースされるプレイヤーが再生をサポートしないことが多くなります。
また、完成後に他の音声フォーマットに変換することができません。
「テープスピード」
マイクで録音しますので、「等倍速」になっていることを確認します。

「フレーズ検知」タブ(フレーズ検知の設定)

「録音中にフレーズ検知を使用する」
チェックが入っていることを確認します。
「フレーズ検知」を使用しない場合、1つのテキストイベントに対して1つのフレーズになります。
「フレーズ前の録音」
フレーズ検知でフレーズが分割される位置の変更ができます。
「少ない」にすると、フレーズの先頭の無音がより少なくなります。
「多い」にすると、フレーズの先頭の無音がより多くなります。
通常は、「130 ms」で問題ありませんが、実際に録音を行った時に、フレーズの終わりに次の音声が入ってしまう場合は、「多い」で調節します。
「ノイズスレッシュホールド」
バックグラウンドのノイズ(雑音)のレベルを設定します。
この後に行う「キャリブレーション」で自動で設定されます。
「ポーズ長」
朗読者が設定した秒数よりも長い時間黙っていると(息継ぎ等)、その部分でフレーズが分割されます。
朗読する速度は朗読者によって異なりますので、朗読者に合わせて調節します。
「0.400 s」前後が標準です。
「短い」にすると、より細かくフレーズが分割されます。
「長い」にすると、より大まかにフレーズが分割されます。

「録音モード」タブ

「ダイレクト録音」
「録音」ボタンをクリックすると同時に録音が始まります。
通常はこのモードを選択します。
「録音待機」
「録音」ボタンをクリックしても音声を認識するまでは待機状態になり録音が始まりません。
使用する音声デバイスによって誤差がありますので、通常は「ダイレクト録音」を選択してください。

「デバイス設定」タブ

「音声デバイス」
複数の音声デバイスがある場合、使用したい音声デバイスが選択できます。
「バッファー数」、「バッファーサイズ」
デフォルトのまま、変更する必要はありません。
パソコンによっては、内蔵の音声デバイスで十分な録音ができない場合があります。その場合は外付け(USB接続)の音声デバイスを使用してください。

以上で「録音設定」が終了しました。
「OK」ボタンをクリックします。
1度設定すると保存されますので、変更が無い限り、次回は設定の必要はありません。

3−2.キャリブレーション

(1)マイクをマイク入力端子に接続します。マイクにスイッチが付いている場合はオンにします。

(2)メニューバーから「オプション」→「音声のキャリブレーション」をクリックします。

ツールバーでは右から2番目のボタンです。

(3)「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」ダイアログが表示されます。

(4)最初に「録音レベル」の設定をします。メニューバーから「オプション」→「ミキサーの設定」をクリックします。

画面右下のボタンでも可能です。

(5)「Recording Control」ダイアログが表示されます。

パソコンによって「Recording Control」の名称は異なります。

(6)「Microphone」の「選択」をクリックし、チェックを入れます。

パソコンによって「Microphone」の名称は異なります。また、「選択」ではなく「ミュート」になっている場合は、「Microphone」のチェックを外し、その他の入力の「ミュート」にチェックを入れてください。
「Microphone」が表示されていない場合は、「Recording Control」ダイアログのメニューバーから「オプション」→「プロパティ」をクリックし、「表示するコントロール」の中の「Microphone」にチェックを入れます。

(7)「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」ダイアログが隠れてしまったので、タスクバーにある「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」をクリックし表示します。

「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」と「Recording Control」の画面が重ならないように、ウィンドウを移動します。

(8)これから録音する原稿を読んでテストをします。実際に録音する調子で読みます。

テスト中、「SigtunaDAR3 AudioCalibrator」で波形が表示されない場合は、「Microphone」が選択されていない、ボリュームが小さすぎる、マイクが接続されていない等の原因が考えられます。
再度「Recording Control」の設定を確認してください。

(9)録音レベルが最大で「-3」を超えない程度(-6 〜 -3の範囲)に「Recording Control」の「Microphone」のレベルを調節します。

声量で調節してはいけません。普通の状態で読むことを心がけます。
範囲内に入らない場合は、「Recording Control」で調節します。

(10)「キャリブレーションを開始する」ボタンをクリックし、10秒間待ちます。実際に録音する体勢で、10秒間黙っています。(マイクのスイッチはオンです。)

(11)完了すると、「DCオフセット値」および「ノイズスレッシュホールドレベル」が表示されます。

「ノイズレベルの低い場所を見つけることができませんでした。」というメッセージが表示された場合は、周りのノイズ(雑音)が大きすぎる、マイクの接触が悪い、録音レベルが低い等が考えられます。
再度設定しなおし、キャリブレーションを行ってください。

(12)数値は自動で設定されますので、「閉じる」ボタンをクリックします。「Recording Control」ダイアログも閉じます。

録音レベルや周りのノイズ(雑音)がそれまでとは変化した時(マイクの位置を少しずらした、マイクまでの距離が変わった、疲れて声が小さくなった、大きくなった、途中で休憩した等)は、必ずキャリブレーションを行ってください。

(13)「録音設定」、「キャリブレーション」が正しく行われると、録音準備の完了です。録音を開始します。


4.録音

(1)NCCアイテム(見出し)ごとに録音をします。NCCアイテム「ハイテク読書」をクリックします。

(2)メイン画面の下、コントロールボタンの「録音」ボタンをクリックします。すぐに録音が始まりますので、黄色くハイライトしている部分「ハイテク読書」と読みます。そして、コントロールボタンの「次のテキスト」ボタンをクリックし、ハイライトを次のテキストイベントへ移し、ハイライトしている部分のみ読みます。

ページの部分に音声は必要ありませんので、すぐに「次のテキスト」もしくは「停止」ボタンをクリックします。

録音を続けていき、そのNCCアイテムの最後まで読むと、「次のテキスト」ボタンがクリックできなくなりますので、「停止」ボタンをクリックします。

録音中、画面右の「VU メーター」に録音レベルが表示されています。クリップ(赤色)になった場合は、「録音レベル」を再度調節し、「キャリブレーション」を行ってください。

録音中に間違えた場合は、録音を止めずに1秒くらいの無音を挿み、そのイベントの先頭から再度読み直します。無音を入れることによりフレーズが分割されますので、編集でその間違えたフレーズを削除します。編集は後でまとめて行いますので、読み直した箇所をチェックしておくと良いでしょう。

録音後に、NCCアイテムに含まれるすべての音声を削除したい場合は、そのNCCアイテムを選択し、メニューバーから「編集」→「現在のNCCアイテム中のすべての音声の削除」をクリックします。

(3)録音した音声を確認したい時は、画面下のコントロールボタンを使います。

「先頭へジャンプ」
現在のNCCアイテムの最初へジャンプします。
「巻き戻し」
ボタンを押している間、巻き戻しされます。
「再生」
現在の位置から再生します。
「早送り」
ボタンを押している間、早送りされます。
「最後尾へジャンプ」
現在のNCCアイテムの最後へジャンプします。
「停止」
再生、録音を停止します。
「録音」
録音を開始します。
「次のテキストイベントをシンクロする」
ハイライトを次へ移動します。録音中で、次にテキストイベントがある場合のみクリックすることができます。
「前のイベントへ移動」
前のフレーズへ移動します。
「次のイベントへ移動」
次のフレーズへ移動します。

(4)音声の確認後、すでに音の入っているところに再録音する場合は、「録音ボタン」の下、「録音モードの切り替え」で、「挿入モード」を選択します。

「挿入モード」は、テキストイベント毎の録音になります。
すでにあるフレーズは上書きされず、再録音したフレーズが挿入されます。不要なフレーズは後で編集で削除します。

(5)すべてのNCCアイテムに録音をします。


5.編集

音声の編集は「編集画面」で行います。メニューバーから「ツール」→「編集画面」をクリックします。

ツールバーでは左から7番目のボタンです。

「メイン画面」に戻りたい時は、「編集画面」を閉じれば「メイン画面」に戻ります。
ツールバーでは一番左のボタンです。
編集中でも「メイン画面」に戻り、追加録音をすることができます。

「結合」、「分割」、「削除」を使って、すべてのNCCアイテムの音声を編集します。

5−1.結合

画面右上「イベントリスト」で、結合したい2つの音声イベントをドラッグで選択し、メニューバーから「音声イベント編集」→「音声イベントの結合」をクリックします。

ショートカットキーは「Ctrl + J」です。
ツールバーでは右から11番目のボタンです。

NCCアイテム名を読んでいる音声イベントは必ず1つに結合します。各NCCアイテムの先頭の音声イベントはNCCアイテム名に沿った音声のみにします。余分な音声が入っている場合は分割します。

「これらの二つの音声イベントは結合できません!」というメッセージが出た場合は後述の「音声エディター」を使って結合します。

5−2.分割

音声イベントを1つ選択し、画面下「音声クリップ表示」の分割したい箇所でクリックし、メニューバーから「音声イベント編集」→「音声イベントの分割」をクリックします。

ショートカットキーは「Ctrl + S」です。
ツールバーでは左から11番目のボタンです。

音の波形の途中ではなく、無音の部分で分割します。

5−3.削除

削除したい音声イベントを1つ選択し、メニューバーから「編集」→「削除」をクリックします。

ショートカットキーは「Delete」です。
ツールバーでは左から6番目のボタンです。

テキストイベントは削除してはいけません。

間違って「結合」、「分割」、「削除」してしまった場合は、メニューバーから「編集」→「元に戻す」で一段階ずつ元に戻すことができます。
ツールバーでは左から2番目のボタンです。

音声イベントならば、「切り取り」、「コピー」、「貼り付け」することが可能です。

ページにシンクロしている音声イベントは、0.1秒〜0.5秒くらいの長さの無音に編集しておきます。

5−4.音声エディター

「音声エディター」を使用すれば、より詳細な音声編集が可能です。
音声イベントを1つ以上選択し、メニューバーから「ツール」→「音声エディター」をクリックします。

「結合」

結合したい2つ以上の音声イベントを選択した状態で「音声エディター」を開くと、イベントの境目が黄色いラインで表示されます。
黄色いラインの上でクリックし、メニューバーから「編集」→「現在のナビゲーションポイントの削除」をクリックします。

「分割」

分割したい箇所でクリックし、メニューバーから「編集」→「音声イベントの挿入」をクリックします。
イベントの境目に黄色いラインが入ります。

「削除」

削除したい箇所をドラッグで選択し、メニューバーから「編集」→「削除」をクリックします。

「編集画面」に戻るには、メニューバーから「ファイル」→「閉じる」をクリックします。「lpSmilEdit Message」ダイアログが表示されますので、変更を保存する場合は「Yes」ボタンを、保存しない場合は「No」ボタンをクリックします。

「編集」が終わったら、「編集画面」を閉じて「メイン画面」に戻ります。


6.書誌情報

(1)書誌情報(メタデータ)を入力します。必須項目は必ず入力します。

(2)メニューバーから「オプション」→「NCCのメタデータを修正する」をクリックします。

(3)「書誌記述メタデータ」ダイアログが表示されます。自動で入力されている項目もありますが、必須項目で未入力の項目には赤い「!」マークが付いています。

「dc:creator」
ダブルクリックし、「内容」の部分に、原本の著者を入力します。
「石川 准」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
「dc:date」
ダブルクリックし、「内容」の部分に、制作したDAISY録音図書を公表した日付を入力します。
スキームが「yyyy-mm-dd」となっていますので、「2006-03-24」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
「dc:identifier」
ダブルクリックし、「内容」の部分に、他のDAISY録音図書と区別するようなコードや番号を入力します。製作する団体で固有の管理番号を付けることができます。「newread」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
「dc:language」
ダブルクリックし、「内容」の部分で、Japanese [ja]を選択(クリック)します。スキームはISO 639です。
「OK」ボタンをクリックします。
「dc:publisher」
ダブルクリックし、「内容」の部分に、DAISY録音図書の公表者または出版者を入力します。
「財団法人 日本障害者リハビリテーション協会」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。

(4)すべての必須項目に入力したら、「OK」ボタンをクリックします。

推奨項目、その他の項目については、任意で入力します。


7.クリーンアップ

(1)不要な音声ファイルを削除してファイルの整理をします。

(2)メニューバーから「編集」→「クリーンアップ」→「プロジェクト全体のクリーンアップ」をクリックします。

ツールバーでは左から5番目のボタンで、「プロジェクト全体のクリーンアップ」を選択します。

(3)すべてのファイルをチェック後、「不要な音声ファイルのクリーンアップ」ダイアログが表示されます。「使用していない音声ファイル」がある場合、「クリーンアップの開始」ボタンをクリックし、「OK」ボタンをクリックします。

音声を編集した時は、最後に必ず「プロジェクト全体のクリーンアップ」をします。

(4)ここまでで「マスター」(保存用プロジェクト)の完成です。
「QA Player」で再生し、プロジェクトの最終チェックをします。

チェック後、修正(録音・編集)を行った場合は、再度「クリーンアップ」をします。


8.エクスポート

(1)配布用のプロジェクトを作成します。

(2)メニューバーから「ツール」→「エクスポート」をクリックします。

ツールバーでは左から4番目のボタンです。

(3)「エクスポートダイアログ」が表示されますので、「音声の圧縮」を選択(クリック)し、「OK」ボタンをクリックします。

(4)「プロジェクトのビルド」ダイアログが表示されます。「保存先パス」で、「daisy」フォルダを選択(ダブルクリック)し、「新しいフォルダの作成」ボタンをクリックします。

必ずダブルクリックで選択します。

(5)「サブフォルダを作成する」ダイアログが表示されますので、「newreadP」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。

フォルダ名は半角英数でわかりやすい名前を付けます。「-」(ハイフン)、「_」(アンダーバー)以外の記号は使わないようにします。
PCM(非圧縮)にビルドしますので、プロジェクトフォルダ名「newread」に「P」を付けました。

(6)「プロジェクトのビルド」ダイアログに戻ります。ダイアログ右上の「設定」で、プルダウンメニューの中から「PCM(非圧縮)」を選択(クリック)します。

「PCM(非圧縮)」
音声を圧縮せずにファイルの整理のみ行います。音質は悪くなりません。
1枚のCDで300分程度の録音時間です。
「Mpeg Layer 2」
音声を約1/7に圧縮します。(ビットレート48kbの場合)音質は悪くなります。
ビットレートは32kb〜160kbの間で選択してください。数値が大きいほど高音質ですが、圧縮率は低くなります。
音質にあまり影響を及ぼさずに長時間の音声を収録したい場合は、64kbを選ぶと良いでしょう。
「ADPCM 2」
音声を約1/4に圧縮します。音質は悪くなります。DAISY独自の音声フォーマットです。
再生プレイヤーによっては、音声が再生できませんので、使用しないようにします。
「DVI ADPCM」
音声を約1/4に圧縮します。音質は悪くなります。標準規格の音声フォーマットです。
再生プレイヤーによっては、音声が再生できませんので、使用しないようにします。

MP3等の外部エンコーダーがあれば、「コーデックの設定」からインストールすることができます。

(7)「ビルドの開始」ボタンをクリックします。

(8)「クリーンアップ」の確認のダイアログが表示されますので、「はい」ボタンをクリックします。

(9)「クリーンアップ」後、「エンコード中」ダイアログが表示され、「エンコード」が完了します。

(10)「daisy」フォルダの「newreadP」フォルダの中のすべてのファイルをCD-Rに書き込み、配布用CDの完成です。

CD-Rへは、「JOLIET」、「MODE 1」で書き込みます。

1枚のCDに複数のプロジェクトを書き込む場合は、「discinfo.html」ファイルを作成し、プロジェクトフォルダと一緒に書き込みます。