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"Save As DAISY XML"のリリースに関するニュース

マイクロソフト "Save As DAISY XML" トランスレータをリリース
2008年5月7日水曜日 太平洋夏時間12:01

DAISYコンソーシアム ニュース
2008年5月7日

マイクロソフト社は、マイクロソフトオフィスワードを対象とした"Save As DAISY XML" (DAISY XML方式による保存用)トランスレータを、世界で初めて公式にリリースすることを本日発表した。これはオープンソース共同開発プロジェクトである。

無料でダウンロード可能なマイクロソフトオフィスワード用アドインから作成することができる、デジタル録音図書DAISYの XMLファイルは、ナビゲート可能なリッチメディアコンテンツの読みと出版のためのDAISY標準規格の基礎となる。この共同開発プロジェクトは、視覚障害、身体障害、感覚障害、発達障害、認知障害、あるいは学習障害が原因で印刷物を読むことができない、世界中の何百万もの人々に、構造化された多機能の情報を提供しようとする動きにおける、大きな進展である。

マイクロソフト社のプレスリリースは、オンラインで入手できる。(http://www.microsoft.com/presspass/press/2008/may08/05-07SaveAsDAISYPR.mspx)

さらに詳しい情報およびリンクも、DAISYのウェブサイトのMicrosoft "Save As DAISY XML"(http://www.daisy.org/projects/save-as-daisy-microsoft/)から利用できる。

参照:Member Detail: Microsoft Co.
www.daisy.org/about_us/mem_detail.shtml?id=154

マイクロソフト社とDAISY、印刷物を読むことに障害がある人々が簡単に読める方法を開発

マイクロソフト プレスリリース
2008年5月7日
太平洋夏時間午前12:01発表

マイクロソフトオフィスワードユーザーによる、世界で最も広く使用されている支援技術フォーマットでのコンテンツ製作が、Office Open XMLファイルを使用することで可能となった。

ワシントン州レドモンド―2008年5月7日―マイクロソフト社は本日、世界各地の業界トップおよび支援団体リーダーらと共同で、視覚障害者および印刷物を読むことに障害がある人々のためのアクセシブルなドキュメントとコンテンツの作成を誰もが容易にできるようにする、新たなソフトウェアを公開した。新たな"Save as DAISY XML"というDAISY XML方式による保存用アドインは、マイクロソフトオフィスワード2007、ワード2003およびワードXP用に設計されたもので、ユーザーはOpen XMLベースのテキストファイルを、世界的に承認されている、ナビゲート可能なマルチメディアコンテンツの読みと出版のためのDAISY 標準規格(www.daisy.org)の基礎となるDAISY XMLに変換して保存することができる。

"Save as DAISY XML"アドインは、マイクロソフト社、Sonata Software Ltd.(ソナタソフトウェア社)およびDAISY(デジタルアクセシブル情報システム)コンソーシアム共同のオープンソースプロジェクトによって開発された。マイクロソフトオフィスワードユーザーは、http://www.openxmlcommunity.org/daisyから無料でダウンロードできる。

さらに同日、DAISY XMLのDAISYデジタル録音図書(DTB)フォーマットへのシームレス変換をサポートする、無料でダウンロード可能な変換用スイート、DAISY Pipelineの最新版もリリースされた。これらの技術を結集することにより、印刷物が読めない障害がある人々のために、テキストドキュメントをアクセシブルなフォーマットに変換する、総合的なソリューションが提供できることとなった。ユーザーはDAISYプロジェクトのページ(http://www.daisy.org/projects/pipeline/)から、DAISY Pipelineをダウンロードできる。DAISY XMLをDAISY DTBフォーマットに変換するその他の技術、およびDAISY標準規格をサポートするその他の製品に関する情報は、DAISYのウェブサイト(http://www.daisy.org/tools/index.shtml)で入手できる。

世界保健機関や世界盲人連合などの機関は、世界全体で1億6千万人を超える人々が全盲か、あるいは重度の視覚障害を抱えていると推定している。しかしこれ以外の、アプリケーションが豊富なDAISYから利益を得られる、身体障害、発達障害、あるいは学習障害を抱える何億もの人々に対する取り組みはまだ始まっていない。

マイクロソフトオフィスワード用"Save as DAISY XML"アドインへの世界規模でのアクセスは、発展途上国を含む世界中の印刷物を読むことに障害がある人々にとって、重要な前進である。なぜならこれは、何十億ものマイクロソフトオフィスワードのドキュメントに含まれる情報へのアクセスをサポートし、このような障害がある人々が、より自立した、実りのある生活を送れるよう、支援するからである。

「このマイクロソフトワード用"Save as DAISY XML"の新機能は、世界中の視覚障害者数百万人が抱える障壁を取り除き、実質的に、読書を愛するすべての人々の経験を広げる可能性を秘めています。」と、マイクロソフト社のChris Capossela(クリス・カポッセラ)インフォメーション・ワーカー製品管理グループ上席副社長は語った。「私たちは、DAISYコンソーシアムおよびSonata Software(ソナタソフトウェア社)との共同開発により、視覚障害者の方々に重要な利益を提供できたことを誇りに思っております。このツールによって、おじいさま、おばあさまに手紙を書こうとするお子さまから、国民に重要な情報を提供しようとする政府機関にいたるまで、誰もが、これまでよりも簡単にアクセシブルなコンテンツを製作できるようになるでしょう。」

「マイクロソフトワードに"Save as DAISY XML"を取り入れるというマイクロソフト社の決断は、視覚障害者や印刷物を読むことに障害がある人々に、完全にアクセシブルなコンテンツを提供するための第一歩です。私たちは文書による情報の多くが、今日、マイクロソフトワードによって作成されていることを知っています。この新たなアドインは、すべての人が情報を利用できるようにする世界的な取り組みにおいて、前代未聞の躍進をもたらすものです。」George Kerscher(ジョージ・カーシャ)DAISYコンソーシアム事務局長は述べた。

「視覚障害者を支援する技術の提唱者として、また、DAISY XMLフォーマットに基づくデジタルライブラリーを運営する組織のトップとして、私はこのマイクロソフトオフィスワード用"Save as DAISY XML"プラグインは、画期的な開発であると断言できます。」と、BrailleNet(ブレイユネット)のDominique Burger(ドミニク・バーガー)は語った。「DAISY XMLコンテンツを、世界の数百万の人々によって使用されているアプリケーションから作成できるということは、このような幅広く利用できるソリューションを強く求めてきたすべての人々にとって、歓迎すべきニュースです。」

この新たなツールはまた、これまでテキストのみ、あるいは音声のみのフォーマットでは対応できていなかったニーズを満たすために、この技術を採用する方法を検討する機会を、関係各機関および独立系ソフト開発会社に提供する。保険会社や医療サービス提供機関およびトレーニングマニュアル出版会社などは、さまざまなニーズを持つ顧客や従業員に、完全にアクセシブルなドキュメントを提供する方法を必要としている。"Save as DAISY XML"アドインは、このような機関が待ち望んでいた打開策なのである。

「マイクロソフトオフィスワード用のこのプラグインは、使い慣れているツールの一部なので、アクセシブルなデジタル資料の製作にあたり、コンテンツ作成者の抵抗感が大幅に少なくなります。」と、O'Reilly Media Inc.(オライリーメディア社)のAndrew Savikas(アンドリュー・サビカス)出版技術部長は語った。「製品にアクセシビリティを構築しようとするソフトウェアメーカーにとって、DAISYは、新たに開発されたePub標準規格とともに、取り入れやすい方法です。他社もこれに続くことを期待しています。」

「大学や公共機関が、一般の印刷物を読めない人々に図書や出版物を提供する際に直面する特別な課題を解決する技術の需要が高まっています。」カリフォルニア州立大学学長室の支援技術専門家、Sam Ogami(サム・オガミ)は語った。「マイクロソフトオフィスワードの"Save as DAISY XML"のような新機能は、質が高いアクセシブルなコンテンツを必要としている人々にこれを提供する製品の性能を大きく向上させ、合わせてそのコストを削減することができるでしょう。」

「現在、印刷物を読むことに障害がある人々へのコンテンツの提供に関しては、十分に設備が整っていない図書館が多く、また各図書館に一任されているその方法も時代遅れです。」と、国際図書館連盟(IFLA)の会員であるHelen Brazier(ヘレン・ブレイジャー)は語った。「けれども、状況は変化し始めています。そして、"Save as DAISY XML"アドインのような最先端技術と、新たなDAISY Pipelineにより、図書館は簡単に、また高いコストパフォーマンスで、障害者のための情報活動の場を、基本的に健常者と同じレベルへと引き上げることができるようになり、また、これまではまったく想像できなかったことが図書館でできるようになりつつあります。」

Open XMLからDAISY XMLへの変換プロジェクトでは、そのオープンソースという性質から、技術者がソースコードやその他のリソースを、独自のアプリケーションに活用することが可能である。Linux、Windows、Mac OSおよびPalm OSなどのさまざまなプラットフォームにおける利用に向けて、Open XMLの採用がソフトウェア業界全体へと拡大し続けていくのに伴い、Open XMLからDAISY XMLへのトランスレータを独自に製作することに関心を持つソリューションプロバイダーは、SourceForgeのオープンソースプロジェクトのサイト(http://sourceforge.net/projects/openxml-daisy)の情報を参照することができる。

1975年に設立されたマイクロソフト社(Nasdaq "MSFT")は、人とビジネスとがその可能性を完全に実現できるよう支援する、ソフトウェア、サービスおよびソリューション業界における世界的なリーダーである。

編集者への注記:
マイクロソフト社に関する追加情報を閲覧したい場合は、マイクロソフト社のホームページの会社情報のページ(http://www.microsoft.com/presspass)をご覧ください。リンク、電話番号およびタイトルは、発行時のもので、その後訂正された場合もあります。さらにサポートが必要な場合、ジャーナリストおよびアナリストの方はマイクロソフト社のRapid Response Team(即応チーム)あるいはhttp://www.microsoft.com/presspass/contactpr.mspxに掲載されている、その他の該当する窓口にお問い合わせください。

「マイクロソフト "Save As DAISY XML" トランスレータをリリース 2008年5月7日水曜日 太平洋夏時間12:01」は、"Microsoft "Save As DAISY XML" Translator, For release, Wednesday, May 7, 2008, 12:01 PDT"の抄訳です。
http://www.daisy.org/news/news_detail.shtml?NewsId=391

「マイクロソフト社とDAISY、印刷物を読むことに障害がある人々が簡単に読める方法を開発」は、"Microsoft, DAISY Make Reading Easier for People With Print Disabilities"の抄訳です。
http://www.microsoft.com/presspass/press/2008/may08/05-07SaveAsDAISYPR.mspx