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開会挨拶

湯澤 茂男(公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 事務局長)

皆さん、こんにちは。日本障害者リハビリテーション協会の湯澤と申します。本日は、シンポジウム「届けたい、読める教科書、DAISY教科書を!」にご参加いただきまして、ありがとうございます。

公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会では2008年9月から、教科書バリアフリー法と著作権法の改正により、読むことに困難のある児童・生徒を対象に、マルチメディアDAISY製作団体の協力を得まして、DAISY形式の教科書の提供を行っております。現在では1,000名を超えるに至りましたけれども、まだまだ必要とするすべての児童・生徒には届いていません。DAISY教科書の普及はまだまだ進んでいないというところが現状ではないでしょうか。

つい先日、アメリカのアップル社が教科書のデジタル化というニュースがございました。皆さんもご承知かと思いますが、アナログ派・デジタル派、利便性なり使い勝手という、趣味の範囲もございますけれども、いずれ日本でもこの問題は大きく取り上げられると思います。当然のことながらDAISY教科書の存在も大きく取り沙汰される時が来ると思っております。

このシンポジウムではDAISY教科書提供の成果と課題についてご報告いたしまして、次に利用者側であるご家族の方からDAISY教科書に対するご意見とご希望をお聞きしながら、また、この提供の成果として学校の先生から、活用による有効事例のご報告をいただきます。次に、EPUB3とDAISYの連携による可能性について情報を共有しまして、DAISYをより広く届けるためのパネルディスカッションも企画しております。日本における普及の課題、解決策を探るべく、皆さんと共に考えてみたいと思います。

事例報告並びにパネルディスカッションにご登壇いただきます各先生方には、この場をお借りしまして感謝と御礼を申し上げますとともに、今回のシンポジウムにご参加いただきました多くの皆様方に少しでも有益となりますよう、更には学習障害の方々のDAISY活用促進の一助となれば幸いと思っております。

最後になりますが、このシンポジウムは独立行政法人福祉医療機構様からご支援をいただき開催する運びとなりました。このことをご報告し、また御礼を申し上げまして、開会の挨拶といたします。本日は折角のお休みのところですが、一日お付き合いいただきたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。ありがとうございました。