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デジタル資料の目録作成

Marcus Westlind(マルクス・ウェストリンド)
スウェーデン国立録音点字図書館(TPB)
プロジェクトマネージャー

要約

目録とは、記述目録のことで、数十年もの間、録音図書の目録作成は、他の資料と同様、難しいことではなかった。しかし最近のデジタル録音図書とデジタル環境全般の発達により、目録作成者にとって興味深い課題が生じている。データベース環境におけるDAISYの動的性質がその問題の一つであり、これは、長い間目録作成者が静的な資料のみ扱っていればよかったことに起因する。本プレゼンテーションでは、オンラインの図書目録と、DAISYを保存しているデータベースとをうまく統合することができるように、DAISYに内蔵されたメタデータをさらに有効に活用するソリューションを提案する。このソリューションの実施により、目録作成者の手作業を最小限に抑えつつ、大規模な自動更新が可能となる。本プレゼンテーションでは、国際的な目録作成における盲人図書館分科会内での連携に関する情報も提供する。

プロフィール

Marcus Westlind(マルクス・ウェストリンド)
スウェーデン国立録音点字図書館司書、目録作成担当
現在、新目録開発プロジェクトマネージャー

要約:

本書の目的は、コプリヴニチコ・クリジェヴァチュカ郡の視覚障害者に対する図書館サービスの提供における、コプリヴニツァ公共図書館とクロアチア視覚障害者図書館との連携について説明することである。

コプリヴニツァ公共図書館は、クロアチアで最大の図書館の一つというわけではないが、それにもかかわらず、同図書館は、利用者の読書力と識字力を養い、これを促進する革新的なプロジェクトとプログラムで非常によく知られている。同図書館は、「すべての人に読み書きの力を」と「あらゆる人に開かれている図書館」というスローガンのもと、教育、生涯学習および創造的な余暇活動を支援する、地域コミュニティの文化・情報センターとしての役割を果たしている。

視覚障害者のための図書館サービスは、地域コミュニティや一般社会において、地域公共図書館を通じ、図書館の読書資料、情報技術、自動貸出、移動図書館サービスなどを活用することにより、視覚障害者の平等な参加を得ることを目的として、2006年に始められた。対象となるグループは、全盲および弱視の児童、青年および成人で、地域コミュニティでよりよい教育と情報の機会を得、正規の教育を終え、職業資格を取り、就職し、コミュニティと一般社会の生活に、より具体的な方法で貢献するために、知識および情報源へのアクセスの改善に対するニーズを持つ者である。

クロアチアには、印刷字を読めない障害がある人々に、おもにインターネットの利用によりサービスを提供している公共図書館が、たった2,3件しかなかったので、これをパイロット・プロジェクトとすることになっていた。数年間の連携を続けるために、コプリヴニツァ公共図書館および郡の視覚障害者協会は、1年間のプロジェクト助成金をEUに申請し、これを得ることができた。EUの助成金により、特殊な図書資料(さわるおもちゃやさわる絵本、録音図書および大活字本、点字アルファベット本)や、個人で購入するのが難しい非常に高価な技術装置(拡大鏡、ソフトウェアを備えたPC、点字ディスプレイおよび点字プリンター)の支給など、広範囲にわたるプロジェクト活動を実施することが可能となった。新たなサービスを提供するための非常に重要な前提条件としては、図書館職員に新サービス提供にかかわる研修を実施することと、印刷字が読めない障害がある人々に図書館とそのサービスについて知ってもらうことを目的とした12の教育推進ワークショップを企画すること、そして、視覚障害者と眼が見える人々との交流を進めることがあげられた。

コプリヴニツァ公共図書館とクロアチア視覚障害者図書館との連携は、新たなサービスプロジェクトの企画当初から確立され、現在まで継続している。また、サービスの実施段階において、特に図書館職員の新サービス提供に関する研修だけでなく、教育プログラムにおいても、図書館の特殊な読書資料と技術装置を、潜在的な利用者とその支援や教育にかかわるすべての人々にとって身近なものとすることが重要な目標であることが明らかになった。

もっとも重要なのは、連携に必要不可欠な要素が、クロアチア視覚障害者図書館からの録音図書の支給であるということだ。現在クロアチアでは、市販されているオーディオブックの数は非常に少ない。さらに、連携を進めてくことについて、広い可能性と共通の関心が認められることから、これは他のクロアチア公共図書館のモデルとなりうる。