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2014年ディスレクシア・ウィンターフェスト

親子のためのコミュニティイベント―ラーニング・アライ(Learning Ally)主催

今月初め、ラーニング・アライは、初めての「ディスレクシア・ウィンターフェスト」に90人を超える人々を迎えた。

このイベントは、ディスレクシアと学習障害について詳しいことを知らない親と、ディスレクシアであると最近診断された、あるいは、まだディスレクシアであると「公認」されていない、その子どもたちを集めて開かれた。

『ディスレクシア・エンパワメント計画(The Dyslexia Empowerment Plan)』の著者で、非営利団体ヘッドストロング・ネイション(Headstrong Nation)の設立者であるベン・フォス(Ben Foss)が、ディスレクシアと共に生き、成功を収めた自らの人生(子ども時代と成人後の両方)の体験談を交えながら、自己雇用についての講演を行った。トピックとして、支援のある環境づくり、子どもの自信を高め、向学心を回復させる方法などが取り上げられた。フォスの重要なメッセージの一つは、親も子も、子どもの弱みではなく、強みに注目しなければならないということであった。フォスが中心となって行われた「強みの星(strength star)」活動を通じて、子どもたちは自分の強みと才能を確認した。それぞれの子どもには、色のついたリストバンドが3つずつ渡された。リストバンドの色は、視覚、言語、数学/科学、語り、社会性、運動感覚、音楽及び空間認識という強みによるグループ分けを示していた。

学習障害のある子どもに同じ障害のある年長者とペアを組ませるメンタリングプログラムであるアイ・ツー・アイ(Eye-to-Eye)の、高校生世代と大学生世代の代表が、個人的な成功談を紹介してくれた。その後彼らは年少の参加者を対象に、それぞれの子どもが成功するために必要なツールを備えた「スーパーヒーローベルト」を作る芸術活動を、中心となって進めてくれた。子どもたちが自分の芸術作品を観衆の前で発表し、ラーニング・アライのスタッフからのフィードバックを共有することで、活動は締めくくられた。

ディスレクシア・ウィンターフェストは対面型のイベントとして始まり、オンラインで続けられている。参加した親は皆、非公開のフェイスブックグループの一員となり、ラーニング・アライのスタッフをガイド役として、活発な会話を続けている。親たちは、子どもと自分に役立つとわかったことを共有してきた。驚くほど素晴らしい、極めて個人的な投稿内容が、既にグループ内で共有されている。

これは参加者にとっても、また、ラーニング・アライのスタッフチームにとっても、学びの多い体験であった。この献身的なチームにより、イベントは親子にとって特別なものとなり、同時に、チームにとっても得る所の多い体験となったのである。参加したベテランスタッフの中には、ラーニング・アライのプレジデント兼CEOであるアンドリュー・フリードマン(Andrew Friedman)、ラーニング・アライのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼DAISYコンソーシアム理事のジム・ハリデイ(Jim Halliday)もいた。ラーニング・アライのディスレクシア・ウィンターフェストのYou Tube映像は、イベントに参加しなかった人や、ディスレクシア、学習およびコミュニティイベントに関心があり、ディスレクシアの子どもとその親の支援者となる可能性のあるすべての人に、イベントに関する洞察を与えるものである。

参加した親の声

「今回持ち帰る最大の収穫は、社会的ではない娘が(社会性は、今日娘が選んだ強みのリストバンドの一つではありませんでした)、今日、あれだけの人の前に立って、自分のディスレクシアについて話をしたということです。それは私にとって驚くべきことです。」

「来てよかったです。このプログラムのおかげで、子どもたちがどんな苦しみを味わっているのかわかりましたし、ほかの親たちが説明していたことに共感できました。」

「私がしてきたことの大半は、コンピューターの前に座って、ただひたすら検索し続けることでしたが、今日は実際に、いろいろな人と、その顔と、問題とを、直接前にしたので、素晴らしかったです。単なる二次元の世界ではありませんでしたから。」


原文:
Dyslexia Winterfest 2014
The DAISY Planet : The DAISY Consortium's Monthly Newsletter - January 2014
http://www.daisy.org/planet-2014-01#a6