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市民図書館におけるデジタル録音図書のダウンロードは引き続き新たな高みへ届こうとしている。全体部を見ると、国立録音点字図書館からのダウンロードは2007年の50000タイトルから2008年の約100000タイトルになろうとしているのだから。

ダウンロード数が上昇傾向

文:カール・テンネルス
2008年が2009年に替わった。それに伴い、上首尾だったダウンロードイヤーも終了する。
だがまずこの一年の各県のダウンロード状況をよく見てみよう。

トップ3

国内で最も大きい3県は、ダウンロード数を見ると当然ぬきんでて、2008年のダウンロード統計のトップを占める。(最終頁を参照)。しかしトップ3の順位の内訳は、私達が予想していたものとは違っていた。この年第一位となったヴェストライェータランド県(ダウンロード数 22745件)はストックホルム県(ダウンロード数 13732県)に対して既に充分有利だったスタートであったが、さらにしっかりとそれを伸ばした。それと同時にスコーネ県(ダウンロード数 13732件)が肉薄し、第二位の地位を激しく争った。

最も増加したのはゴットランド

 割合的な増加に関してはゴットランドがずば抜けている。2007年に行われたダウンロードは171件だった。2008年にはその数字は1353件に上り、これは増加率671%を意味する! 「本当に喜ばしいことです。」
アルメダール図書館録音図書課のトーマス・グスタブソンは述べた。彼はこのダウンロード数の大きな伸びは、追加コピーにあると述べる。このダウンロードによって、同じタイトルの本を複数の人物に提供するという新たな可能性が生まれたのである。 「それは本当に幸運なことです。このゴットランドには熱心な録音図書読者がいるのですから。」
 無料でデジタル録音図書をダウンロードできるこの可能性は、文学の選択にも新たな前提条件が加わることを意味する。
「以前は図書を選定する際には、複数の読者が好む本を選ぶことが重要でした。今ではそれよりも、一人の読者の為に一冊の図書をダウンロードしてあげることができるようになりました。ダウンロードによって私達は、図書館の利用者一人ひとりの具体的な希望に応えることが可能になりました。」
トーマスは述べる。

エーレブローは未来に目を向ける

 エーレブロー県は2008年のダウンロード統計では11位という地位に甘んじた。人口による県の規模を考えると驚くべき結果である。エーレブロー国立図書館の課長モナ・オールソンは、しかしながらこの統計は誤解を招いていると言う。
「エーレブロー図書館は国内随一の録音図書の蔵書数であり、6500タイトルです。ですから今のところはデジタル録音図書のダウンロード数を大きく伸ばす程には、その必要性がないのです。」
彼女は言った。
 しかし何かが起こったに違いない。2007年から2008年にかけて、それでもエーレブロー県内の図書館はダウンロード数を274%増加させたのだから。
「もちろん私達もこれまでの一年間、ダウンロードを進んで行うようにしてきました。例えば図書館司書達の継続教育活動の一環としてです。」
 モナ・オールソンは2009年にはエーレブロー県内のダウンロードはさらに加速していくと予測している。 「私達はダウンロードの可能性と共にコンピューターの台数を増やしていきます。そうすればどのディスクからでもデジタル録音図書をダウンロードできます。」
 このことは、読書障害を持つ人々の読書に関する知識を高めるさらなる継続教育活動と共に、ダウンロード統計中のエーレブローの上昇カーブを保証するだろう。

全ての数字が成功物語である

 全体的に見てこのダウンロードイヤー2008は大きな成功だったと見なすべきである。ダウンロードは国内の全ての県で増加した。統計上の全ての数字の裏に一つひとつの成功物語が潜んでいる。各県の図書館で行われたダウンロード事業に伴う骨の折れる作業のおかげである。私達皆が、自信と共に未来を見ることができるようになった。すばらしい!

●デジタル録音図書の中には、テキスト、音声、画像がついたDAISY録音図書と、音声のみのデジタル録音図書が含まれる。


原本書誌情報

Tannerus, Karl. “Uppåt för nedladdning”. Bibliotek för alla. 2009, No.1, p.15.
http://www.tpb.se/filer/trycksaker/pdf/bfa12009.pdf (accessed 2010-05-18).