音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

はじめに

 デジタル録音図書の国際標準DAISY(Digital Accessible Information System)は、当初は視覚障害者のために開発されましたが、その後マルチメディアDAISY として、様々な障害のある人々にも情報や知識を得るための有効なツールとして普及してきました。

(財)日本障害者リハビリテーション協会では、平成21 年度より2 年間にわたり「独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」を受けて、通常の教科書では読むことが困難な児童・生徒にマルチメディアDAISY 版教科書の提供を行ってきました。

 マルチメディアDAISY版教科書に関しては、2008年9月17日施行の「教科用特定図書普及促進法(教科書バリアフリー法)」と「著作権法第33 条の2」の改正により、LD(学習障害)等の発達障害や弱視等の視覚障害、その他の障害のある児童・生徒のための「拡大教科書」や、デジタル化された「マルチメディアDAISY 版教科書」等が、製作できるようになったことが普及の大きな躍進になったかと思います。

 当事業の最終報告として、平成22 年12 月23 日に「報告会 DAISY 教科書を活用した読みの困難な児童・生徒に向けた支援」を開催いたしました。

 本当に多くの参加者にお集まりいただき、多方面の先生がたより教育現場での事例報告があり、また、講師の先生がたより今後の活動と方向性を示唆する内容の報告がありました。

 これらの成果は、平成23 年度以降にさらに深めていきたいと考えております。

 本報告書が、少しでも障害者の支援、またDAISY のさらなる普及に貢献できれば幸いです。

 平成23 年3 月  財団法人 日本障害者リハビリテーション協会