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パネルディスカッション 井上 芳郎(埼玉県立坂戸西高等学校 教諭)

こんにちは。今、紹介いただきました井上と申します。大変時間が迫っていますので、できるだけディスカッションの時間を捻出するため、私が犠牲になりまして、10分と言われましたが3分でやりたいと思います。

私は、障害者放送協議会に関係しております。足かけ10年ほどかかりましたけれども、先ほどからご案内のように著作権法が改正され施行されました。教科書バリアフリー法についてはすでに2008年に施行されています。ですから法律的、制度的なものは整ってきているわけです。もちろん完璧ではなく、不十分なところも多々あります。

いいものは放っておいても広がるとは思いますが、ある一定程度まで普及させないと自然に広がるということはないようです。残念ながら、まだDAISYはそこの段階には行ってないのだと思います。今後どうやって普及させていくのか、そのポイントについてパネリストの方にご提言いただいき、まとめていく予定です。

私が言いたいことはただ一言でして、とにかく検定教科書は主たる教材として、使用が義務付けられているのですから、それが読めない、使えないお子さんがいるのであれば、国の責任で読めるものを提供するのは、当たり前のことであるということです。お子さんはどんどん成長していきますから、本当に一日も待てないわけです。その肝心な教科書がボランティアさん頼みであるというのは、もちろんボランティアがいけないというわけではなく、ボランティアさんに依存してしまっているのはどう考えてもおかしい。

ですから、少なくとも検定教科書は、きちんと国の責任で、しかもアクセシブルなものでやるべきです。現状、それがないのであれば、ないものねだりですが、現にあるわけですから、あとは決断をしていただければいいわけです。

ただ、政治家の方や行政の方が決断するといっても、私たちが後押しをしないと決断してくれないわけです。そのことも含めまして、あとのパネリストの方にいろいろ具体的な話をしていただきます。3分ですので、終わりにいたします。以上です。