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テキストなしの図書

テキストなしの図書は、通常子供向けである。しかしそのほかにも、テキストなしの本を楽しめる人は多い。これまで本を読んだことのない多くの若者に、絵のある物語が他の本への扉を開いてくれるかもしれない。それは大抵の場合、テキストが少しだけついているコミックストリップである。それ以外にも、単にテキストのない絵本を「読む」のが好きだという人もいる。そのような本は、「的確に要領を得て」いて、それでいてなお波乱万丈の物語を語ってくれるからだ。

しかし、最大のターゲットグループは知的障害者である。たとえ読むことができなくても、彼らは絵物語を理解することはできる。そしてあちこちに言葉を入れれば、彼らの言葉と文字への興味を引き出せるかもしれない。そのほかに絵本が役に立つ人として、認知症の人がいる。図書を使用するとき、昔の出来事や活動を思い出させるように、絵に関連のある物をいくつか見せたり、音楽を奏でたりするのもよいアイディアである。

失語症の人は、言葉を回復するために絵本が必要な場合がある。彼らには事物をストレートに表現し、その事物に関する言葉と組み合わせた絵や、シンプルな絵物語が適している。同じことは、新しい国の言語を学び始めた少数民族の人にもあてはまる。

成人向けの絵本をさらに増やす必要がある。本についてもっとも素晴らしいのは、それが私たちの中に作り出す絵である、と多くの人々が語っている。それは「私たちの」絵である。同様に、言葉のない本は、「私たち自身の」言語の発達に役立つだろう。