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スウェーデンの高齢者施設向け図書館サービス

ビルギッタ・イールヴァル
スウェーデン国立録音点字図書館(TPB)

項目 内容
会議名 2002年IFLA(国際図書館連盟)年次大会<スコットランド グラスゴー> オープニングセッション
発表年月 2002年8月

 図書館の利用者はよちよち歩きの幼児、学童、ティーンエイジャー、成人、家族、高齢者など全ての年齢層に渡っている。一生読書を続ける人もいるし、人生の盛りを過ぎて初めて読書の喜びを知る人もいる。高齢者の中には本を読まないが音楽や新聞・雑誌を楽しんでいる人もいる。公立図書館は全ての年齢層のためのものであり、図書館へ行けない場合は図書館の方からサービスを届けなければならない。

スウェーデンの高齢者施設

 ほとんどの先進工業国同様、スウェーデンでも人口の高齢化が進んでいる。寿命が延び、余暇の多い年金受給者として暮らす期間も延びている。読書は社会や世の中で起きている全ての事柄に対する注意と関心を失わない方法として重要である。

65歳以上の年金受給者のほとんどは健康で自活している。若い人と同じように図書館へ行って、プログラムに参加し、本を借り、コンピュータを使い、新聞や雑誌を読むことができる。多くの図書館では日中、若年高齢者のための特別なコンピュータ教室、読書サークルやその他のプログラムを提供している。自宅で生活している人で、病気または障害で図書館に来館できない場合、本の宅配や他のサービスの手配が可能である。

スウェーデンには、重病のために自宅で生活できない高齢者向けの特別な介護センターがある。90年代の初め、自治体が高齢者介護の責任を引き継いだ。 それ以前は、自宅で生活できない多くの高齢者は郡の資金により長期介護病院で介護を受けていた。そこでは患者は4人1室に入れられて、病院の環境の中で余生を送っていた。全ての高齢者は、介護を一日中必要とする身体が非常に弱った人でも、自分の小さなアパートに自分の物を置いて生活すべきであるという新しい考え方が出てきた。「サービスハウス」では台所付きの自分のアパートがあるが、レストランもあって食事も取れるし、何かが起きた時はスタッフを呼べるし、プログラムへの参加や美容院、フットケアの専門家のサービスを受けられる場合も多い。

「ナーシングホーム」ではより手厚い介護サービスを受けられるが、各自に個室があり小さな台所と浴室付きの場合が多い。全食事付きで、看護師、医師、療法士もいる。痴呆患者向けには5-10人のグループで生活する大きなアパートのような施設があって、各人には個室が与えられ、台所、居間、その他の設備は共有となっている。記憶訓練や医療も受けられる。普通の病院にも多くの高齢者が入院しているが、積極的な治療以外の目的で入院させないことになっている。病院では高齢者向けにデイケアとリハビリ訓練を組み合わせた治療も提供している。民間施設や介護会社が経営する施設もあるが、自治体の税金で支払われている。

自治体が「サービスハウス」を建て始めた70年代、特別な健康問題のない65歳以上の高齢者はそこで生活すべきであると考えられていた。現在は、高齢者の数がかなり増加して長期介護の必要が増えているので、様々な重度の介護が必要な人のみがサービスハウスに住んでいる。最初は自宅で自治体の支援を受ける。週1回の掃除から最高1日3回までの医療を含むほとんど全ての支援を受ける。普通のアパートで生活するのがどうしても不可能な場合のみ施設に入居することになる。つまり「サービスハウス」や「ナーシングホーム」の入居者はたいてい80歳以上で様々な病気を抱えているという結果になる。

図書館がサービスやプログラムについて考える時、このことを理解していることが大切である。図書館は自治体の社会当局と真に協力して施設の高齢者向けサービスを作成している。

高齢者施設での図書館サービスを計画するための様々な方法

 様々な高齢者施設に図書館サービスを提供することは自治体とその公立図書館の責任である。図書館が割り当てられた予算でサービスを提供する責任を担う場合もあれば、施設が図書館にサービス料を支払う場合もある。これは各自治体の経済モデルに左右される。

大型施設ではたいてい、施設の入居者全員やスタッフにとって利用しやすい表玄関に近い良い場所に小さな図書館がある。施設に入居している高齢者、その家族および全スタッフの利用料は無料である。施設の全員が図書館を利用できることが極めて重要で、図書館の評判が良くなり、図書館では何が提供できるか家族やスタッフが高齢者に教えられるようになる。この理由から、看護師や医療補助者が興味を持ち図書館を利用するように、彼らの要望を満たす医療の本や雑誌を揃えることも重要である。また、高齢者の家族や友人が高齢者の痴呆や病気に関する情報を見つけられるようにしなければならない。

図書館の蔵書には、小説およびノンフィクション、絵本、大型活字図書、読みやすい図書、録音図書、音楽、あるいはビデオ、参考資料などを含めなければならない。これらの小規模な図書館は皆、最寄りの公立図書館と協力している。多くの場合、司書は公立図書館と施設の図書館の両方で働いている。司書は利用客のために公立図書館から本を借り、自分が働いている公立図書館で見つからない場合は、図書館相互貸し出し制度を利用する。司書はまた、小さい施設の図書館を補強するために、公立図書館の貸し出し文庫を持ち込むこともできる。ほとんどの場合、施設の図書館は常時開館しているが、司書は2-3日しかいない。司書がいない時に本を借りたい場合は、司書宛てにメッセージを書いて置いておく。

もっと規模が小さい施設になると、自前の蔵書のある本物の図書館はなく、公立図書館の貸し出し文庫があるだけである。文庫の入れ換えは年に2-4回行われる。司書が施設に訪れた時に新しい本を持って来ることもある。それから本は見つけやすい棚の中央に置かれ、誰でも都合の良いときに借りることができるようになる。たくさん本を読む高齢者が何人かいる場合、来館できない読者の名簿に登録し、公立図書館に電話をして本を定期的に受け取ることもできる。

地域の中央に位置して建物内に図書館の分館 がある「サービスハウス」もある。少し動ける高齢者は、他の人と同様にその図書館に行って本を借りることができる。この図書館ではまた、建物内の別の主要な場所に本を置くサービスも提供している。建物内に図書館があるため施設内サービスを提供しやすい。この種の図書館は周囲の地域にもサービスを提供しているので、開館時間ももちろん長くすることができる。毎日開館して、全ての人が参加できるプログラムを計画することも可能である。

ストックホルムの南にあるハニンゲのハンデン 病院の例

 20年前、ハンデン病院はストックホルム郡評議会(医療の責任を負う地域当局)が運営する長期介護病院だった。高齢の患者は4人1部屋で余生を送っていた。現在は、病院の一部が「ナーシングホーム」となり、以前と同様の患者を対象として医療と日々の介護を行っているが、雰囲気はもっと家庭的で個室が与えられている。しかし、建物の中では、高齢者向けの老人医療、リハビリテーション、日帰り介護など他の 様々な活動も行われている。短期間に集中的な医療が提供され、それから患者は自宅に戻って生活することになる。

全ての異なる病棟が、図書館とそのスタッフの費用を支払っている。家族と高齢患者は異なる方法で図書館を利用することができる。医療部門のある小さな図書館が1つあり、開館は1週2日間、1日5時間で司書がいる。それ以外の時間に図書館に行って本を借りることもできる。司書が不在の時は医療部門も閉まる。スタッフがいない時に開館して高価な参考資料が盗まれてしまった。司書は2週間に1回、ワゴンに本を載せて病院と「ナーシングホーム」中に届ける。全病棟に小さな文庫があり、司書がワゴンで本を届ける時に一部入れ換えている。

司書は病院と近くの公立図書館の両方で働いている。司書は公立図書館から必要な本を持ってきて貸し出すことができる。病院の図書館にはコンピュータがあって、司書はこれを使って本を検索することができる。貸し出しは手作業で行っている。司書は看護師や他の医療スタッフのために医学図書館に本や記事を注文する。医学に関する様々な社会人教育を受ける人が多くなった今、特に、このサービスは非常に人気がある。スタッフが良い医学文献サービスを受ければ、彼らも図書館のことがよくわかり、図書館やその蔵書についての情報を患者に提供することができる。

この病院には、様々な病棟のスタッフ、司書および院長が出席する図書館評議会がある。彼らは年に2、3回会合を開き、サービス水準とプログラムについて話し合っている。新しいスタッフ全員は見学のため病院中を回り、情報収集のために図書館にも行く。新しい患者全員に情報小冊子が渡される。

司書と療法士2、3名がグループを作り、様々な病棟の同僚と一緒に資料を集めて自分達の展示物をまとめた。その一例としてスウェーデンのコーヒーテーブルが挙げられる。スウェーデンの老婦人にとって記憶に残る非常に典型的なものである。彼らは古い絵柄のコーヒーカップ、テーブルクロス、ケーキやクッキー関する本などを集めた。展示会は皆のためのコーヒーパーティから始まった。このグループを通して、司書は病院中の病棟や人々との連絡が非常に良くなった。

「ナーシングホーム」で良い図書館サービス を提供するために、司書は全てのスタッフとの連絡を良くしなければならない。新しい患者や特別の要望に関する情報を入手できるように、各部門/病棟に連絡係がいると最高である。経営者側と連絡が良いことも非常に重要であり、これは ハンデン病院では図書館評議会を通して行われている。

読書サークル

 高齢者施設の図書館の多くには読書サークルがある。司書がグループに本を読んで聞かせ、それからメンバー全員で読んでもらった内容について話し合う。軽度の痴呆患者にとって、これは非常に良い記憶力の訓練方法であり、グループに参加するのも良いことである。俳優が本を読み、司書が適した本を見つける手助けをする場合もある。時には、録音図書の一部を使い、それから印刷図書の絵を見ることもできる。プログラムの一環として音楽を利用することもできる。

ストックホルムの南にあるエスキルストゥナの図書館では、介護している高齢者に本を読んで聞かせるようにスタッフを訓練するプロジェクトがある。司書はグループに本を読んで聞かせるための時間が十分にないことが多く、これをスタッフができれば、自然に高齢者介護の仕事の一部となるだろう。

記憶訓練

 様々な痴呆患者のために、病棟で記憶訓練グループが作られている。訓練には数字、日付などが含まれることが多く、退屈なものになってしまう可能性がある。ストックホルムの病院と高齢者施設向け図書館サービスの長であるイングリット・リンドウォールは名案を思いついた。訓練を面白くしたら良いのではないか。彼女は絵がたくさん載っている本や音楽のカセットなど、古いものを集めて特定のテーマ別に箱にまとめ、これを病院や高齢者施設の療法士に貸し出した。時には、司書もこの箱を使って1つのテーマについてグループに話をさせた。

例えば、女性の箱、男性の箱、コーヒーパーティの箱がある。女性の箱の中には、ピンク色の下着、麦藁帽子、カーラー、ヘアピン、20年代や30年代の田園生活の写真がたくさん載っている数冊の本が入っている。男性の箱の中には、髭剃り用ナイフ、帽子、釣り道具、タバコなどが入っている。最初は友人や家族が物を提供していたが、その後、地元の博物館が関心を持ち、農村生活にまつわる箱をいくつか作った。蔵書が多いことも図書館にとっては大切であり、絵が多い本であれば最高である。図書館では高齢者が若いときの田園生活や都市生活についての本はいつでも非常に役に立つ。箱は、他の施設に対して、または療法士によって図書のように貸し出すことができる。

文化オンブズマン

 90年代は予算削減やそれに伴うプログラム削減で、スウェーデンの図書館にとって困難な時代となった。高齢者向けサービスも削減された。司書が何もかもできるわけではなく、高齢者にサービスを提供するときにはヘルパーがどうしても必要となる。図書館について、全年齢層にとって読書や文化が大切であることについて高齢者施設のスタッフを教育しようではないか、と文化オンブズマン(kulturombud)のプログラムが多くの自治体で始まった。高齢者施設や自宅で高齢者と一緒 に働くスタッフ全員に図書館サービス、読書、文化についての研究会への参加を勧めた。

研究会の焦点は高齢者に対するサービスだったが、参加者自身にも文化的な衝撃を与えるものだった。作家を招いて著書を読んでもらい、地域の興味深い博物館などを紹介した。それから各施設から1、2人選び、彼らにさらに情報を与えた。このオンブズマンは定期的に会合を開き、図書館サービスについてもっと学んだ。そして自分の施設の図書館を助け、図書館、本の入手方法、録音図書やプレーヤーについて同僚に情報を提供した。1週間に数時間使って同僚や高齢者に情報を提供し、司書との会合に出席する可能性も生まれた。

図書館の貸し出し文庫があるだけの小規模な施設では、オンブズマンは本棚の整理をし、図書館に電話をかけて新しい本を注文し、新しい患者にサービスについて情報を提供した。ストックホルムの郊外のヴェルムデー 地域では、オンブズマンは図書館と協力して2つの展示会まで行った。1つは現在と過去の高齢者施設での自分達の仕事についての展示だった。ヴェルムデーは半農半漁の島々で、ストックホルムの郊外へと急速に変わりつつある。2つ目の展示は約100年前の島民の生活についてのものだった。この提示会は図書館で開催され、施設の高齢者が来て、低学年の子供が自分達の歴史を学べるように実演を行った。どちらの展示会も非常にうまくいった。

文化オンブズマンに情報を与えて教育するために、初めは司書はたくさんの仕事をしなければならないが、 最終的には様々な施設の高齢者や自宅で生活している人に適したサービスを提供するための非常に貴重な助けとなる。ストックホルムの南にあるソームランド郡には全自治体に文化オンブズマンがいて、郡立図書館では彼らに新しい発想とお互いが顔を合わせる機会を与えるためのプログラムを計画している。

家族や友人の支援

 現在「ナーシングホーム」で生活している高齢者は皆、非常に身体が弱く、多数の病気を抱えていることが多い。彼らは多くの場合、ベッドや椅子の上で生活していてあまり動き回れない。多くの人は身体が弱って疲れているので、本を手に持って読み通すことができない。彼らに対して図書館は何ができるのだろうか。何かすべきだろうか。疲れ過ぎて何が読みたいのかも言えない場合、または現代の図書館では何が提供されているのか知らない場合、どうするか。

1994年、1つのプロジェクトが始まった。患者の見舞いに訪れた家族や友人に、どんな本やメディアを希望しているのか患者と話してみるように頼んだ (Biblioteket i vardmiljon注介護環境の中の図書館)。このプロジェクトは、高齢者向け病院および介護センターにおける文化に関する大型プログラム、Kultur i varden visavi varden som kultur (文化としての介護に相対する介護の中の文化)の一環としてストックホルム郡評議会が資金を提供したものだった。

ストックホルムにあるローゼンルンド病院とストックホルムの南ハニンゲにあるハハンデン病院の2つが選ばれ、ローゼンルンド病院の2病棟とハンデン病院の1病棟がプロジェクトに参加した。患者105名のうち36名が参加した。参加しなかったのは重病の患者か、依頼できる面会者がいない患者だった。 面会者には、家族/友人である患者の関心事項、以前の仕事、これまでに都市か田舎で生活したことがあるかどうかについての質問表が渡され、これに記入してもらった。また、患者の音楽に対する興味や読書能力についても図書館に話してもらった。それから司書が、家族らの話に従って適した材料を探した。

家族らの回答に従って本やカセットなどを患者に与えてから数ヵ月後、このプロジェクトについてどう思うか病棟のスタッフ、患者、家族に尋ねた。ある看護師からは「価値のある小さな驚異だ」という意見があった。重度の痴呆の女性患者に子供の歌の入った音楽カセットをかけると、その女性患者は理解し、起き上がり、話をしたのをその看護師は目撃している。それ以前はその女性はまったく反応せずに横になっているだけだった。家族の反応は非常に好意的で、多くの人が母親/父親などとその本や音楽について話をした。面会時の新しい話題ができて感謝していた。図書館で録音図書や音楽、テープレコーダーも借りられることを多くの人が知らなかった。

インド系の年配女性は、馬に関する本を手にして非常に感動した。彼女の息子が司書に、母親はインドで馬と共に成長したと話していたのだった。痴呆になってスウェーデン語を忘れてしまう可能性のある移民にとって、家族と接し、家族の助けにより母国語で書かれた適切な本を見つけることは非常に重要である。

かなりの高齢で身体の弱っている患者に大きな本を貸し出すことは出来ないが、図書館には音楽、絵の多い本、録音図書など興味をひきそうなものがある。病院に面会に来た家族や友人との連絡を通して適切な音楽や本を見つけることは可能であり、これらは身体の弱った高齢者にとって非常に大きな意味を持つ。面会者にも患者との話題を提供してくれる。言葉よりも音楽の方が痴呆患者の記憶に長く残っている可能性がある。

結論

 全ての先進国で、65歳以上の年齢層と80歳以上の高齢者の数が増加している。 多くの人は高齢でも比較的健康で良い生活を送っているが、様々な施設での介護が必要な人も増加している。図書館は、これらの施設の高齢者にどのような種類のサービスを提供できるだろうか。多くは身体が弱っていて、様々な病気を抱えていて、視力や聴力も低下している。これらの施設でも図書館サービスを提供することが重要である。スウェーデンの公立図書館では、小規模な図書館、貸し出し文庫、来館できない人のための宅配のサービスを提供している。最も重要なのは、最寄りの公立図書館と連絡をとることである。小規模な図書館では必要な本や他のメディアを全て所有することはできず、常に他の図書館から借りていなければならない。

スウェーデンでは司書と補佐のみを使ってこれらのサービスを提供しているが、最近になって病院のスタッフの助けを借りるようになった。ボランティアはいない。他の国では、この種の仕事でボランティアは非常に役に立っているかもしれないが、本を選びサービスを運営する上で司書 がいなければならない。

様々なメディア、読みやすい本、大型活字図書、録音図書、絵の多い本、音楽、そしてもちろん普通の小説やノンフィクションがあることが非常に重要である。

メディアのストックが十分にあれば、読書サークル、記憶サークル、討論などプログラムを計画することができる。かなりの高齢者も重病患者も誰にでも読みたいものや聞きたいものを見つける権利がある。そして、かなりの高齢者の中にもたとえ身体が弱っていても何でも読める人がいることも忘れてはならない。

参考文献:

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Irvall, Birgitta & Lindholm, Christina: Anhoriga ? brobyggare till de boendes biblioteksbehov. Stockholm, 1995.

Likvardig service! Bibliotekens tjanster till aldre och funktionshindrade. SABs kommitte for uppsokande biblioteksverksamhet, 2000.

Rapp, Birgitta: Kultur i varden visavi varden som kultur. Ett livsviktigt forskningsprogram med en tvarvetenskaplig syn pa halsa och livsvillkor i omvardnad och aldrande. Slutrapport. Stockholm, 1999.

Anda hem till fru Nilsson. En metodutredning om uppsokande biblioteksverksamhet. Rapport fran Statens kulturrad 1990:1, Lund, 1990.