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スウェーデンアクセシブルメディア機関(MTM : Myndigheten för tillgängliga medier)『読書生活(Läsliv)』2015年第3号,p.12

MTMは学校に賭ける

2015年、MTMは特に学校図書館に力を入れている。児童や若者は、特に録音図書読者の人数が増えている年代である。

文:アンナ・グスタフソン・チェン 写真:アペルエーガ

 学校図書館業務については長い経験を持つ教師兼図書館司書のヘレーナ・ノードクヴィストは、まさにこの問題について対策をたてるために、前の夏から雇用されている。
 彼女が来てからは仕事が急速に進んでいる。
 「私達が2014年の秋にした業務の一つは、登録者ではない人々がレジムスの機能を試すことができるようにデモアカウントを準備することでした。」ヘレーナは語る。この方法でなら図書館で働いている訳ではない学校職員、例えば教師や養護教諭等も生徒達や親達にセルフダウンロードというサービスを教えてあげられる。
 Legimus.se(http://www.legimus.se/)はMTMの人々が録音図書を借りてダウンロードできるデジタル図書館である。LegimusはまたMTMのアプリの名前でもある。デモアカウントは大変な人気があり、今日では約1500人の人々が自分のデモアカウントを申請し、MTMから得ている。
 多くの学校図書館にとって録音図書とアクセッシブルなメディアに関する業務はまだ目新しいものであり(学校図書館さえない学校もある)そのため、多くの学校でそれらに関する知識やシステムが不足している。

MTMはストックホルム市のメディオテーケット*と共に、学校図書館がどのようにアクセシブルなメディアを取り入れるかに関する映画を製作した。(*メディオテーケット:教師及び学校職員を対象にした教育情報センター)
 撮影はストックホルムにあるスノーセトラ校でされており、この映画からは様々なアイデアがもらえる。この映像を見たい人はメディオテーケットのネット上の映像チャンネル、Tubenで誰でも見ることができる。(http://tuben.edu.stockholm.se/play.php?vid=599
 「個別の貸出利用者のために録音図書をダウンロードしたり、アカウントを作成したりすることについては学校図書館は国民図書館(小規模の公的図書館)と同じ可能性を持っています。」ヘレーナは述べる。録音サービスの供給する録音された音声図書用の規則と、録音図書用の規則を区別するのは困難な時もある。

MTMは何年もの間学校図書の職員のための学習デーを定期的に企画している。現在ヘレーナは学校向けの指針書を作成しており、それはlegimus.se上でPDFファイルとして見ることができる。この指針書により、録音図書利用の資格の申請から学校のタブレット上で録音図書を貸し出す方法まで、学校における録音図書活動に関わるほとんどに関するアドバイスとサポートを得ることができる。
 2015年MTMは更に、特に地域の研修日やネットワークミーティング、その他の同じようなフォーラムに参加することに、特に力を入れている。生徒達にとっての録音図書の重要性や、各学校が独自の録音図書活動を立ち上げる方法を広報するためだ。
 MTMは特にカールスクーガ、ファールン、ボロース、シェーブデ、ウッデヴァッラ及びハルムスタッドを訪問しており、この秋は同業務を続けることになる。
 しかしいくら力を入れても、この広報を必要としている全ての人の元に届くわけではない。「次のステップはいわゆるウェビナリエル(webbinarier)を開催することです。これを使うとインターネットを介して録音図書に関する情報を取得でき、例えば質問することによって能動的に参加することもできるのです。」ヘレーナは述べた。そうすると自分の職場からでも家からでも、興味のある人は誰でも参加ができるのだ。


original:
Barn & ungdom. MTM satsar på skolan. Läsliv nummer 3. Myndigheten för tillgängliga medier. 2015
http://www.mtm.se/globalassets/om-oss/publikationer/lasliv3_2015.pdf
http://www.mtm.se/om-oss/Publikationer/lasliv-och-vi-punktskriftslasare/
(cited 2016-01-15)