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日英シンポジウム2000「高齢者と障害者の自立と社会参加の促進:NPOと企業・行政の役割を探る」

スピーカー プロフィール

レイミング卿 / The Lord Laming of Tewin, CBE
UK-Japan 21世紀委員会委員、元保健省社会福祉局長 /
A Member of UK-Japan 21st Century Group & Former Chief Inspector of the Social Services
レイミング卿
Inspectorate 1960年、応用社会学でダーラム(キングズカレッジ)を卒業し、精神病学のソーシャル・ワーカーの資格を取得、保護視察官(英国では、社会福祉サービスの一環として執行猶予中または刑の宣告を受けた犯罪者の保護視察を行政が管轄している)として実績を積む。1971年、最初の任地、ノッティングハムシャー(州名)からハートフォードシャーに移り、1975年に社会福祉局の長となる。1991年から英国保健省の社会福祉局 局長として従事し、1998年退職。社会福祉分野でのキャリアは長く卓越していた。 その他、地方自治体協会顧問、前社会福祉理事協会長、英国上院議員、及びUK-Japan 21世紀委員会委員として活躍。専門誌への寄稿経験もあり、自著の「米国から学ぶこと:社会的ケアにおけるサービスのバランス」は1985年に出版されている。 1985年に英国勲爵士(CBE)、その後ナイトの称号を授与され(1996年)、貴族となる(1998年6月)。
ロビン・ローランド / Robin Rowland, FLA, FCCA
リンクス・ジャパン顧問 / Adviser to Links Japan
ロビン・ローランド
40年間を、ロイヤル・インシュアランス・アンド・ロイヤル・サン・アライアンス・インシュアランス・グループに勤務。保険数理士と会計士の資格を取得し、コンピューター・サービス、国際ビジネスの部門で活躍。その後、12年間に亘って、国際部役員として、100以上の業種、日本を含む50カ国を越える国の人々に関わる責任ある立場にあったが、2年前に退職。英国保険業者協会(the International Committee of the Association of British Insurers)の国際委員会委員長、及び、British Invisibles の日本委員会委員長も経験する。 1990年にはローヤル・インシュアランスのthe Worldwide Community Relations部 部長 となるが、素晴らしい人々との出会いを通しボランタリー/ソーシャル・セクターのプロジェクトに携わるようになる。企業とNPOを結ぶ活動に参加、「社会事業家」の支援に強い関心をもっていたことから、コミュニティ・アクション・ネットワーク(CAN)の創設にも関わる。 1996年から UK-Japan 21世紀委員会のメンバー、またリンクス・ジャパンの顧問、ボランティアが運営する英国最大のNPO、チルターン・ソサエティ(the Chiltern Society)の副委員長などで活躍。
ラリット・カルラ / Lalit Kalra, MBBS, MD, PhD FRCP
ロンドン大学教授(脳卒中医療)/ Professor of Stroke Medicine,
Guy's, King's & St Thomas's Medical School, King's College, London
ラリット・カルラ
ブロムリー保健局医長(1989~1993)、ロンドン大学上級講師(1993~1995)、ロンドン大学キングズカレッジ、医療及び保健サービス研究の教授(1995~1998)を経て現在に至る。 医療関係者と研究者の協力の下に、様々なプロジェクトが現在進行中であるが、最近では、退院後の患者に介護訓練やボランティア支援がどう効果をあげるのかの研究に従事。21世紀に向け病院から自宅療養への移行時の、患者、介護者、医療専門家にも受容される支援体制の効果的運用法の確立を目指している。 また、ブロムリーにおいてシステムの総合化への投資、地域の保健、福祉との協力、ボランタリー・セクターの活用により、より能率的、効果的なサービス提供を成功させ、更に病院のベッドの有効利用、地方で長期介護問題に取り組む団体への協力や助言、介護支援の問題等に取り組んだ経歴をもつ。このような高齢者介護と脳卒中医療サービスの改善のための取り組みは、高く評価されている。 その他、国内では4大学(キングズカレッジ、ニューカスル、マンチェスター、リバプール)の協力体制を作り上げるなど活躍、海外における貢献も多大である。
ニック・ぺリング / Nick Pelling, ASCA, Dip, VSM
ディスエイブルド・リビング・ファウンデイション(DLF)代表 /
Director, the Disabled Living Foundation
ニック・ペリング
会計士(ASCA)として、商工会議所に20年間勤務し、British Aerospace and TI Group 内の財務の役職を最後に退職。 1990年にボランタリー・セクターに移る。青年対象のユース・ワーク・プロジェクトで、戸外活動担当部長(Director of Outdoor Activities)として5年間務め、この間、社会生活が営めない若者、身体障害者や知的障害のある若者達と一緒に活動をする。 1995年、ディスエイブルド・リビング・ファウンデイションの副代表に任命され、1998年に代表となる。政府との関係変革期という重要な変動期にDLFを指揮した経験をもつ。 シティー・ユニヴァーシティ・ビジネス・スクール(City University Business School) からボランタリー・セクター・マネジメントで学位を取得。ユース・ワーク及び障害問題ではルーマニアとつながりをもつ。
フレッド・ヘデル / Fred Heddell,
CBE メンキャップ事務局長 / Chief Executive, Mencap
フレッド・ヘデル
知的障害に関し、30年におよぶ豊かな知識、経験をもつ。ロンドンの学校で教師としてスタート、その後イースト・アングリアの学校の主任教師を務め、知的障害の分野で、明晰な思考と文章で広く知られるようになった。また、BBCの障害関係のテレビ・シリーズでは、顧問を引き受け、書き手としても活躍。1999年、知的障害に関する業績が認められ、CBE(英国勲爵士)を授与されている。 また、メンキャップには既に14年間携わるが、教育、訓練及び雇用部 部長として活躍後、1990年に事務局長に就任。21世紀に向けて、メンキャップを効率のよい現代的な団体へと導き、英国で最大の障害者慈善団体へと押し上げた。メンキャップではサービスの提供だけでなく、強力なキャンペーンを張り、団体自身のイメージは勿論、知的障害のある人々やその家族のイメージの向上にも力を尽くす。 英国に限らず広くヨーロッパのボランタリー団体にも関与し、イースト・ロンドン大学の理事、知的障害者団体の国際連盟・ヨーロッパ協会(the European Association of the International League of Societies for the Mentally Handicapped(ILSMH))の理事などを兼務。
テッサ・ハーディング / Tessa Harding
ヘルプ・ジ・エイジド 政策部長 / Head of Policy, Help the Aged
テッサ・ハーディング
ヘルプ・ジ・エイジドの政策部長を務める。高齢者の利益と社会への全面参加を目指し、その向上に取り組む。また、高齢者グループや団体とは緊密な協力関係にある。他に、高齢者問題に関わる団体のメンバーや顧問としても活躍。また保健省の「高齢者のための社会福祉体制(National Service Framework for Older People)」に関する提言を行う諮問機関を立ち上げている。 最近の出版物には以下のようなものがある。「望ましい基準」(ピーター・ベレスフォード との共著)、NISW刊 1996年、「長期介護のための選択―経済的、社会的及び倫理的選択」(バーバラ・メレディス、ジェラルド・ウィストウとの共著)HMSO刊 1996年、「生きる価値のある人生―高齢者の自立と社会参加」ヘルプ・ジ・エイジド刊 1997年、高齢者団体、HOPeのために書いた、「これからの私達の健康―高齢者にとって最優先である健康とケア」HOPe / ヘルプ・ジ・エイジド刊 2000年など。
リビー・ブレイショー / Libby Brayshaw
コミュニティ・アクション・ネットワーク(CAN)のプロジェクト・コーディネーター /
Project Co-ordinator, Community Action Network (CAN)
リビー・ブレイショー
プロジェクト・コーディネーターとして、ディレクターの代行、活動上の戦略文書や支援団体及び政府へ財源支援を仰ぐ提案書の作成、CANのメンバーのための「カスタマー・サービス・オフィス」の運営、ウェブサイトやe-コマース・サービス (http://www.can-online.org.uk)の開発などにあたる。CANのアイディアが動き出した1997年当初から関わり、現在では電子メールによるイントラネットを使った社会事業家のネットワークづくりを行っている。また、英国全域にわたるCANセンターズというネットワークを立ち上げ、既に18のセンターが傘下に入る。 CANに関わる以前は、17年間をロイヤル・インシュアランス(退職時は合併により、ロイヤル・アンド・サンアライアンス)に勤務し、様々な仕事を体験して、1997年5月に退職。この間、「社会事業家」およびボランタリー・セクターとの関わりの発端となる ブロムリー・バイ・ボウ・センター への9ヶ月間(1992年)の出向を機に、CAN創設に繋がる人物と出会い、ジョイント・プロジェクトへの参加などこの分野での活躍が始まる。 現在、ブロムリー・バイ・ボウ・センターなどの役員も勤める。
初山 泰弘 / Yasuhiro Hatsuyama
日英高齢者・障害者ケア開発協力機構 委員長、国際医療・福祉大学大学院長 /
Chairman, Japan/UK Research and Development Organisation for Ageing, Disability and Technology Dean, Graduate School, International University of Health and Welfare
九州大学医学部卒。医学博士。前国立身体障害者リハビリテーションセンター総長。整形外科、リハビリテーション医学、義肢装具学など身体障害全般に関する幅広い分野を研究。特に身体障害者スポーツの発展に尽力し、日本障害者スポーツ協会理事・医学委員長や国際パラリンピック委員会執行委員(東アジア代表)として国内外で活躍。そのほか、日本障害者リハビリテーション協会理事、厚生省中央社会福祉審議会、身体障害者福祉審議会等、国レベルの委員を数多く兼任。
炭谷 茂 / Shigeru Sumitani
厚生省 社会・援護局長 /
Director-General, Social Welfare / War Victims Relief Bureau, Ministry of Health And Welfare
1946年生まれ。1969年東京大学法学部を卒業、厚生省に入り、厚生省各局、自治省、経企庁、在英日本大使館等の勤務を経て1997年7月、厚生省社会・援護局長に就任。半世紀振りの社会福祉の改革に精力的に現在取り組み中。この間、埼玉大学、上智大学、日本大学等の講師の兼任。医療、福祉、人権、まちづくりの研究、教育に従事。近著(いずれも共著)には、保険、医療、福祉の総合化を目指して」(1998年光生館)、『イギリスの実践にみるコミュニティ・ケアとケア・マネジメント』(1998年中央法規)、『わたしと人権』(1998年ぎょうせい)、『世界の社会福祉イギリス』(1999年旬報社)、『福祉国家への視座』 (1999年ミネルヴァ書房)がある。
鈴木 隆雄 / Takao Suzuki MD, Ph.D.
東京都老人総合研究所 副所長 /
Vice-Director, Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology
1976年札幌医科大学卒業後、東京大学大学院博士課程において理学博士(1981)。その後、札幌医科大学解剖学講座で講師、助教授として、骨の形態学、生理学、筋骨各系の解剖学など研究教育に従事。1985年よりアメリカ合衆国スミソニアン研究所(自然史博物館)において骨格系の病理学を中心として研究の後、1990年より東京都老人総合研究所において骨粗鬆症とそれによる骨折予防の調査研究に従事している。 現在同所副所長であり、東京大学大学院客員教授である。専門は高齢者の健康維持や転倒骨折をはじめとする老年症候群の予防対策である。
山内 繁 / Shigeru Yamauchi
国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所 所長 /
Director, Research Institute, National Rehabilitation Centre for the Disabled
1967年、東京大学大学院工学系研究科博士課程応用化学専修課程終了。工学博士。東京大学工学部助手、講師、助教授として電気化学、エネルギー化学の研究教育に従事した後、1985年国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所に移り、障害工学研究部長として福祉機器の研究開発に従事。1992年同研究所長、現在に至る。福祉機器が機能障害の補償に留まらず利用者のQOL向上に役立つためには従来の工学のパラダイムを転換し、あらたな工学ディシプリンとして支援工学の構築に努めている。国際アクセス・技術委員会(ICTA:International Commission on Technology and Accessibility)委員。
寺山 久美子 / Kumiko Terayama
社団法人 日本作業療法士協会 会長、 東京都立保健科学大学 教授 /
President, the Japanese Association of Occupational Therapists Professor, Tokyo Metropolitan University of Health Sciences
1962年、東京大学医学部衛生看護学科卒業後、1968年に作業療法士の資格、1972年には東京大学で医学博士号を取得。1962年より、武蔵野日赤病院、整肢療護園、東京大学医学部付属病院、東京都立心身障害者福祉センターでの障害児者・高齢者のリハビリテーションの臨床業務・管理業務を経て、1986年、東京都立医療技術短期大学教授、同作業療法学科長、1998年に東京都立保健科学大学教授、同作業療法学科長となり、現在にいたる。 社会活動としては、1991年以来社団法人日本作業療法士協会会長を務める他、日本リハビリテーション医学会評議員、日本在宅ケア学会理事、日本生活支援工学会副会長などの要職を数多く兼任。1995年、厚生大臣功労表彰を受ける。著書に「リハビリテーション論」(編著、1992、誠心書房)など多数。
播磨 靖男 / Yasuo Harima
財団法人 たんぽぽの家 理事長 / Chairperson, Tanpopo no Ye
1942年、台北生まれ。兵庫県出身。毎日新聞記者を経て、現在、文化プロデューサー。21世紀に向けた新しい市民芸術運動「ABLE ART MOVEMENT(可能性の芸術運動)」を提唱、アジア太平洋地域の障害者の絵医術文化のネットワークづくりを行っている。また、日本ボランティア学会を設立、ボランティア活動を推進する民間非営利センターの形成と、新しい市民社会づくりなどの提案をしている。 社会福祉法人わたぼうしの会理事長、エイブル・アート・ジャパン常務理事、日本NPOセンター副代表理事、日本ボランティア学会副代表、芸術とヘルス協会代表理事などを務める。主な著書に「共貧共存の思想」(JYVA)、「みんな同じ空の下に生きている」(青也書店)、「知縁社会のネットワーキング」(柏書房)など。
斎藤 正男 / Masao Saito
東京電機大学教授, 東京大学名誉教授 /
Professor, Department of Information and Communication Engineering, College of Engineering, Tokyo Denki University & Professor Emeritus, University of Tokyo
昭和31年 東京大学工学部卒業、昭和37年同大学大学院博士課程修了、工学博士。東京大学工学部助教授、医学部教授を経て、平成6年より東京電機大学教授。回路システム理論、医用生体工学、高齢者工学の基礎研究に従事。国際ME学会会長、日本学術会議医用生体工学研逓委員長。電機通信学会稲田賞、論文賞、日本ME学会論文賞、毎日新聞科学賞、国際ME学会名誉会員など。