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講演会”スウェーデンとアメリカにおける「読みに障害がある人々」への情報サービス”

講演会資料:プログラム

【開催趣旨】 今回の主題である「読みに障害がある人々」とは、英語のpersons with print disabilitiesに相当します。視覚障害、ディスレクシア、学習障害(LD)、知的障害、脳性マヒ(CP)、脳外傷の後遺症、本を持ったりページを開いたりすることが困難な上肢等の障害による困難、加齢に伴って生ずる様々な機能上の困難、あるいは聴覚障害の方がしばしば持つ文章を読む際の困難等々が今回の主題に含まれます。
情報を探し、読み、発言することがますます重要になっている情報社会の中で、「読みに障害がある人々」の特別の困難は個々人の努力で解決できるものではなく、当事者、家族、支援者、企業、行政を含むコミュニティー全体の取り組みを必要としています。
このたびは盲人協会図書館を母体に、1980年に「録音図書と点字図書を必要とする人々のための国立中央図書館」を発足させたスウェーデンと、90年代に「視覚障害者のための録音図書館」から「視覚障害者とディスレクシアのための録音図書館」への脱皮をはかったアメリカから、それぞれDAISYを活用して更なる飛躍をはかっている現況と今後の展望および国際協力の課題等についてお話いただくために講師をお呼びしました。
大変多忙なお二人の講師の講演と、それに引き続くレセプションでの皆さんとの御歓談と交流の中から、日本における「読みに障害がある人々」の情報アクセス保障の輪がひとつ大きく広がることを期待します。

18:00~ 受付
18:15~18:35 開会、主催者挨拶  
                  講師紹介DAISYとAMISについて
                  河村 宏(日本障害者リハビリテーション協会 情報センター長)
18:35~19:15 インガー・ベックマン女史講演
19:20~20:00 ジョージ・カーシャー氏講演
20:05~20:15 質疑応答、ディスカッション
20:15~20:20  閉会挨拶
松井 石根(日本PCA教育振興会 相談役)
司会 河村 宏(日本障害者リハビリテーション協会)

【主催】 日本PCA教育振興会、(財)日本障害者リハビリテーション協会
【後援】 日本図書館協会、全国LD親の会、特定非営利活動法人エッジ

【講師プロフィール】
インガー・ベックマン・ヒルシュフェルト女史(Ingar Beckman Hirschfeldt)
(スウェーデン国立録音点字図書館館長、DAISYコンソーシアム会長)                                                                          
スウェーデン国内の病院図書館や公共図書館の館長を経て、1989年にスウェーデン国立録音点字図書館(TPB)館長に就任し、現在に至る。TPBは公共図書館と印刷物を読むことに障害のある大学生のために設立された国立図書館であり、デジタル録音図書の開発を進めてきた。1994年に訪日、日本のDAISYにかかわる関係者と出会い共にDAISYコンソーシアムを設立する決意を固めた。1996年DAISYコンソーシアムの設立以来会長をつとめ、コンソーシアムは現在約60の図書館と団体で構成されるに至っている。また、スウェーデン政府の新著作権法に関する委員会のメンバーとしても活躍。

ジョージ・カーシャー氏(George Kerscher)
(レコーディングフォーザブラインド&ディスレクシック、DAISYコンソーシアム プロジェクトマネージャー)
視覚障害者当事者として様々な活動を通し、読みに障害がある人たちの情報へのアクセスに尽力している。
1991年からRFB&D(Recording for the blind and Dyslexic)のシニア・オフィサーとして、あらゆる部署のコンサルティングを行っている。
1997年以来DAISYコンソーシアムのプロジェクト・マネージャーを務め、事業計画、ワールドワイド・コミュニケーション戦略、ハード及びソフトウェアの開発、コンソーシアムの運営に携わっている。
2000年から、オープン・イー・ブック・フォラム(0eBF)役員会の会長を務める。
カーシャー氏の技術的、経営的才能は、次世代録音図書の変革に大きく貢献している。