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報告4−3 カンボジアにおける地域住民による知的障害者支援

司会 ありがとうございました。ご質問のある方1つだけお受けいたします。

 

質問者 貴重なお話、ありがとうございました。カンボジアに何回か行ったことがあります。いろんないいお話を伺えた中で、別に否定するわけでもなく、1つご質問させていただければと思うのですが、レイプの話のあったところで、住民の方いわく、それは日本人の考えとカンボジアの方たちの考え方で違うというところが出てきたと思うんですけれども、とは言え、日本人あるいは世間的に考えたときに「レイプ=よくないもの」というところが何かの価値観で発生しているから、こういったところが出たんだと思います。

一方で、先ほど中西さんのお話の中であったところと関連して言いますと、中西さんのご主人が書いている「当事者主権」という本の中で「私たちのニーズは私たちが一番よく知っている、だから私たちのニーズが、いつ、いかに、誰によってどのように満たされるべきかは、私たち自身が決める」というフレーズがあります。

これを考えたときに、知的障害の事例の中でレイプがあることに対して、我々日本人が何をどこまで言うべきか、非常に私自身も悩むところなんですけれども。レイプ以外で、このような、日本人とカンボジア、あるいはそこの現地との間で、何か疑問に思われたこと、苦労されたこと、何かございましたでしょうか?

 

沼田 ご質問ありがとうございました。私が一番ショックだったのはレイプのことでした。その他のことで、今、特にレイプと同じようにショックだったことは、後で思い出すかもしれませんけれども、今は思い出しません。

レイプに関して言えば、カンボジアにも法律はありまして、レイプをした人は800ドルの罰金刑が科せられます。ただ、法律があっても、知的障害者へのレイプは、止みません。「何でレイプがなくならないのかしら?」と聞いたら「知的障害者は自分で告発しないことを、村の人たちは知っているからなくならない」ということでした。人権ということは、もちろんですけれども、何て言うのか、非常に難しい問題だというふうに思います。すみません、お答になりませんが。

 

司会 ここで日本の方4人のご報告をすべて終わりたいと思います。報告者の皆さん、ありがとうございました。