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◆国際セミナー

CBRから学ぶ

◆進行説明

司会 本日は日本障害者リハビリテーション協会主催の「国際セミナー:CBRから学ぶ」にご参加いただきまして、ありがとうございます。進行は、私、リハビリテーション協会の上野悦子が務めさせていただきます。

今日のプログラムと会場の説明を先にさせていただきます。プログラムは、午前中が海外からお招きしている講師お2人からのご発表と、質疑の時間も少し取っております。午後は、日本のCBR支援について、4人の方からご報告いただきます。そこで質疑の時間も若干お取りしております。最後の1時間は、それまでの結果を受けて、講師の皆さん、会場の皆さまとディスカッション、あるいは講師の方への聞き足りなかった質問についても時間を取りたいと思います。

それと今日は、80名ほどの方がお集まりくださっていらっしゃいます。障害関係の方、リハビリテーションあるいは福祉をなさっている、障害分野を中心としている方、どのくらいいらっしゃいますか? ……ありがとうございます。かなり多いですね。数字からも約20〜30名の方だと思います。

それから開発関係、ODA機関とか財団とか、開発をメインにしている、あるいは国際の事業とかの方、どのくらいいらっしゃいますか? ……やはり10人近くいらっしゃいます。

それでは国際協力に何らかの関わりをもってこられた方? 協力隊でどこかに行ったとか、CBRの勉強会に出たとか、国際活動ないし交流・協力に経験のある方、関心のある方、どのくらい? ……かなり多いですね。40人ぐらいではないかと思います。

CBRを聞いたことがある、知っているという方、いらっしゃいますか? ……これも国際活動の方と同じぐらい、やはり40人から50人ぐらいの手が挙がりました。

今日はCBRに、割となじんでいる方、それから初めて聞きたいという方、様々な方が来られています。これまでCBRについて聞いてきたことと、今日、海外講師と日本の方々含めて、お聞きになったことから、どんなことを得られるか、それはそれぞれの皆さんの活動に照らし合わせて、得るものがあったら得ていただければというのが主催者側の願いでございます。

それでは主催者を代表して日本障害者リハビリテーション協会の副会長、松井亮輔よりごあいさつを申し上げます。

◆主催者挨拶

松井 おはようございます。先ほど紹介された、リハビリテーション協会の副会長をしております松井ですが、本職は法政大学の教員です。今日は日曜日にもかかわらず、朝早くから、これだけ多くの方に参加いただけたこと、本当に感謝いたします。このセミナーは、パンフレットに書いてありますけれども、大阪府民共済生活協同組合の支援を得て、リハ協会が開催することができたことを改めて感謝します。

既に先ほど紹介がありましたように、午前中はWHOのチャパルさんとインドネシアのCBRセンターからいらっしゃっているマラトモさんに話をしていただいて、午後は、日本関係者でCBRを実践されている方々からお話を伺います。

個人的なことですが、私が初めてCBRの現場を見せていただいたのは、1989年に、タイのコンケンという、ラオスの国境に近い所でESCAP(国連アジア太平洋経済社会委員会)主催のCBRワークショップが開催されたときです。今日見えていますが、そのワークショップを企画されたのは、当時ESCAPで障害分野を担当されていた中西由起子さんです。そのワークショップに私はILOアジア太平洋地域総局を代表して出席しました。今日はWHOの取り組みが中心ですが、ILOのことも少し紹介させていただきます。当時ILOは、インドネシアとフィリピンにCBRモデルをつくっていました。インドネシアのソロを中心に展開されたのは、ちょうど1970年代の終わりから80年代のはじめですが、今は引退されました、丹羽勇さんがILOのエキスパートとしてそれに参画されて以降のことです。私がILOの在任中に、パキスタン、スリランカ、中国の一部でもそういうCBRプロジェクトを企画して実施してきました。私がCBRとかかわった20年前と今では、どういうふうに変わってきたのかという意味で、私自身も非常に関心があります。

今日は、極めて限られた丸一日足らずの中で、様々な立場の方からお話をいただくわけですけれども、ぜひ、一体CBRというのはどういうものなのか、あるいはどういうことを目指しているのか、それが国際協力にどういうふうに関わっているのか、あるいは日本のリハ、あるいは日本の障害者福祉とどう関わっていくのか、あるいは日本社会の中でどう関わるかということも含めた観点からもお聞きいただきたいと思います。

後で質疑の時間もございますので、これは一方的なこととしてではなく、ぜひ参加者の中からも積極的に発言をしていただいて、全体としてこのセミナーが成功できるようにしていただきたいと思いますので、それも合わせてお願いして、私のあいさつとさせていただきます。本当にどうもありがとうございます。