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障害者とメディア 「マスメディアと障害者」ヨーロッパ大会

はじめに

放送・通信バリアフリー委員会委員長 
寺島 彰(浦和大学総合福祉学部)

(財)日本障害者リハビリテーション協会は、障害者のリハビリテーションに関する調査研究と国際連携のもとに障害者のリハビリテーション事業の振興を目的として1964年に設立されて以来、障害者の社会参加とリハビリテーションの振興のためにさまざまな事業を実施している。特に障害者の情報アクセスに関しては、デイジー情報センターを設置し、障害者のための情報アクセス向上やマルチメディアの普及のために努力しているところである。

今日、障害者の情報アクセスは、ますます重要性を増している。特に、地上波デジタル放送と放送における障害者権利保障には強い関心が持たれているところである。
このたび、埼玉県民共済生活協同組合の支援を得て、障害者の情報アクセスに関する調査研究を行うことができた。

本報告書は、その調査研究の一環として、2003年6月13~14日、アテネで開催された「マスメディアと障害者」ヨーロッパ大会の最終報告書を翻訳したものである。同大会は、2003年ヨーロッパ障害者年を記念して、EU議長国ギリシャにより開催されたもので、ギリシャ厚生省、欧州委員会、欧州障害者フォーラム、ギリシャ全国障害者連盟が主催者となっている。

その主な目的は、ヨーロッパのマスメディアにおいて障害者がどのように取り扱われているのかという問題を明らかにし、その改善の方策を探ることであった。

我国においては、障害者とメディアに関して殆ど調査されたことはないが、今後はこれに関心を持っていかなければならないと考える。

本書はそのための取り組みの第一歩である。

本調査研究にご支援をいただいた埼玉県民共済生活協同組合に心から感謝申し上げる。