音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

「障害者のための情報保障」セミナー報告書
デジタルテレビ放送の情報アクセス

開会挨拶

東山 文夫
財団法人 日本障害者リハビリテーション協会事務局長

ただいまご紹介いただきました財団法人日本障害者リハビリテーション協会で事務局長をしております東山と申します。
日頃より、当協会の事業にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申しあげます。

また、参加者の皆様には、日曜日の午後にもかかわらず、本セミナーにご参加いただきありがとうございました。

当協会は、障害者のリハビリテーションに関する調査研究と国際的連携のもとに障害者のリハビリテーション事業の振興を目的として1964年に設立されて以来、障害者の社会参加とリハビリテーションの振興のためにさまざまな事業を実施しております。特に障害者の情報アクセスに関しましては、情報センターを設置し、障害者のための情報アクセス向上やマルチメディアの普及のために努力しております。

約25年前にパーソナルコンピューターが個人で所有できるようになって以来、情報機器は、障害者の方々にとって強力な自立のためのツールになりました。また、インターネットの普及により、個人を越えた世界的規模のコミュニケーションが可能になり、障害者の方々の自立や社会参加の促進が図られるようになりました。

このような中、障害者の情報アクセスは、ますます、重要性を増しております。現在、国連で進められております障害者権利条約の審議においても、障害者の情報へのアクセスについて規定した条文が加えられています。また、わが国の障害者プランや障害者基本法においても、行政や事業者の情報バリアフリー化への配慮が強く求められています。

本日は、国会開会中のご多忙にもかかわらず、総務省の飯島信也情報通信利用促進課長にご出席いただいておりますので、わが国の情報通信政策の現状や課題、あるいは現在進められております放送のデジタル化の現状をお聞かせいただけるものと思います。

また、わが国の課題になっております、地上波デジタル放送と放送における障害者権利保障に関しまして、英国からマーク・ホダ先生とマーク・ダウンズ博士をお招きすることができました。

ホダ先生は、字幕放送のキャンペーン責任者で、欧州議会での勧告の採択においてキーパーソン的役割を果たされました。また、マーク・ダウンズ博士は、英国王立全国聴覚障害者協会の技術部長でコミュニケーションの新技術の開発などに従事されておられます。かって、在日英国大使館に勤務されていたこともある日本通の博士でもあります。

お二人は、お忙しい中、時間を裂いて来日していただきました。EUは、これらの課題に対して積極的な取り組みをしていると聞いております。お二人には、これらの課題についてお話いただくことになっております。我々の知らないいろいろなことが聞けるのではないかと楽しみにしております。

最後に、本セミナーの開催にあたりまして、埼玉県民共済生活協同組合の後援をいただきました。この場をお借りし、厚く御礼申し上げまして、開会の挨拶とします。