「障害者のための情報保障」セミナー報告書 デジタルテレビ放送の情報アクセス
プロフィール/Profile
マーク・ダウンズ博士/Dr. Mark Downs
王立全国聴覚障害者協会(RNID)技術部長
Executive Director of Technology & Enterprise, RNID
英国で900万人の聴覚障害者を代表する最大の慈善団体である王立全国聴覚障害者協会(RNID)の技術部長。同氏は、コミュニケーションと生物医学の研究に従事するとともに、“サウンド・アドバンテージ”という聴覚障害者のための様々な製品を販売しているRNIDの非営利組織で新技術の開発と推進を担当している。
EUが推し進めるビジネスに関連した環境上の法律の協議及び制定に関わる英国の主要政策に従事する公務員として3年間通商産業省に勤務し、その後2004年からRNIDに勤務。それ以前は、東京の英国大使館に一等書記官(通商政策)として5年間勤務し、日英両国及び多国間貿易関係に携わり、特に通信、司法サービス市場に深く関わった。
バイオセンサーに関するリサーチを実施し、政府のリサーチプログラムに関わって改革と科学及び技術に関する政策に着手してきた。また、ファラディ・パートナーシップ・プログラムの発足に関与し、1993年版科学技術白書の発行にも従事した。
クランフィールド大学で博士号を取得し、迅速な遺伝子識別のためのDNAセンサーの開発を行った。また、ロンドン大学ではバイオテクノロジーの理学士号を取得した。
マーク・ホダ氏/Mr. Mark Hoda
王立全国聴覚障害者協会(RNID)ヨーロッパキャンペーン担当官
European Campaigns Officer, RNID
2001年より王立全国聴覚障害者協会(RNID)ヨーロッパキャンペーン担当官。聴覚障害者及び障害者のためのヨーロッパにおける団体間の連携に関する法律改定を推進。
同氏のキャンペーン活動は、テレビ番組の字幕の充実、ヨーロッパ通信システムの双方向テキストサービス、ウェブサイトのアクセシビリティ・スタンダードの構築により、より良い“情報社会へのアクセス”を聴覚障害者に提供することである。2004年にはこの問題に関してのヨーロッパ会議が開催され、2005年にもさらにイベントを開催する予定である。
キャンペーンには、差別撤廃、権利擁護、職場の騒音問題、著作権問題、英国における弱者コミュニティに対するユーロ通貨準備なども含まれている。
RNIDに所属する前は、英国議会に勤務。ロンドン大学スクール・オブ・エコノミクスで教育を受ける。
飯島 信也/ Shinya Iijima
総務省情報通信政策局情報通信利用促進課長
Director, Accessibility Division, Information and Communications Policy Bureau, Ministry of Internal Affairs and Communications
昭和56年4月 | 総理府入府(統計局製表部電子計算課) |
昭和57年4月 | 総理府統計局調査部消費統計課 |
昭和58年6月 | 経済企画庁国民所得部分配所得課 |
昭和60年6月 | 総務庁統計局統計調査部労働力統計課 |
昭和62年4月 | 外務省在アトランタ日本国総領事館 |
平成2年4月 | 総務庁青少年対策本部参事官補佐 |
平成5年1月 | 総務庁青少年対策本部企画調整課課長補佐 |
平成6年7月 | 総務庁統計局総務課総括課長補佐 |
平成7年7月 | 総務庁統計局統計調査部管理企画室長 |
平成8年7月 | 総務庁統計局統計調査部労働力統計課長 |
平成13年1月 | 総務省日本学術会議事務局情報国際課長 |
平成15年4月 | 現職に就任 |
平成16年4月 | 高齢・障害者利用支援室長に併任 |
兒玉 明/Akira Kodama
日本身体障害者団体連合会会長 日本障害フォーラム(JDF)代表
President, Japanese Federation of Organizations of the Disabled Persons
東京生まれ。
1944年、旧国鉄の勤務中事故により、業務上負傷(左大腿部切断)の障害者となる。
1967年に「三興商会」を設立し、貿易業を積極的に展開し、国際交流にも力を入れる。
そのかたわら、障害当事者によるNGO活動の活性化にも携わり、1977年に旧関東国鉄身障者協会の会長、1993年に東京都身体障害者団体連合会会長、2001年に全国最大規模の社会福祉法人日本身体障害者団体連合会の会長に就任。また、身体・知的・精神など、日本国内の主要障害種別NGO間の連携を進め、2004年10月の「日本障害フォーラム(JDF)」の設立に関わる。JDFの初代代表にも就任し、現在に至る。
障害者の権利擁護の観点から、障害者権利条約や日本版障害者差別禁止法の実現に向けた啓発運動を展開しているが、情報保障に関する法制度についても、その整備の必要性を内外に訴える活動を続けている。
高岡 正/Tadashi Takaoka
全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長
President, All Japan Association of Heard of Hearing People
社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長
特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構副理事長
特定非営利活動法人東京都中途失聴・難聴者協会理事長
情報通信アクセス協議会利用者部会委員
電気通信アクセシビリティ標準化専門委員会委員
東京農工大学大学院農学研究科修了
岩井 和彦/Kazuhiko Iwai
日本ライトハウス常務理事 全国視覚障害者情報提供施設協会理事長
Executive Director, Japan Lighthouse Information and Culture Center for the Blind
1999年6月 | 日本ライトハウス盲人情報文化センター館長 |
2001年4月 | 近畿視覚障害者情報サービス研究協議会(53館加盟)会長就任 |
2001年4月 | 日本ライトハウス常務理事 |
2003年4月 | 特定非営利活動法人全国視覚障害者情報提供施設協会(93施設・団体)理事長 |
金子 健/Takeshi Kaneko
全日本手をつなぐ育成会理事 明治学院大学心理学部教授
Inclusion Japan, Professor, Dept. of Psychology, Meiji Gakuin University
1949年生。東京教育大学教育学部卒、筑波大学大学院博士課程満期退学。
国立特殊教育総合研究所研究員を経て、現在、明治学院大学心理学部教授、学部長。
専門は、知的障害児の認知発達と教育的支援の研究。
教育におけるパソコンやインターネットの利用にも関心がある。
知的障害者の兄弟として、障害者の自立支援、権利擁護に関する活動にも参加。
寺島 彰/Akira Terashima
浦和大学総合福祉学部教授
Professor, Faculty of Comprehensive Welfare, Urawa University
早稲田大学社会科学研究科後期博士課程単位取得後退学。
専門は障害者政策。
1993年 | 厚生省身体障害者福祉専門官。 |
1995年 | 厚生省障害者福祉専門官。 |
1998年 | 国立身体障害者リハビリテーションセンター国際協力専門官。 |
1998年 | 国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所社会適応システム開発室長。 |
2002年 | 国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所障害福祉研究部長。 |
著書(いずれも共著):『障害者福祉論』(中央法規2003年)、『改訂ガイドヘルパー養成研修テキスト重度視覚障害者研修課程』(中央法規2001年)、他。
訳書(いずれも共著):『ケアラーズハンドブック』(南江堂1999年)、『[米国]社会保障における障害評価』(厚生科学研究2001年)、『[英国]就労不能給付認定医のためのハンドブック』(厚生科学研究2002年)、「障害者差別禁止法とソーシャルワーク」(中央法規2003年)監訳他。
2003年7月より現職。