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国際セミナー「知的障害者の自立、社会参加及び就労ースウェーデンから学ぶ」

開会あいさつ

主催者挨拶

財団法人中央競馬馬主社会福祉財団理事長
小川 諄

国際セミナー「知的障害者の自立、社会参加及び就労-スウェーデンから学ぶ」の開催に当たり、一言ご挨拶申し上げます。

始めに、本日のセミナー開催に多大な御尽力を頂いた財団法人日本障害者リハビリテーション協会並びに厚生労働省ほか関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。

お陰をもちまして、全国各地から多くの皆様の参画を得て盛況のうちにセミナーの開催を迎えることができ、心から感謝を申し上げる次第であります。

さて、本日セミナーを主催致します私ども中央競馬馬主社会福祉財団ですが、当財団は1969年の設立以来、全国の民間社会福祉施設等に対する助成事業並びに民間社会福祉施設職員の海外及び国内研修事業などを行うとともに、国際セミナーについても、その時々の社会福祉に関連する諸問題をテーマとして随時開催してまいりました。

このたびのセミナーのテーマは「知的障害者の自立、社会参加及び就労―スウェーデンから学ぶ」ということですが、皆様ご案内のとおり、日本の福祉制度もここ数年抜本的な制度改革が行われ、その定着、充実・拡充にむけた様々な取り組みが推進されています。

とりわけ障害者については、これまでの与えられる福祉から障害者自身の自己決定を基本とした支援費制度へ移行したことは、皆様ご承知のとおりであります。

このような現況を踏まえ、私ども財団といたしましても、障害を持つ方々の自立と社会参加に向けて少しでもお役に立つことができればと思い、障害者のリハビリテーションに係る国際協力や国内外における障害者のリハビリテーションに関する調査研究に熱心に取り組んでおられる「財団法人日本障害者リハビリテーション協会」に特にお願いをして、本日の国際セミナー開催の運びとなった次第であります。

本日は幸いにも、この分野で世界をリードするスウェーデンから、著名な専門家お二名をお招きすることができました。先進国の制度体系及び具体的な支援策、等について貴重な講演が拝聴できるものと期待しております。また、日本からはきょうされんの藤井常務理事によります基調講演に加え、支援サービスの直接的な利用者御本人からも、切実な体験談などが伺える予定となっております。

第2部では、スウェーデン及び日本の専門家にサービス利用者を含めてパネル討論が予定されています。専門家及び利用者による活発な討議が行われることを期待しているところであります。

本日のセミナーが、我が国における障害者とその家族の方々に勇気と希望を与え、障害者の社会参加の前進に向けた着実な一歩となることを心から祈念いたしております。

最後になりましたが、遠路ご出席いただいた、スウェーデンのインガー・メスタトン所長、レイフ・アルム次長、また、日本の専門家及びサービス利用者の皆様に対しまして、心から感謝を申し上げます。また、今回のセミナーを実質的にお膳立ていただいた日本障害者リハビリテーション協会並びに関係者の皆様に改めてお礼を申し上げまして、私の挨拶といたします。


主催者挨拶

(財)日本障害者リハビリテーション協会副会長
松尾 武昌

おはようございます。ただいまご挨拶いただきました小川理事長と一緒に本セミナーを主催しておりますリハビリテーション協会の松尾でございます。一言ご挨拶申し上げたいと思います。

まず最初に本日、全国からたくさんご参加いただきましてありがとうございました。主催しました一人として心から感謝申し上げたいと思います。

また本日お集まりの皆様は日頃から皆様方の地域地域で障害者がかかえる課題や問題、あるいは施策についていろいろな形で関わっていただいております。心から感謝を申し上げたいと思います。本セミナーの開催にあたりましては、内閣、厚生労働省、スウェーデン大使館、それぞれにご後援をいただいております。重ねて御礼を申し上げたいと思います。

今ご挨拶に立たれました中央競馬馬主社会福祉財団の小川様には休日にも関わらずご出席いただきまして、心から御礼申し上げます。

財団はこのセミナーに財政的支援をいただいておりますし、また、設立当初から社会福祉関係施設に多大の助成をいただいております。あるいは、研修、あるいはこのようなセミナーを開催させていただいております。

国や地方自治体ができない民間の立場からその隙間を埋める仕事をしていただいておりましてわが国の福祉の推進に大変貢献いただいておりますことを重ねてここでご紹介し、御礼を申し上げたいと思います。

わが国の障害者施策は戦後の身体障害者福祉法制定から始まりますが、どちらかというと施設中心型、施設をたくさん作ってそこに障害者の方々のリハビリテーションや生活を支援していくという施設中心型であったわけでありますが、その施設も当時の財政の関係で小規模施設、だんだん日本が財政的に勢力を増してきますと大規模施設というふうに発展してきております。数も大変たくさんできました。

ただこの反省と申しますか、現在また小規模施設にかえっておりますし、それも地域で支える形の小規模施設に変わりつつあるのではないかと思います。

そういう意味では、居宅の施策が大変遅れておったのではないかと言えるのではないかと思います。

わが国の障害者福祉は国連障害者の10年、アジア太平洋障害者の10年とこのくぎりくぎりに施策を展開しておりまして、大変推進して参ったと言っていいと思っておりますが、今申し上げましたように施策はどちらかと言えば居宅を中心にこれから展開していくと、障害者の方々が住みなれた地域で安心して生活していける居宅に重点を移していくということになりつつあると理解しております。

これは障害者福祉だけではなく社会福祉全体がそうではなかろうかと思います。

介護保険もそうでありますし、今盛んに議論されております医療保険制度の改革もどちらかと言うと病院から居宅へというふうに組み込まれているのではないかというふうに理解しております。

そういう意味で本セミナーが、課題にしておりますことが皆様方のこれからの計画におそらく大きく影響していくのではないかと思っております。

また本セミナーは国際セミナーということでスウェーデンの障害者福祉に大変造詣の深い専門家の方々をお二人招いておりまして先進国の障害者施策の進め方についてお話をお伺いできると伺っておりますし、わが国からは障害者福祉の若いリーダーであります藤井さんが中心になって議論をひっぱっていただくということを聞いております。

そういう意味で今我々が抱えておりますいろんな課題を本セミナーでご議論し、展開していってこのことを皆様方地域にお帰りいただいて地域地域で特色のある町づくり、あるいは福祉の町づくりを展開していただくということに少しでもお役に立てることができれば本セミナーの意義も十分生かされるのではないかと思っております。

いよいよ障害者の自立支援法も残すところ数日の間に法案が成立するような方向に向っております。このこともまさに施設から居宅への大きな転換を目的とした法律ではなかろうかと思っております。

内容についてはいろいろと議論もありますが、法律を中心にどういう形で障害者の生活や就労をきちんと生かしていくのかということがこれからの課題だろうと思っております。

そういう意味で本セミナーの成果をどうか持ち帰っていただいて皆様方の地域地域で大いに活用していただければと思っております。

最後に大変恐縮でございますが、私自身はこのホールの所有者の一人としまして、実はこのビルが建ってから20年近くになります。現在リニューアルをしておりまして、この地域全体が非常に変わります。近隣に高いビルが2棟建ちます。

そして、小さいビルはほとんど壊されて公園化されるという予定になっておりまして、こちらにきていただくために今日は大変ご不便をおかけしたのではないかと思いますが、リニューアル化が終わりますとおそらくもっと使いやすいホールになると思います。

本日は大変そういう意味でご不便をおかけしたこともお詫び申し上げましてどうか一日実りのあるセミナーとなりますことを心から祈念いたしまして私の挨拶とさせていただきます。

ありがとうございました。