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第22回総合リハビリテーション研究大会
「地域におけるリハビリテーションの実践」-総合リハビリテーションを問い直す-報告書

【 分科会 2 】 生活の定着と求められる支援:その人らしい生活を地域で築くために:麦の郷

江上 直子 

 1日めの全体会でも麦の郷からの報告をさせていただいた。そのときは、スライドを使って、麦の郷の施設や活動を紹介することに力点を置いた。そのぶん、2日めの分科会では、私たちが現在直面している問題に、よりせまった形での報告内容になった。以下でその概要を述べる。

1. 3つの生活の場の大切さ

 私たちは、障害を持っても地域で生活していくためのさまざまな条件づくりを、障害を持つ人たちから学び、必要にせまられて生み出してきた。
 その経過から言えることとして、次の3つの場の重要さに気づいていきたい。それは、
(1)住まいの場
(2)労働や活動の場
(3)仲間と出合う場
である。

2. 地域でぶつかっている問題

 地域生活支援センターなどの相談活動のなかで、現状の3つの場の条件整備がまだまだ充足していないこと、さらに、どこへも行き場がなく、長期に在宅生活を余儀なくされ続け、その状態が固定化するに至っていることなどに今さらながら改めて気づかされ、ここに焦点をあてたとりくみを考えさせられている。

3. きめこまかい活動づくりを

 私たちは、在宅状況が長く、なかなか活動の場へ出てこない人や生活の希望を自分でつたえたり、決定する力によわさをかかえている人と出会うなかで、新たなとりくみの手がかりを探っている。
 ホームヘルプサービスのような出向く活動の検討と共に、当事者どうしで情報を伝達し合うなど当事者中心の活動への期待がされている。


日本障害者リハビリテーション協会
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