音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

世界自閉症啓発デー(WAAD)2010年4月2日開催

イスラエル国連代表部とイスラエル自閉症児協会(ALUT)がイベントを主催
自閉症分野におけるイスラエルの活動を紹介

2010年4月2日、国連は世界自閉症啓発デー(WAAD)を記念する。この特別な日は、2007年に総会決議62/139によって制定された。そして今年初めて、イスラエルとカタールが2010年世界自閉症啓発デーのメインイベントを主催することになった。

イスラエルのWAADへの参加は、発達、環境、平和維持、社会問題に加え、教育、および特別なニーズのある人々への対応に関わる課題など、政治的課題以外のさまざまな課題に取り組もうとする継続的努力の一環である。

今年、イスラエル国連代表部は、国連広報局およびALUT(イスラエル自閉症児協会)と共同で、自閉症をテーマとした記念の夕べ(4月1日)を新たに設けた。記念の夕べでは、ロニト・アルカベッツ(Ronit Alkabetz)、ツァヒ・グラッド(Tsahi Grad)、ミハエル・モショノフ(Michael Moshonov)およびヨアヴ・ロットマン(Yoav Rottman)出演の未公開映画、『洪水(The Flood)』が上映される。また、この映画の監督であるガイ・ナティヴ(Guy Nativ)が、自閉症の息子を抱える家族が、自閉症児のための施設から息子が戻ってきて直面する問題を中心に描いたこの異色の映画について、洞察を提供する。

イスラエル国連常駐代表である、ガブリエラ・シャレヴ(Gabriela Shalev)大使は、ALUTのイスラエル・ボロヴィック(Israel Borovich)会長とともに、記念の夕べ参加者に向けてスピーチを行う。参加者にはお礼の品として、イスラエルの自閉症の子どもたちが制作したセラミック製ハート型マグネットが贈呈される。また、子どもたちが制作したその他のギフトも贈られる。このイベントには、120名の外交官と、自閉症の問題に取り組んでいる機関の参加が期待されている。

写真1
写真1-イベントの様子:ガブリエラ・シャレヴ大使(右)

今年のWAADでは、自閉症児を抱える家族に焦点を合わせる。カタール国連常駐代表は、特別なニーズのある子どもたちの課題に、家族がどのように対処しているのかを明らかにするために、第一線の専門家とのパネルディスカッションを実施する。この分野における著名な指導者であるアレヴァ・マーティン(Areva Martin)が、この問題に関する著書を紹介する。

潘基文国連事務総長もこの日、ビデオ演説によりコメントを発表する。これはYouTubeで、国連公用語6ヶ国語すべてにより視聴できるようになる予定である。
(Youtube動画へのリンク)http://www.youtube.com/watch?v=f3FBYql9Ui8

以下引用:

イスラエル国連常駐代表アミール・ワイスブロド(Amir Weissbrod)公使:
「私は、国連でこれらのイベントを主催しているイスラエルを代表することができ、光栄です。この問題を個人的に、かつ、日々経験している者として私は、どのような家族でも、自閉症の子どもが1人いれば、その生活は劇的に変わってしまうことを証言できます。そのような家族は、部外者が決して理解できない精神面での強さを大いに必要としています。しかし、その強さがあれば、そしてそれに政府や社会、NGOによる支援と認識が伴えば、このような特別なニーズを抱えた子どもたちの家族は、もっと普通の生活を送ることができるのです。私はイスラエルが、この分野の多くのNGOとともに、この点に関して多大な支援を展開していることを誇りに思います。」

エイナット・カッスート(Einat Kassuto)ALUT会長:
「国際連合で自閉症の問題が取り上げられることは大変重要です。自閉症は、政治的な思惑や国境の枠を越えて認められる複雑な症状であり、世界中でますます多くの人々がこの診断を受けています。この問題の国際性を鑑み、イスラエルはすべての国連加盟国とともに、自閉症の研究、治療、そして支援に、できる限り貢献していかなければなりません。自閉症児の親は、科学によってこのような症状が解明され、すべての人に明るい未来がもたらされることを期待しています。しかし自閉症の原因は、いまだに十分に解明されていないことから、このような困難を抱えている子どもたちと家族が、自閉症の課題に対処できるよう、必要なケアとサービスを確実に提供していかなければなりません。」

写真2
写真2、3-イベントの様子
写真3