音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

教育の情報化ビジョン(骨子)ポイント

参考資料1

原文(PDF)

21世紀を生きる子どもたちに求められる力

知識基盤社会 幅広い知識と柔軟な思考力に基づく新しい知や価値を創造 する能力が求められる。

グローバル化 知識・人材をめぐる国際競争が加速するとともに、
異なる文化・文明との共存や国際協力の必要性が増大。

我が国の競争力や子どもたちの学力の低下

生きる力 確かな学力 豊かな心 健やかな体

情報活用能力 必要な情報を主体的な収集・判断・処理・編集・創造・ 表現・発信・伝達できる能力等。「生きる力」に資する。

[これらの考え方は、OECD、欧州委員会のキーコンピテンシー等と認識を共有]
21世紀にふさわしい学びの創造と教育の情報化の果たす役割
情報通信技術を活用して、子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びを創造
情報通信技術の特性 : 時間的・空間的制約を超越、双方向性、カスタマイズが容易であること 等

情報教育

子どもたちの情報活用能力の育成

教科指導における情報通信技術の活用

情報通信技術を効果的に活用した
わかりやすく深まる授業の実現等

校務の情報化

情報通信技術を活用した情報共有によるきめ細かな指導。教員の校務の負担軽減

新しい学習指導要領

  • 情報教育の一層の充実が図られた新学習指導 要領の円滑かつ確実な実施
  • 文部科学省が作成した「教育の情報化に関す る手引」において示された、各学校段階にお いて期待される情報活用能力やこれを身に付 けさせるための学習活動の例等について学校現場へ一層周知
  • 学校現場で展開された好事例の収集・提供
  • 子どもたちへの情報モラル教育の充実

今後の教育課程に向けて

  • 各学校段階にわたる体系的な情報教育を一層 効果的に行う観点から、研究開発学校制度を 活用するなどにより、情報活用能力の育成の ための教育課程について実証的に研究

指導者用デジタル教科書

  • 拡大、朗読、動画等わかりやすく深まる授業に資する機能
  • 教科書発行者の開発の促進
  • 学校設置者が容易に入手できるような支援方策を検討

学習者用デジタル教科書の開発、情報端末

  • 小中高等学校や特別支援学校等の学校種・発達の段階・教 科に応じた教育効果や指導方法、必要な機能の選定・抽出、 規格、モデル的なコンテンツの開発、供給・配信方法、子 どもたちの健康への影響の有無やこれに配慮した仕様及び 活用方法、障害のある子どもたちについて障害の状態や特 性・ニーズへの対応等について実証研究

デジタル教材

  • 各地域で作成された質の高いデジタル教材を一層効果的に 収集・提供するため、全国レベルでの集積・共有化を検討
  • 教育情報ナショナルセンター(NICER)においてアクセス 件数順等複数の条件設定による掲載、専門家や教員等によ る評価の紹介、優良な指導案や指導事例の紹介等を実施

超高速の校内無線LAN環境の構築

  • 1人1台の情報端末による学習を可能とするため、超高速の校内無線LAN環境を構築することが必要

電子黒板、プロジェクタ、実物投影機、地上デジタルテレビ等の提示用のデジタル機器の活用

校務支援システムの充実

  • 学籍・出欠・成績等の管理、教員間の指導案・デジタル教材・子どもたちの学習履歴その他様々な 情報の共有、学校ウェブサイト等による家庭・地域との情報共有等

標準化

  • 必要な教育情報をデジタル化、データベース化して共有するため、 共有すべき教育情報の項目、様式、データ形式等の標準化について検討

オンライン化、クラウド・コンピューティングの活用 等

  • 学校に対する行政調査のオンライン化
  • 校務におけるクラウド・コンピューティング技術の活用の検討

全国ベースの管理運営の検討

  • 韓国の例も参考にして、費用対効果、セキュリ ティのリスク等の全体的な最適化の観点、地方自 治体の要望等も把握・分析しつつ、中長期的には、 全国ベースの総合的な管理運営体制の構築の可能 性も検討
特別支援教育における
情報通信技術の活用
教員への支援の在り方
  • 情報通信技術は、特別な支援を必要とする子どもたちにとって、 障害の状態や特性・ニーズ等に応じて活用することにより、 各教科や自立活動等の指導において、その効果を高めることができる点で極めて有用
  • 一人一人の学習の目標・状況等の教員間での共有や、 学校と家庭・地域や医療・福祉・保健・労働等の関係機関との密な連携が求められ、 その際、情報通信技術を活用することが重要
教員が子どもたち一人一人の能力や特性を把握し、これらに応じた学習を産み出す役割が一層期待される (ICT活用指導力のある教員は概ね平均6~7割。地域間の格差も顕著。)

現職教員の研修

  • 国と地方公共団体の役割分担を踏まえつつ、国においてはe-ラーニング研修等、地方公共団体においては教育委員会や教育センター等における国が養成した研修指導者を活用した研修等や、大学等と連携したICT活用指 導力向上のための研修等の実施

教員の養成・採用

  • 中央教育審議会における検討を踏まえつつ、教員養成を行う大学や教職大学院等において、 新たな教員養成カリキュラムの開発や効果的な履修体制の構築
  • 大学の教職課程等において情報端末・デジタル機器やソフトウェアに触れる機会の充実。 教員養成学部と連携して教育実習等を行う附属学校や、 既に教育の情報化に先進的に取組んでいる学校の牽引的な役割を期待
  • ICT活用指導力を十分考慮した採用

教員のサポート体制

  • 教育の情報化の統括責任者である教育CIO及び学校の管理職としての学校CIOの重要性、学習・情報センター としての学校図書館の機能強化、学校の管理職への研修
  • ICT支援員の配置(学校とICT支援員のマッチングの円滑化、ICT支援員同士の情報共有・交換、安定的な雇用 の保証等)

教育の情報化の着実な推進に向けて

ソフト・ヒューマン・ハードの総合的計画的推進

  • 効果的な推進や地域間格差の解消に向けて、地方交付税措置と併せ、一定程度使途を限定した支援措置も検討

総合的な実証研究の実施

  • 様々な学校種、子どもたちの発達の段階、教科等を考慮しつつ、モデル地域・学校などで総合的な実証研究を多角的な観点から実施

総合的な推進体制の構築

  • デジタル教材等の配信等のためのシステム、校務の情報化に関する全国ベースの総合的な管理運営体制の構築、 学校CIOや教員向けの研修用コンテンツの提供、
  • 教員同士が自主的に開発した教材等を通じて学び合う情報プラットフォーム、ICT支援員相互の交流のためのサイトの開設の展開等
  • NICERに関する機能・体制の強化、国立教育政策研究所による教育の情報化に関する調査研究の充実やその成果等の普及
  • 産学官等連携による広範なネットワークの形成、教育の情報化のための社会的機運の醸成

→「新たな情報通信技術戦略」工程表を踏まえた必要な措置、懇談会のワーキンググループにおける更なる検討、本年度中に「教育の情報化ビジョン」を策定