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問9 平日の過ごし方

 未就学の人については、全員が保育所に通っている。
 学校に通っている人の内、障害児のための学校に通学している人が64.2%で軽度の障害を持っている人はいない。また、学校の特殊学級に通学している人が21.4%で、中・軽度が多く、合わせて85.6%を占めている。普通学級や大学・短大・専門学校に通っている人はごく少数である。
 学校を卒業した人の42.1%は自宅で過ごしており、その8割が20歳から60歳の人で占めている。障害の程度別では、重度が6割、中・軽度が4割みられ、中・軽度の人の就労等に問題点がみられる。 施設へ入所している人は26.3%であり、重度障害がほとんどで、その2/3が20歳から39歳までである。また、通所施設へは19.3%の人が通っているが、半数が重度であり、通所施設の重度化がみられる。年齢別では、40歳以上の人は見当たらない。
 一般事業所に就職している方も12.3%あり、ほとんどが20歳代で中・軽度である。


問9 平日の過ごし方 の回答グラフ1

問9 平日の過ごし方 の回答グラフ2

問9 平日の過ごし方 の回答グラフ3

問10 自由時間の過ごし方

 自由時間の過ごし方はテレビ・ラジオ・新聞、家族との団らん、心身の疲労回復・休息の順に多く、各年齢層や障害の程度別でもほぼ同じ傾向にある。
 スポーツやサークル活動で過ごしている人はなく、障害にあったスポーツやレクリエーションの普及や研究が必要である。
問10 自由時間の過ごし方 の回答グラフ

問11 地域の人とのつきあい

 地域の人とのつきあいは、つきあいはしていないが3割、会ったときはあいさつをする程度のつきあいの人が2割、それ以外の人は、会ったときのあいさつの他、世間話をしたり、地域活動等への参加をしている。
問11 地域の人とのつきあい の回答グラフ

問12 外出頻度

(1) 平日、保育所・学校・職場・通所施設に通っている人のほとんどが、毎日外出しており、外出が一人で出来る人が6割、一部介助及び全部介助を必要とする人が4割を占めている。また、ほとんど外出をしない人の7割以上が外出時に一部介助及び全介助を必要としている。
(2) 買い物や散歩に、ほとんど毎日または一週間に1~3回出かける人が5割以上で、介助を必要としない人である。また、月に1~2回やほとんど出かけない人の7割以上は一部介助及び全介助を必要としている。
(3) 趣味や遊び、スポーツやサークル・団体活動のためには、月に1~2回やほとんど出かけないとする人が7割以上で、そのうちの6割が一部介助及び全介助を必要としているが、残りの4割の人が一人で外出できるとしている。
(4) 市役所や図書館、町内会館等に、月に1~2回やほとんど出かけない人が9割以上を占めている。  
(5) その他の用事では、月に1~2回やほとんど出かけない人が7割を占めている。
問12 外出頻度 の回答グラフ

問13 外出時の付添いの有無

 外出時には、7割の人がだれかに付き添ってもらっている。
問13 外出時の付添いの有無 の回答グラフ

問14 付添い者について

 外出時の付添いは、家族・親族が75.5%と多く、近所の人やホームヘルパー、ボランテイアによる付添いはいない。
問14 付添い者について の回答グラフ

問15 日常動作について

(1) 食事は、一人でできる・時間をかければ一人でできるが83.8%。介助を必要とする人は、重度障害を持っている方であり、一部介助を必要とする人は、7歳~19歳・60歳~69歳に多くみられ、全介助を必要とする人は、0歳~6歳・30歳~39歳・70歳~79歳に多くみられる。

(2) トイレは、一人でできる・時間をかければ一人でできるが73%で、年齢が高くなるほど多くなるが、60歳以上になると少なくなる。
 介助を必要とする人は、重度障害を持っている方であり、一部介助を必要とする人は、7歳~19歳、全介助を必要とする人は、7歳~19歳・30歳~39歳に多くみられる。

(3) 入浴は、一人でできるが66.2%で、年齢が高くなるほど多くなるが、60歳以上になると少なくなる。また、時間をかければ一人でできるはない。
 介助を必要とする人は、重度障害を持っている方であり、一部介助を必要とする人は、0歳~6歳・7歳~19歳に多くみられるが、6歳までは幼年期であることが原因のひとつとみられる。また、全介助を必要とする人は、30歳~39歳に多くみられる。

(4) 衣服の着脱は、一人でできる・時間をかければ一人でできるが79.77%。介助を必要とする人は、重度障害を持っている方であり、7歳~19歳・30歳~39歳に多くみられる。

(5) 家の中の移動は、一人でできる・時間をかければ一人でできるが89.2%で、介助を必要とする人は、重度で身体障害との重複がある人と思われる。   (6) 外出は、一人でできる・時間をかければ一人でできるが43.3%と低く、一部介助や全介助を必要としているほとんどが重度障害のある人である。

問15 日常動作について の回答グラフ

問16 主な介助者

 主な介助者は家族が多く、その中でも母親の介助が53.4%を占めている。次いで施設職員が多い。
問16 主な介助者 の回答グラフ

問17 介助・援護について

 介助や援護については、外出時の付添いや家事、身辺介助を受けている方が多く、重度障害で30歳末満の人が多数を占めている。
問17 介助・援護について の回答グラフ

問18 介助・援護を受ける時間

 1日の内、10時間以上の介助や援護を受けている人が39.5%でそのほとんどが重度の障害の0歳から39歳までの人である。重度障害以外の人は、2時間以内が多い。
問18 介助・援護を受ける時間 の回答グラフ

問19 介助者に対する費用

 介助者が父母やその他の家族の場合が多いため、介助費用を支払っていない人が62.8%と多いが、介助のための費用を支払っている人については月額5万円までが多く、重度障害の20歳から49歳までの人が多い。
問19 介助者に対する費用 の回答グラフ

問20 介助者の年齢

 介助者の年齢については、30歳から39歳までが32.6%と多く、次いで50歳から59歳までの20.9%となっているが、介助者が父母やその他の家族の場合が多いため、障害者の高齢化が介助者の高齢化につながっていく。
問20 介助者の年齢 の回答グラフ

問21 介助者が介助できないとき

 介助者が介助できない場合に、同居や別居の家族・親族の援助を必要としている人が44.2%と多く、障害が重度である場合は、施設や病院の一時入所サービスを希望している。また、どうしていいか分からない人も11.6%いる。
問21 介助者が介助できないとき の回答グラフ

問22 今後の介助等への希望

 介助している家族や介助手当の支給等の経済的援助や地域でのボランテイアの育成への希望が多く、障害者の年齢が低いほど、今後の取り組みへの希望が多い。
問22 今後の介助等への希望 の回答グラフ

問23 将来の不安等について

 将来については、同居する家族や介助者の有無、高齢になったときの健康に不安を感じており、次いで働く場等の経済的な不安をもっている。
問23 将来の不安等について の回答グラフ

問24 悩みの相談相手について

 悩みの相談相手については、家族や親族が42.4%と多く、次いで施設職員や学校の先生や友人・知人が30.6%で、民生児童委員や近所の人など、近隣地域での相談相手がいない。
問24 悩みの相談相手について の回答グラフ

問25 福祉情報の入手について

 福祉情報の入手は、学校・施設・職場や加入している団体からの情報が46%を占めている。広報や新聞・ラジオ・テレビからの情報は25.6%であり、人伝えでの情報入手が多く見られる。
問25 福祉情報の入手について の回答グラフ

問26 住居形態

 将来の住居については、今住んでいる家が40.5%。公営住宅、民間賃貸アパート、自己建築の家を含めると51.3%を占めている。入所施設やケア付き住宅、グループホームで住みたいとする人が41.9%で、介助を必要とする人の多くが希望している。
問26 住居形態 の回答グラフ

問27 今後の住宅について

 住宅についての取り組みについて、意見が特にない人と無回答を合わせ4割を占めている。意見のなかでは、ケア付住宅の整備が多いが、公営住宅、民間のアパートの障害に合わせた改造や整備、改造費の助成等の意見もみられる。
問27 今後の住宅について の回答グラフ

問28 将来誰と暮らしたいか

 将来、親と一緒に暮らしたい(41.9%)と考えている人のほとんどが重度障害を持っており、結婚して家族と一緒に暮らしたい(10.8%)と考えている人は、20歳から39歳の重度障害者以外の人で占めている。また、将来のことがわからない・無回答も25.6%ある。
問28 将来誰と暮らしたいか の回答グラフ


主題(副題):田辺市障害者福祉に関するアンケート調査 報告書

発行者:田辺市

発行年月:1996(平成8)年3月

文献に関する問い合わせ先:
〒646-8545 和歌山県田辺市新屋敷町1
電話 (0739)22-5300