2 調査結果
3.精神障害者(調査C)
1 調査の目的 田辺市障害者に係る新長期計画に関する参考資料として
2 調査内容 身体障害者の生活実態と行政等への要望
3 調査地域 田辺市全域
4 調査対象者 精神科の病院(紀南病院新庄別館)へ入院、通院されている方またはやおき会会員で田辺市在住の方
5 調査標本数 100
6 調査回収率 87%
7 調査方法 病院職員等による聞き取り調査
8 調査の期間 平成6年8月15日~平成6年8月31日
本人の年齢は、30歳~39歳(27.6%)、40歳~49歳(20.7%)、50歳~59歳(19.6%)に集中している 。
問2 性別、配偶者の有無等
性別では、男性が37.8%を占めている。また、ほとんどの方が独身であり、障害を受けた年齢の認識をほとんどの方が持って いる。
障害を受けた年齢は、7歳~19歳(23.9%)、20歳~29歳(38.8%)、30歳~39歳(22.3%)でほぼ85 %を占めている。
性別
配偶者有無
受けた年齢1
受けた年齢2
問3 同居の家族の人数
同居の家族については、一人暮らしの方が20.7%もおられるとともに2人家族と合わせて、紛5割を占めている。6人以上の大家族については少数である。
問4 同居の家族の該当者
同居の家族の内容については、父親(20.6%)、母親(37.4%)、及び兄弟(13.0%)、姉妹(7.7%)となっている。
将来設計(4.7%)及び友達づくり(9.3%)において、自立の状況が低い。また、入院されている方と入院外の方とも同じ傾向を示している。
問6 一年間の生活状況
仕事をしていない方が約5割を占めている。仕事をされている方の内でも正職員として勤めている方の割合は低い。入院されている方と入院外の方を比べると、入院されている方の仕事ができないと答えている方の割合が多い(72.8%)。
問7 自由時間の過ごし方
テレビ、ラジオ、新聞、また心身の疲労回復、休息で過ごす時間が多く、サークル活動やスポーツは低調である。入院していない方は、家族との団らんや趣味を上げる方も多い。
問8 地域の人とのつきあい
地域の人とのつきあいについては、挨拶を交わす程度がほぼ半数を占めているが、地域の活動に積極的に参加しているとは言えない状況である。つきあいをしていない方も14.8%となっている。入院している方は、付き合いをしていない及び無回答の占める割合が高い。
問9 介助者について
介助者は、ほとんど母親(50.6%)となっており、その他も家族、親戚が介助にかかわっている。
問10 介助・援助について
介助内容のほとんどは家事(掃除、洗濯、調理等)にかかわる事となっている。
問11 介助・援助を受ける時間
介助を受ける時間は、無回答が多いが、ほとんどが1時間未満と答えている。
問12 介助者に対する費用
介助者に対する費用については、無回答が多いが、家族、親族等の介助が多いことからほとんど0円となっている。
問13 介助者の年齢
介助者の年齢は、無回答が多いが、60~69歳が7人、70~79歳が8人と高齢化している特徴がある。
問14 介助者が介助できない時
介助者の代理としては、親族以外では公的ヘルパー(10.3%)及び施設、病院の一時入所サービス(16.1%)への要望が高い。
問15 親なきあとの介助者
親なきあと兄弟柿妹が面倒を見てくれると考えている方は、30.0%に過ぎない。入院されている方及び入院していない方とも同じ傾向を示しているが、入院をしていない方で見てくれないと答えた割合(21.6%)が高い。
問16 今後の介助等への希望
今後の介助等については、ホームヘルパーの増員や介助研修さらにはボランテイア育成の希望が高い。
問17 不安や心配事について
将来については、身の回りの世話をしてくれる人がいるかどうか不安に思っている方が多く、続いて高齢になったときの健康や体力、働く場、十分なお金があるかどうかが心配事となっている。入院されている方では、高齢になったときの健康や体力が一番の心配事で入院されていない方では、身の回りの世話をしてくれる人がいるかどうか不安に思っているが最も多い。
問18 悩みの相談相手について
悩みの相談相手は、家族及び親族(35.0%)と主治医(30.1%)が多く、続いて友人、知人、施設職員、看護婦となっている。専門相談機関(保健所)は、ほとんど利用されていない。
入院されている方では、家族及び親族、主治医続いて看護婦となっているが入院されていない方では、看護婦と答えた方は少数である。
問19 関心事について
現在の関心事のトップは、病気が治ること(41.9%)であり、仕事(21.6%)、年金(12.8%)と続く。入院されている方、されていない方ともほぼ同じ傾向である。
問20 生活の場について
将来の生活の場としては、家族と暮らすは56.3%と半数を越え、独立して暮らすのは17.3%となっている。入院されている方は、家族と暮らすの次に病院にいるのが良いと答えた方が多いが、入院されていない方では、家族と暮らすの次に独立して暮らすと答えた方が多い。
問21 自立するための条件
自立するための条件としては、生活に困らないだけのお金があること(32.2%)、自分にあった聯場があること(25.7%)が多く、その次に親身になって相談してくれる専門家がいること(17.0%)となっている。入院されている方、されていない方とも同じ向を示しているが、入院されている方では親身になって相談してくれる専門家がいること、されていない方では自分にあった職場と答えた方が多い。
問22 福祉情報の入手について
福祉関係の情報の入手については、病院・診療所(23.5%)で一番多く、テレビ・ラジオ・新聞(16.5%)、広報たなべ(13.9%)、障害者団体(13.0%)、家族・親族(8.7%)となっている。入院されていない方については、病院・診療所、テレビ・ラジオ・新聞等多様な媒体で情報を入手しているが、入院されている方の情報源は限られている。
問23 住居形態
住居形態については、持ち家及び家族の持ち家を合わせて61%を占め、持ち家率は高いが昭和61年の住宅統計による田辺市全体の持ち家率(68.3%)に比べると低い。また、借家率は民間賃貸住宅等を含めて18.3%となっており、上記の田辺市全体の住宅統計による31.8%に比べると低いが、これは調査対象者に病院に入院されている方がおられるためと考えられる。そのため、入院されている方については、その他(872.0%)となっている。
問24 将来誰と暮らしたいか
将来誰と暮らしたいかについては、結解して家族と暮らしたい(26.4%)と親と一緒に暮らしたい(25.3%)で合わせて51.7%を占めている。一人で暮らしたいは12.7%であり、わからないと答えた方は15.0%となっている。入院されている方では、その他、分からないと答えた方が多い。
主題(副題):田辺市障害者福祉に関するアンケート調査 報告書
発行者:田辺市
発行年月:1996(平成8)年3月
文献に関する問い合わせ先:
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