高山市障害者福祉計画(ダイジェスト版)
いきがいと思いやりのある福祉のまちづくり
~人にやさしい福祉の生活空間づくり~
平成10年 3月
8 施策の方向 |
《第1 啓発と交流の推進》
1 啓発活動の推進
- ① 障害及び障害者に対する正しい理解と認識の啓発
- ■「障害者の日(12月9日)」、「身体障害者福祉週間(12月9日~15日」、「精神薄弱者福祉月間(9月)」、「精神保健週間(10月の最終週)」、「障害者雇用月間(9月)」等の機会を利用して、住民主体、住民参加の啓発、広報活動の推進を図ります。
- ■障害者や障害者施策について市職員の意識向上や理解を深めるために、研修や啓発を推進します。また、社会福祉協議会等関係団体の職員についても研修や啓発の促進を働きかけます。
- ② 障害者の自立意識向上と社会参加の促進
- ■社会参加促進事業や障害者が参加する各種大会の開催を通じて、障害者自身が目標を持ち、主体的に社会参加していける自立意識の向上を促進します。
- ■身体障害者更生相談所、精神薄弱者更生相談所等が行う相談、指導を通じて、自立意識の向上と家族による自立の援助を支援します。
・広報紙、冊子、ポスター、パンフレット等による啓発 ・福祉広報「福祉のまち」「ほほえみ」の発行 ・「声の広報」の発行、情報の点字化 ・「ラジオ広報たかやま」等広報番組による啓発 ・障害者授産製品の販売店「いちごの店」のPR |
・「広報たかやま」の発行 ・「おでかけマップ」の発行 ・障害者関連講座の開催 ・啓発イベントの実施 ・市職員の意識向上 |
2 福祉教育の推進
- ① 学校における福祉教育の推進
- ■成長に応じた福祉教育の推進を図るとともに、市内全ての学校がボランティア活動に取り組めるような環境整備をすすめます。また、福祉体験学習やボランティアの体験等を通じて、障害者と交流する機会づくりにつとめます。
- ② 地域、職場における福祉教育の充実
- ■市民一人ひとりが福祉の意識を高め行動できるような地域・職場における福祉教育を推進するとともに、福祉ボランティア活動等についての教育や研修機会の充実・参加につとめ、障害者との交流ができる条件づくりを推進します。
- ■福祉講座や講習会の開催、社会福祉協議会活動や校下社会教育活動等市民の様々な活動を通じて、より具体的な行動形態を身に付けることができるよう、地域における社会福祉活動を積極的に促進し支援していきます。
・福祉教育推進事業 ・交流教育の推進 |
・福祉関連講座の開催 |
3 交流事業の展開
- ① 交流行事の参加促進
- ■社会福祉協議会や身体障害者福祉協会等各種団体、障害者施設と協力し、障害者が積極的に参加できる施策の推進、文化活動、スポーツ教室その他新たな事業の展開や、高山市を訪れる障害者と市民の交流機会の提供など、広く交流の場づくりを進めていきます。
- ② 福祉センター等の活用
- ■地域活動の場として設置されている福祉センターや公民館、コミュニティセンター等の機能を活用し、普段の日常生活の中で障害者や高齢者、子供たちが気軽に集える世代間相互交流を推進します。
・「ふれあい夏まつり」の開催 ・「福祉フェスティバル」の開催 ・福祉大会の開催 |
・身障登山 ・障害者魚釣り大会 |
《第2 保健・医療の充実》
1 障害の発生予防と早期発見
- ① 母子保健施策の推進
- ■「高山市母子保健計画」に基づき、妊娠時の異常を早期に発見し、適切な医療を早期に受けることで、安全な出産(分娩)ができるよう妊婦健康診査、妊婦健康相談・保健指導及び妊産婦訪問指導の充実強化を図ります。
- ② 成・老人保健対策の推進
- ■「高山市老人保健福祉計画」に基づき、健康診査、健康教育等保健事業を展開し、障害の原因となる疾病・障害の予防を図るとともに、生活習慣病を有している等の障害のハイリスク者に対する健康教育の強化につとめます。
- ■保健センター、総合福祉センター、山王福祉センターを拠点として、障害者及び高齢者が集い、交流できる場を提供し、楽しみ・生きがいをもって生活を送ることにより痴呆の防止、健康の保持等を図るようつとめます。
- ③ 在宅障害者の健康の保持・増進
- ■在宅の寝たきり、若しくはこれに準ずる状態にある障害者やその家族に必要な保健指導を行うため、マンパワーの確保により訪問指導の充実を図り、心身の機能と健康の保持・増進を図るよう取り組みます。
- ■在宅で介助を要する障害者が、日常生活能力の維持・回復を目指し、家庭で療養できるよう看護婦等が医師の指示のもとに、介護に重点を置いた看護サービスを実施するとともに、介助者の負担を軽減し、また、寝たきり等の予防を推進するため訪問看護ステーションの充実につとめます。
- ④ 地域づくりの推進
- ■障害の予防を図るため、保健所、医療機関等との連携のもとに、地域ぐるみの啓発普及につとめます。
- ⑤ 中途障害の予防
- ■労働災害や交通事故、運動による事故等による障害について、関係機関と連絡を密にして、それぞれの分野で発生予防につとめます。また、医療機関との協力を強固にし、脳卒中患者の実態や情報の早期把握により、時節を得た適切な在宅支援や福祉サービスを提供します。
・妊婦健康診査・健康指導・訪問指導の充実 ・乳幼児健診・健康相談・健康教育・訪問指導の充実 ・先天性代謝異常等検査の啓蒙・啓発 ・成人対象の健康診査・健康教育等の強化 ・在宅介護支援センター事業の充実 |
・訪問指導事業の推進 ・機能訓練事業推進 ・訪問看護事業の促進 ・障害者在宅リハビリ支援事業の推進 |
2 早期療育体制の整備
- ① 療育体制の充実
- ■対象者の早期把握と一貫した療育方針による療育の実施のため、保健、福祉、医療、教育の関係機関との連携強化をするとともに現在ある施設や事業内容の充実を図ります。
- ② 相談事業の充実
- ■家庭での生活訓練、家族の精神的支援や在宅療養のための社会資源活用を図るため、訪問指導や健康相談及び関係機関の相談窓口の充実を図ります。
- ③ 専門的療育施設の設置等の推進
- ■広域的な療育システムの構築を図るため、飛騨地域への専門的療育施設の設置及び専門職員による継続的な療育相談の実施、又は専門職員の確保等を国・県へ要望していきます。
・施設(保育所、心身障害児通園施設等)との連携の強化 ・あそびの教室の充実 ・県事業(重症心身障害児通園事業、療育相談事業等)の事業活用 |
・訪問指導の促進 ・親の会への支援 |
3 リハビリテーションと地域医療の充実
- ① リハビリテーションとそれに携わる保健・医療の充実
- ■リハビリテーションに対する意識の啓発及び医療機関、老人保健施設等の民間活力の支援等によるリハビリテーション施設の充実を図り、リハビリテーションの総合的な連携と推進につとめます。
- ■保健センターを拠点とした各地域単位での機能訓練、また戸別訪問によるリハビリテーション等様々な機会、場所での実施及び保健婦・理学療法土等の人材の確保に取り組み、楽しみながら受けられる訓練を実施します。
- ② 障害者に対する医療の充実
- ■障害者が医療を受けやすい環境を作るため、病院等との協力のもと、きめ細かな配慮ができる体制作りを進めます。また、歯科保健医療確保のため、県及び医療機関との連携により、歯科診療の推進、在宅での診療・治療のための訪問口腔指導等に取り組みます。
・リハビリの充実 ・訪問リハビリの充実 ・保健・医療・福祉の連携 |
・地域リハビリテーションセンターの整備・運営 ・人材(専門技術者等)の充実 ・地域医療活動の充実 |
4 精神障害者保健福祉の推進
- ① 保健・医療・福祉制度の充実・整備
- ■県においては、「岐阜県精神保健福祉計画」に基づき、入院処遇・通院医療・老人性痴呆疾患医療の充実、精神科救急医療体制等の推進・充実、社会復帰関係施設等の整備促進、生活支援事業・就労支援事業の充実、普及・啓発活動の推進、地域交流・ふれあいの促進等の各種事業を総合的、計画的に進めることとしています。市としては、県、保健所と連携・協力し、市の役割を明確にしながら、その施策の実現に向けて積極的に取り組んでいきます。
- ② 福祉医療制度等福祉制度の充実
- ■障害者基本法により、精神障害者が、身体障害者・知的障害者と同様の障害者として法的に位置づけられたことから、国、県が身体障害者・知的障害者に対して既に制度化し実施している福祉医療等の福祉制度を、精神障害者にも同様に適用するよう強く要望していきます。
・予防・啓発等の推進 ・社会復帰施設の整備検討 ・福祉制度の充実 |
・相談・指導体制の充実 ・小規模作業所等への支援等 |
主題:
高山市障害者福祉計画 ダイジェスト版
発行者:
高山市
発行年月:
平成10年3月
文献に関する問い合わせ先:
〒506-8555
岐阜県高山市花岡町2丁目18番地
高山市福祉保健部福祉課
(TEL)0577-32-3333