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和、輪、話のむら

木屋平村障害者福祉計画

ぬくもりのある障害者の社会的自立と社会的向上をめざして

木屋平村

項目 内容
立案時期 平成10年3月
計画期間 平成10年度~平成14年度(5年間)

はじめに

 木屋平村では、第三次「本屋平村総合計画」(平成5年3月策定)等に基づいて、「生きがいの輪を広げる健康と福祉づくり」をめざし、障害者が柔和で明るい暮らしの輪が広がる福祉の施策を推進して参りました。
 県においては、「徳島県障害者施策長期計画」を平成7年3月に定め、平成10年3月に、この長期計画を具体化した『徳島県障害者プラン』が策定になりました。
 そこで本村では、障害者福祉に関するきめ細かな推進を図るため、総合的、体系的に明確化し、実現していくために、「木屋平村障害者福祉計画」を策定しました。
 今後は、この計画に基づいて、障害者施策の積極的かつ総合的な推進を図り、長期的な視野で障害者福祉の一層の充実に努めて参りますので、村民各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 おわりに、この計画の策定にあたりアンケート調査にご協力戴きました皆様、並びに、策定に際しご尽力を賜りました策定委員会の皆様に対し厚く御礼申し上げます。

  平成10年3月

木屋平村長 西 正二

目次

第1 計画の策定にあたって

第2 障害者に関する基礎資料

第3 計画の体系

第4 各種課題の現状、課題とその方策

参考

第1 計画の策定にあたって

1 計画策定の趣旨

(1) 昭和56年(1981年)の「国際障害者年」を契機に、国際的に障害者福祉の進展が図られるようになりました。
 国においては、昭和57年に「障害者対策に関する長期計画」を決定、障害者福祉への取り組みが本格化しました。さらに平成5年には「障害者に関する新長期計画」が策定され、新たに長期的な視点に立った障害者対策の推進が始まりました。平成7年には、この新長期計画の具体化のため「障害者プラン」が策定され、これに基づき施策の重点的な推進が図られています。

(2) 本県においては、昭和57年に「徳島県心身障害者対策基本構想」が策定され、「完全参加と平等」の実現に向けた施策の推進が図られるようになりました。
 さらに平成7年には、今後8年間にわたる新たな計画として、障害者のある人も家庭や地域で通常の生活ができるようにする社会づくり(ノーマライゼーション)の理念に基づいた「徳島県障害者施策長期計画」が策定されました。現在、この長期計画の具体化のための「徳島県障害者プラン」が策定中であります。

(3) 本村においては、このような国、県の計画に沿った障害者の福祉増進に努めてきました。
 また併せて、「木屋平村総合計画」(平成5年策定)、「木屋平村高齢者保健福祉計画」(平成5年策定)に基づき、保健福祉サービス等の充実に積極的に取り組んできました。

(4) 今後、本村においては、障害者の増加が見込まれることや、来る21世紀に向けた障害福祉のきめ細かな推進が求められている現状から、国、県と連携した障害者施策の効果的な推進を図るため、ここに本計画を策定するものです。

2 計画の基本理念

 この計画は、「完全参加と平等」の目標に向け、障害のある人も家庭や地域で通常の生活ができるようにする社会づくり(ノーマライゼーション)の理念に基づき、住みよい村づくりを目指します。

3 計画の基本目標と重点課題

 障害のある人と障害をもたない人たちとが相互に協力しあい、ともに生きる明るい社会の実現を目標とします。
 特に、次の3つを重点課題として取り組みます。

  1. 障害者の社会的な自立と生活の質的向上を目指していきます。
  2. 安全な暮らしを確保できるよう推進します。
  3. 障害及び障害者についての理解を深めていきます。

4 計画の期間

 この計画の期間は、平成10年度から平成14年度までの5年間とします。

第2 障害者に関する基礎資料

(1) 身体障害者、知的障害者

 本村における身体障害者と知的障害者は、それぞれ別表のとおりです。

★身体障害児、者の人数 (単位:人)
年度別、手帳区分 1級 2級 3級 4級 5級 6級 合計
平成5年度 32 25 21 31 14 42 165
平成6年度 29 24 19 28 17 41 158
平成7年度 26 23 19 27 16 42 153
平成8年度 26 27 22 32 16 44 167
平成9年度 28 24 19 27 16 38 152
★知的障害児、者の人数
(単位:人)
年度別、手帳区分 合計
平成5年度 9 4 13
平成6年度 9 4 13
平成7年度 9 5 14
平成8年度 9 5 14
平成9年度 5 5 10

※平成5年度~8年度は3月31日、平成9年度は5月1日現在

★年度別人口及び障害別率 (単位:人、%)
年度 人口 身体障害者 知的障害者数
人数 人数
平成5年度 1,598人 165人 10.3% 13人 0.8%
平成6年度 1,602人 158人 9.9% 13人 0.8%
平成7年度 1,506人 153人 10.2% 14人 0.9%
平成8年度 1,472人 167人 11.3% 14人 1.0%
平成9年度 1,453人 152人 10.5% 10人 0.7%

(2) 精神障害者の現状

  1.通院医療公費負担者数の推移(美馬郡内)
年度 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8
人数 153 157 161 176 173 197 196 111 85
  2.町村別通院医療公費負担者数(H8.10現在)(美馬郡内)
町村名 美馬 半田 貞光 一宇 穴吹 木屋平 合計
人数 55 32 31 23 20 32 3 196
  3.病気の種類別通院医療公費負担者数(H8.10現在)(美馬郡内)
- 人数
精神分裂病 140
それ以外 56
合計 196

(3) 難病患者の状況

 1.町村別特定疾患医療費受給者数(H9.3現在)(美馬郡内)
町村名 美馬 半田 貞光 一宇 穴吹 木屋平 合計
人数 78 34 22 24 9 37 7 211
 2.年齢別特定疾患医療費受給者数(H9.3現在)(美馬郡内)
年齢 人数
20歳未満 5
20歳以上30歳未満 10
30歳以上40歳未満 14
40歳以上50歳未満 27
50歳以上60歳未満 34
60歳以上70歳未満 77
70歳以上 44
合計 211
 3.疾患名別特定疾患医療費受給者数(H9.3現在)(美馬郡内)
- 疾患名 患者数
1 べーチェット病 13
2 多発性硬化症 2
3 重症筋無力症 7
4 全身性エリテマトーデス 17
5 スモン 2
6 再生不良性貧血 5
7 サルコイドーシス 10
8 筋萎縮性側索硬化症 3
9 強皮症・皮膚筋炎及び多発性筋炎 18
10 特発性血小板減少性紫班病 6
11 結節性動脈周囲炎 -
12 潰瘍性大腸炎 24
13 大動脈炎症候群(高安動脈炎) 2
14 ビュルガー病 7
15 天疱瘡 4
16 脊髄小脳変性症 9
17 クローン病 4
18 劇症肝炎 1
19 悪性関節リウマチ 5
20 パーキンソン病 22
21 アミロイドーシス 1
22 後縦靱帯骨化症 19
23 ハンチントン舞踏病 -
24 ウイリス動脈輪閉塞症 6
25 ウェゲナー肉芽腫症 -
26 特発性拡張型心筋症 8
27 シャイ・ドレーガー症候群 -
28 表皮水庖症 -
29 膿泡性乾癖 1
30 広範背柱管狭窄症 -
31 原発性胆汁性肝硬変 4
32 重症急性膵炎 -
33 特発性大腿骨頭壊死症 4
34 混合性結合組織病 1
35 原発性免疫不全症候群 -
36 特発性間質性肺炎 -
37 網膜色素変性症 6
38 クロイツフェルト・ヤコブ病 -

第3 計画の体系

1.障害者の社会的な自立と生活の質的向上を目指していきます。

2.安全な暮らしを確保できるよう推進します。

3.障害及び障害者についての理解を深めていきます。

理解と交流

・啓発広報活動の推進
・ボランティア活動の推進
・相談体制の充実

保健、医療

・障害の早期発見、早期療育の推進
・在宅支援体制の強化
・医療サービスの充実
・精神保健対策の充実
・精神障害者社会復帰の促進
・難病対策

福祉サービス

・生活の安定
・在宅福祉サービスの充実
・福祉機器サービスの充実
・施設サービスの充実
・総合的な福祉のまちづくり

教育

・就学前教育の充実
・学校教育の充実
・生涯学習の充実
・スポーツ・レクリエーション及び文化活動の充実

雇用、生活環境対策

・雇用の促進
・防犯、防災対策の促進
・障害者向け住宅の供給等
・建物等の環境整備

第4 各種課題の現状・課題とその方策

1.理解と交流

 現状と課題

 (1) 啓発広報活動
  •  障害者が障害のない人と同じように社会の一員として尊重され、地域社会のなかで「ともに生きる」というノーマライゼーションの理念のもと、障害者が心豊かに安心して暮らせる社会づくりの取り組みが、ますます重要となってきています。

  •  障害や障害者に対する誤解や偏見などの「心の壁」を取り除き、ノーマライゼーションの理念の浸透を図るためには、啓発広報活動は重要なものであります。

  •  村広報紙などを活用して、障害者関係の行事、事業等を掲載し、障害者問題について村民の理解促進に努めています。

  •  障害者に対する偏見や差別は、まだまだ解消されていません。また、障害者やその家族自身にも殻に閉じこもり、地域にかかわっていこうとする意欲が乏しいこともあります。

  •  障害者問題に対する正しい理解と認識を深め、村民の自発的な行動を促進するためには、さらに積極的な啓発活動をすすめていくことが必要です。

 (2) ボランティア活動
  •  阪神・淡路大震災を契機にして、ボランティア活動の振興が大きな課題となっています。

  •  ボランティア活動は、地域福祉を支える大きな力となりうるので、ボランティアの育成と継続的な活動の推進を図っていく必要があります。

  •  また、多くの住民がボランティア活動に参加されるよう啓発に努めていく必要があります。

  •  日常生活のなかで、地域住民と障害者とが交流、ふれあいができるための環境を整えていく必要があります。

 (3) 相談体制及び情報収集、提供
  •  障害者の日常生活上のさまざまな問題に対し、いつまでも気軽に相談できたりする相談体制や、福祉制度などの情報を必要な時に手に入れることのできる情報提供機能の充実が必要です。

  •  障害者やその家族にとっては、身近に相談窓口があることが重要なことであり、身体障害者相談員、精神薄弱者相談員、精神障害者家族相談員、村社会福祉協議会の心配ごと相談所や民生委員児童委員を中心として相談できる体制を整えていますが、さらに周知と機能の充実を図っていく必要があります。

  •  生活を支援し、自立と社会参加が促進されるよう美馬郡7町村を圏域とする西部第一サブ障害保健福祉圏で「市町村障害者生活支援事業」が推進されるよう関係機関との調整に努めます。

 方策

 (1) 啓発広報活動の推進
  •  「ノーマライゼーション」の理念を実現するための必要な啓発活動を実施するとともに、障害者に配慮した情報提供に務め、障害者の自立意識の高揚と交流意欲の増進に務めます。

  •  12月9日の「障害者の日」をより有意義なものとするため、村民、ボランティア団体等の参加と関係団体等の連携を図りながら、啓発広報活動と各種行事を開催します。

  •  村広報紙等を積極的に活用し、障害者に対する偏見や無理解の解消に務め、障害や障害者について村民の正しい理解と一層の認識が得られるよう努めます。

  •  福祉講座、講演会等を開催したり、ビデオテープ、映画フィルム貸し出し等の充実に努め、障害者問題の理解を深めていきます。

  •  障害者に対する啓発広報については、障害者に配慮した方法を工夫します。

 (2) ボランティア活動の推進
  •  学校教育、社会教育を初め生涯学習の幅の広い分野において、住民等のボランティア活動に対する理解を深め、その活動を支援していきます。

  •  社会福祉協議会で、ボランティアに関する情報提供やボランティアの登録斡旋等が実施できるよう体制整備に取り組みます。

  •  ボランティア意識の啓発のため、体験学習、研修会等に務めるとともに、ボランティア、ボランティアリーダーの養成に努めます。

 (3) 相談体制の充実
  •  障害者やその家族が、日常生活における様々な問題について、いつでも気軽に相談ができ適切な助言が受けられるよう、福祉事務所、保健所等関係機関との連携を強化します。

  •  身体障害者相談員、精神薄弱者相談員、精神障害者家族相談員と連携を密にし、相談業務を支援します。

  •  社会福祉協議会の心配ごと相談所の充実を図ります。

  •  介護相談や情報提供が受けられるよう在宅支援センターを強化します。

2.保健・医療

 現状と課題

  •  障害の原因は、先天性のものと事故や疾病などから生ずる後天性のものがあり、それぞれに対する予防を強化するとともに、早期治療、早期療育体制をさらに充実していく必要があります。

  •  ライフサイクルに応じた適切な保健、医療のサービスの提供が必要であり、そのためには、できるだけ早期に発見し、発達期になる乳幼児期に必要な治療と指導訓練を行うことによって、障害の軽減や基本的な生活能力の向上を図り、将来の社会参加へとつなげていく必要があります。

  •  新生児期から幼児期まで発達段階における継続的な健康診査を行っており、早期発見と障害児の保護者に対する訪問指導に努めています。

  •  障害を軽減し自立を促進するには、リハビリテーション医療が重要な役割を果たしており、また、障害者の重度化、重複化等によってその需用はますます高まってきています。

  •  難病患者は年々増加傾向にあり、患者や家族の不安の解消を図る必要があります。

  •  近年、社会生活環境の複雑化に伴うストレスの増大等により、精神的健康を損なう人が増加しており、心の健康に対する関心が高まってきています。

  •  精神障害者の在宅生活を支援し社会復帰を促進するため、精神保健相談や訪問指導の取り組みが求められています。

  •  今後は、障害の発生予防、早期発見、早期療育、リハビリテーションについて、保健所、医療機関、医師会等と連携を一層強化し、総合的な保健医療システムを確立していくことが必要です。
     また、在宅の保健医療サービスについては、きめ細かな多様なサービスが提供できるよう取り組んでいく必要があります。

 方策

 (1) 障害の早期発見、早期療育の推進
 障害の早期発見、早期療育を図るため、母子保健対策を総合的に推進します。
  •  妊婦や乳幼児の健康診査、訪問指導、保健相談等を推進し、治療や療育の必要な乳幼児の早期発見に務めます。

  •  老人の保健対策を推進するとともに、寝たきりは予防できるという意識を積極的に普及します。

 (2) 在宅支援体制の強化
 在宅の障害者やその家族が、安心して生活のできる在宅医療支援体制の整備を促進します。
  •  在宅の障害者やその家族に対し、保健婦が訪問し精神的支援と介護、看護方法の指導、援助等を積極的に行います。
 (3) 医療サービスの充実
 関係医療機関、医師会等との連携を一層強化し、医療体制の整備に努めるとともに、医療費負担を軽減するため医療費の助成に努めます。
  •  関係機関との連携を深め、救急医療体制の確保と医療の確保に努めます。

  •  重度心身障害者に対する医療費助成制度を継続して実施します。

  •  厚生医療が必要な場合、その給付に努めます。

 (4) 精神保健対策の充実
  •  休息入院の意義や必要な時期の入院について、当事者や家族に指導します。

  •  西部第一サブ障害保健福祉圏での精神デイケア施設の整備、医療機関の充実に向けて、関係機関との協議に努めます。

  •  休日や夜間等における緊急な医療を必要とする精神障害者のための救急医療システムの整備について、関係機関と協議します。

  •  精神障害者保健福祉手帳が活用できる範囲の拡大等について、関係機関に働きかけていきます。

  •  精神保健福祉にかかわる関係者、保健所、学校、企業、警察等の関係機関との連携を強化していきます。

 (5) 精神障害者社会復帰の促進
 精神保健知識の普及啓発を推進し、精神障害者の社会復帰を進める体制整備に努めます。
  •  家族会が運営している美馬郡共同作業所を支援していきます。

  •  偏見や誤った認識により必要な治療が阻害されないよう、精神保健知識の普及、啓発に努めます。

 (6) 難病対策
  •  難病患者の生活の質の向上をめざした福祉施策の推進に努めます。

  •  保健医療福祉の連携を密にして、難病患者への地域ケアシステムの構築に努めます。

3.福祉サービス

 現状と課題

 (1) 福祉サービス
  •  障害者の自立と社会参加を促進するため、障害者が生まれ育った家庭や地域で安心して生活が送れるよう、その障害に応じたさまざまな福祉サービスを充実していくことが重要です。

  •  障害者が地域社会のなかで自立した生活を送るためには、生活の基盤となる所得保障の充実が必要となります。

  •  ホームヘルプ、ディサービス、ショートスティの在宅サービスの提供と充実を一層図っていく必要があります。

  •  障害者本人や家族が日常生活を送る上で必要な知識や技術を高めるため、各種生活訓練等を充実する必要があります。

  •  今後も、障害者の障害の程度やニーズに応じ、適切な施設への入所に努めていく必要があります。

  •  精神障害者については、社会復帰の推進に努めていく必要があります。

  •  障害者の多様なニーズに対応した各種施設を計画的に整備充実を図っていくことも重要な課題となっております。

 (2) 総合的な福祉のまちづくり
  •  住宅や公共的施設が障害者等にとって、安全で利用しやすい構造であるとともに、あらゆる人々がふれあいを通じて交流できるといった視点が大切です。

  •  障害者や高齢者が安心して生活することができるとともに、より積極的な社会参加ができるような総合的な福祉のまちづくりを実現することが求められています。

  •  障害者が安全かつ自由に移動し、活動の幅を広げられるよう、障害者に配慮した移動、交通手段を整備するとともに、施設や道路の段差の解消など、福祉のまちづくりの推進が必要です。

 方策

 (1) 生活の安定
  •  公的年金制度や特別障害者手当などの各種手当制度の周知徹底に努めます。

  •  経済的自立と生活の安定向上を図るため、障害者のニーズに応じた必要な資金の貸し付けを行う生活福祉資金制度の効果的な活用を促進します。

  •  重度心身障害者(児)などの医療費負担を軽減するため、更生医療等の給付や県医療費助成制度の活用周知に努めます。

  •  経済的な負担を軽減するため、税の減免制度やJR等の運賃・料金の割引制度の活用周知に努めます。

 (2) 在宅福祉サービスの充実
  •  障害の重度化、重複化、高齢化、難病などに伴う障害者のニーズの多様化に適切に対応するため、ホームヘルプサービス、ディサービス、ショートスティなどの各種在宅福祉サービスの充実に努めます。また、関係機関との連携を強化し、在宅介護支援体制の確立に努めます。

  •  ホームヘルパーの派遣については、高齢者在宅サービスとの連携のもとに必要な利用ニーズに応じたヘルパーを増員し、サービスの充実に努めます。

  •  ディサービスについては、ディサービス施設の整備を図るとともに、高齢者ディサービス施設を活用し、利用の促進に努めます。

  •  ショートスティについては、制度の周知を図るとともに、特別養護老人ホームでの実施を検討するなど、利用施設の増加に努めます。

  •  在宅における障害者や障害児の地域における生活を支えるため、県が行う「障害児(者)地域療育等支援事業」を支援します。

  •  緊急通報装置の整備を図り、近隣住民や消防署等への連絡手段の確保を検討します。

  •  障害者の保護者の相互扶助制度である心身障害者扶養共済制度への加入を促進します。

  •  西部第一サブ障害保健福祉圏で「市町村障害者社会参加促進事業」が推進されるよう関係機関との調整に努めます。

  •  住宅に困窮している障害者に対しては、優先的に村営住宅が入居できるよう努めます。

  •  各種障害者団体の活動の強化と組織化に向けて努めます。

 (3) 福祉機器サービスの充実
  •  福祉機器の普及促進を図るため、補装具・日常生活用具の給付、貸与や介助者に対する福祉機器の貸与制度の周知活用を図ります。

  •  障害をもつ高齢者をはじめ、家族の介護の負担を軽減するため、在宅介護支援センターで介護機器の普及、相談に応じていきます。

 (4) 施設サービスの充実
  •  在宅生活が困難な障害者に対しては、施設入所をすすめます。

  •  美馬郡内の身近なところで必要な時に施設が利用できるよう、厚生、療護、授産、福祉ホーム等の各種施設の整備促進を関係機関へ働きかけていきます。

 (5) 総合的な福祉のまちづくり
  •  障害者や高齢者を含むすべての村民が、安全で快適な生活を送ることができるよう、総合的な福祉のまちづくりを推進します。

  •  「徳島県やさしいまちづくり条例」に基づき、役場や公民館などの建築物、道路などの整備、改善に努めます。

  •  「やさしいまちづくり推進月間」を中心に、やさしいまちづくりの推進についての村民に対する普及、啓発活動に努めます。

4.教育

 現状と課題

 (1) 教育
  •  障害のある子供の発達を促進し、その可能性を最大限に伸ばし、可能な限り社会参加と自立をめざした教育を推進することが重要であります。

  •  適正な就学にもとづいて、その障害の種類、程度、能力、適正等に応じた教育を、義務教育段階で行うことが必要です。
     その就学手続きが円滑に行われるよう、保護者の理解と協力を得るための教育相談の体制を充実する必要があります。

  •  社会自立をめざした教育については、身辺生活の自立から職業自立に至るまで教育内容を幅広く用意して、一人一人に応じた指導を展開することが必要です。

  •  幼稚園、小学校、中学校での障害児の受け入れ体制をさらに充実していく必要があります。

  •  障害児の社会経験を豊かにするとともに、地域社会の正しい理解と認識を深めるため、障害児が小、中学校の児童生徒や地域社会の人と活動を共にする交流教育の充実を図る必要があります。

  •  障害者が趣味や教養を高め、社会参加が促進できるよう、生涯学習の機会を広げていく必要があります。

 (2) スポーツ、レクリエーション及び文化活動
  •  障害者がスポーツ、レクリエーション及び文化活動に参加することは、自立と社会参加を促進するだけでなく、生きがいのある豊かな生活を送る上で大変重要です。

  •  多くの障害者が参加できるよう条件整備をすすめていく必要があります。

 方策

 (1) 就学前教育の充実
  •  幼稚園での障害児の受け入れに努めます。また、担当者、関係者の資質向上に努めます。

  •  障害者の保護者が療育や教育相談などの助言や指導が受けられるよう、相談、援助等の充実に努めます。

 (2) 学校教育の充実
  •  就学相談や就学指導体制を充実します。

  •  障害の多様化に応じた教育環境の整備に努めます。

  •  障害者に対する正しい理解と認識を深めるため、福祉教育を進めます。

  •  ボランティア活動指定校での体験学習を通じ、福祉意識の向上を図ります。

  •  障害の状態に応じた進路指導を充実します。

 (3) 生涯学習の充実
  •  障害者を対象者とした各種の教養講座などの内容の充実と参加者の拡大を図ります。

  •  図書館には、点字図書や弱視者用の大活字図書の充実と利用の促進を図ります。

 (4) スポーツ、レクリエーション及び文化活動の充実

 障害者が積極的に、スポーツ、レクリエーション、文化活動に参加できるよう、条件整備に努めるとともに、障害者を持たない人との交流を促進します。

  •  一般のスポーツ、レクリエーション活動にも障害者の参加が促進できるよう、主催者に働きかけます。

  •  障害者団体が開催するスポーツ、レクリエーション、文化活動を支援します。

  •  障害者の利用に配慮して、各種体育施設、文化施設等の改善に努めます。

  •  文化活動への障害者の参加を促進します。

5.雇用、生活環境対策

 現状と課題

 (1) 雇用、就業
  •  障害者が職業を通じて自立することは、その社会参加のなかでも最も重要な事項の一つであります。

  •  障害者の職業的自立の促進をすすめていくとともに、雇用機会の拡大を図っていく必要があります。

  •  障害者の雇用、就業について、正しい理解と認識を深めるために、啓発運動の推進を図っていく必要があります。

 (2) 防災等対策
  •  火災や災害などの非常時における障害者への支援体制の確立が不可欠です。

  •  災害時の障害者の避難体制の強化や関係機関等との連携によるネットワークの確立が求められています。

  •  障害者や高齢者に配慮した防災対策の確立が求められています。

 (3) 障害者向け住宅の供給等
  •  障害者の通勤、日常生活に便利な立地条件、車いすの利用等に配慮した障害者向け村営住宅の整備を図っていく必要があります。

  •  障害者の住宅ニーズに応え、個々の事情に応じた適切な住宅改造を促進していく必要があります。

 (4) 建築物等の環境整備
  •  公共的な施設について、障害者に配慮した施設内容や構造に整備していく必要があります。

 方策

 (1) 雇用の促進
  •  障害者の雇用を促進するため、村広報紙を活用し雇用促進月間(9月)を中心に啓発を促進します。

  •  職業安定所と連携し、職業を希望する障害者の就労を促進します。

  •  職業安定所と連携を図り、事業所に対し障害者雇用の促進をすすめ、法定雇用率が達成できるよう働きかけを行います。

  •  村職員の採用にあたっては、計画的な採用に努めます。

 (2) 防犯、防災対策の促進
  •  在宅障害者に対する火災の未然防止や災害時における的確な対応能力を高めるなど、防火、防災意識の向上を図り、障害者のいる家庭の安全対策を推進します。

  •  緊急時に障害者から消防機関等に迅速な連絡ができるような、緊急通報システムの普及を促進します。

  •  自主防災組織の育成を図り、緊急時の避難誘導など障害者に対する支援体制を充実します。

 (3) 障害者向け住宅の供給等
  •  村営住宅については、障害者の高齢者に配慮した住宅づくりに努めます。

  •  重度身体障害者住宅改造助成制度、生活福祉資金、住宅金融公庫の割増融資制度などの利用を促進し、障害者の生活環境の改善を支援します。

  •  西部第一サブ障害保健福祉圏において、生活支援機能を持つグループホームの開設を支援します。

 (4) 建物等の環境整備
  •  公共施設については、順次障害者や高齢者に利用しやすいものとなるよう整備を進めます。

  •  障害者や高齢者が安全な歩行や通行ができるよう、道路の整備や防護棚、照明灯等の交通安全対策に努めます。

「これからの障害者福祉に生かす」

アンケート結果

木屋平村

アンケート調査の概要

1.調査の概要

ア.目的
 計画は、地域の実情や障害者のニーズをふまえて作成すべきものであるので、基礎資料と要望等を得て施策に反映できるよう、障害者及び障害者以外の住民に対し実施しました。
イ.調査期間
平成9年5月下旬から同年6月上旬
ウ.調査対象
障害者  162人
障害者以外の住民  90人
エ.回収状況
- 調査対象 回収数 回収率
障害者 162 93 57.41
障害者以外の住民 90 69 76.67
合計 252 162 64.29

「障害者」アンケート結果

問1  あなたの年齢や性別についてお聞かせ下さい。
(1) 年齢は何歳ですか。
18歳未満 1人
18歳~29歳 2人
30歳~49歳 8人
50歳~64歳 20人
65歳以上 60人
無回答 2人
(2) あなたの性別は
男性 39人
女性 54人
問2 あなたの障害の種別について、あてはまるすべてを選んで下さい。
障害種別 男(人) 女(人)
1. 視覚障害 8 10
2. 聴覚・平衡機能障害 18 14
3. 言語・そしゃく等機能障害 5 3
4. 肢体障害 15 24
5. 内部障害 6 9
6. 知的障害 5 8
7. その他 2 2
8. 無回答 3 6
問3 持っている手帳の等級をお聞かせ下さい。
手帳等級 男(人) 女(人)
1. 身体障害者手帳1・2級 10 14
2. 身体障害者手帳3・4級 6 9
3. 身体障害者手帳5・6級 17 14
4. 療育手帳A 1 6
5. 療育手帳B 2 2
6. 無回答 3 11
問4 あなたの現在の生活は次のどれに当たりますか。
- 男(人) 女(人)
1. 保育所・幼稚園に通っている 1 0
2. 小学校・中学校に通っている 0 0
3. 高校・専門学校・職業訓練校・短大・大学に通っている 0 0
4. 養護学校・盲学校・ろう学校に通っている 1 0
5. 働いている(自営や勤め) 11 10
6. 重度の障害などのため、家にいる 5 10
7. 退職などをして年金生活をしている 10 5
8. 働く場がないため家でいる 4 5
9. 施設に通所している 0 0
10. 施設に入所している 1 6
11. その他 2 10
12. 無回答 4 8
問5 次の生活ではどの程度介護や介助が必要ですか。
- 自分でできる 少しは介護が必要 全部介護が必要 無回答
男(人) 女(人) 男(人) 女(人) 男(人) 女(人) 男(人) 女(人)
食事をする 27 40 4 2 1 1 7 11
トイレが使える 29 36 1 4 1 3 8 11
服を着たり脱いだりする 27 34 3 8 1 2 8 10
風呂に入る 27 30 2 9 2 5 10 8
家の中を移動する 27 37 2 2 1 4 11 9
外出や買い物に行く 22 25 2 6 5 14 10 9
家族以外の人と話せる 24 30 6 10 1 2 8 12
問6 前の質問で介護や介助を必要と答えた方で介護や介助をされている方はどなたですか。
- 男(人) 女(人)
1. 配偶者 9 7
2. 親 0 2
3. 子供 5 11
4. 兄・弟・姉・妹 3 2
5. それら以外の家族・親族 3 9
6. 近所の人・知人 1 4
7. ホームヘルパー 2 3
8. 施設の職員 1 6
9. その他 0 3
10. 無回答 23 26
問7 日ごろ、福祉関係の情報を何から得ていますか。
- 男(人) 女(人)
1. テレビ・ラジオ 25 28
2. 新聞 17 14
3. 雑誌・本 8 3
4. 村・社協の広報誌 21 24
5. 県や国のパンフレット・チラシ 9 9
6. 友人・知人からの話 5 14
7. 障害者団体などからの話 8 12
8. 家族からの話 7 15
9. その他 0 3
10. 無回答 4 10
問8 これからの村の障害者施策で、特に力を入れたらよいと思われるものを選んで下さい。
- 男(人) 女(人)
1. リハビリテーションの充実 10 16
2. 雇用や就労の場の確保 7 8
3. 日常的な介護などの福祉サービスの充実 6 10
4. 年金や各種手当ての充実、医療費の軽減 22 22
5. 障害者向け公営住宅の確保 1 4
6. 道路、交通機関などを利用しやすいものに改善、整備 3 8
7. 障害者問題の啓発、広報活動の充実 3 2
8. 障害者への理解を深めるための学校教育の充実 2 3
9. スポーツ・レクリエーション・文化活動の充実 1 4
10. ボランティア活動の育成、支援 1 4
11. 障害者福祉施設の充実 8 6
12. 障害を持つ子供の教育の充実 2 1
13. 職業紹介や指導、職業訓練の充実 2 0
14. 公共的な建築物などを利用しやすいものに改善、整備 2 3
15. 医療技術の開発 0 3
16. 福祉機器など生活を支援する機器の開発 5 6
17. 点字、手話などによる情報の提供 0 1
18. その他 0 0
19. 無回答 6 12
問9 今後、どのような趣味やスポーツ、社会活動などをしたいと思っていますか。
- 男(人) 女(人)
1. 映画、スポーツなどの鑑賞 4 5
2. スポーツやレージャーなど 6 2
3. 旅行、ドライブ 18 14
4. 学習活動 3 5
5. 趣味の同好会活動 4 11
6. ボランティアなどの社会活動 3 8
7. 障害社会・老人会・婦人会などの活動 11 12
8. 友人との娯楽 10 13
9. その他 1 5
10. 無回答 9 21
問10 日ごろ、特に感じたり思っていることは何ですか。
- 男(人) 女(人)
1. 自分の力で生活しているので、特別な扱いをしないでほしい 17 6
2. 障害を持っている者の気持ちをもっと知ってほしい 19 27
3. 周りの人がもっと支えてほしい 2 13
4. 村や社会福祉協議会がもっと支援してほしい 11 19
5. 福祉に関する教育や啓発をもっとしてほしい 6 12
6. 健常者ともっと交流できる機会がほしい 5 6
7. 健常者から特別な目で見られている 7 6
8. その地 2 4
9. 無回答 8 17
問11 この先老後になって、現在以上に介護が必要になったとしたら、どのように生活したいと考えますか。
- 男(人) 女(人)
1. 家族などの世話を受け、自宅で生活したい 12 8
2. ホームヘルパーなどのサービスを利用しながら、家族などの世話を受け自宅で生活したい 13 19
3. 老人ホームなどに入りたい 0 2
4. 障害者だけの老人ホームなどがあれば、そこに入りたい 2 3
5. 病院に入院したい 1 5
6. 引き続き、施設で入所したい 1 1
7. 特に考えていない 4 4
8. どのようにしたらよいのかわからない 0 1
9. その他 0 0
10. 無回答 6 11

「障害者以外の住民」アンケート結果

問1 あなたの年齢や性別についてお聞かせ下さい。
(1) 年齢は何歳ですか。
30歳未満 3人
30歳~49歳 27人
50歳~64歳 21人
65歳以上 18人
(2) あなたの性別は
男性 40人
女性 29人
問2 この1年間に病気やけがで病院に通院や入院したことがありますか。
- 男(人) 女(人)
1. 通院も入院もしたことはない 11 13
2. 現在も通院している 15 6
3. 通院したことがある 9 9
4. 現在も入院している 0 0
5. 入院したことがある 5 0
6. 無回答 0 1
問3 日ごろ、福祉関係の情報を何から得ていますか。
- 男(人) 女(人)
1. テレビ・ラジオ 33 28
2. 新聞 30 21
3. 雑誌・本 16 8
4. 村・社協の広報誌 19 15
5. 県や国のパンフレット・チラシ 17 10
6. 友人・知人からの話 11 9
7. 障害者団体などからの話 4 4
8. 家族からの話 7 3
9. その他 5 1
10. 無回答 0 0
問4 障害者の福祉について関心を持っていますか。
- 男(人) 女(人)
1. 非常に関心を持っている 11 3
2. ある程度関心を持っている 23 22
3. あまり関心がない 5 4
4. 全く関心がない 1 0
5. 無回答 0 0
問5 私たちの住んでいるむらの生活環境は、障害者や高齢者にとって住みやすく配慮されていると思いますか。
- 男(人) 女(人)
1. かなり配慮されている 10 7
2. 一部配慮されている 13 9
3. あまり配慮されていない 14 10
4. 全く配慮されていない 2 1
5. わからない 1 2
6. 無回答 0 0
問6 あなたは、この1年間に、身体の不自由な人などの障害を持つ人や家族に対して手助けやボランティア活動をしたことがありますか。
- 男(人) 女(人)
1. 席をゆずった 6 6
2. 横断歩道や階段などで手を貸した 3 3
3. 相談や話し相手になった 9 8
4. 車いすを押したり、持ち上げるのを手伝った 3 1
5. 一緒に遊んだ 0 3
6. 家事や買い物の世話をした 5 6
7. 入浴や着替えの世話をした 0 3
8. 手話、点訳、朗読などの活動をした 0 0
9. 経済的な援助をした 1 2
10. 寄付や募金をした 9 7
11. 募金活動をした 0 2
12. 何もしたことがない 13 7
13. その他 6 3
14. 無回答 3 1
問7 公共的な建物や道路に、段差をなくしたり、点字ブロックなど設備が改善されることについて、どのように考えますか。
- 男(人) 女(人)
1. だれもが住みやすい環境とするため積極的に推進すべきである 23 25
2. 障害を持たないものには多少不都合があるがやむを得ない 9 2
3. 必要最小限にとどめたほうがよい 7 0
4. その他 0 1
5. わからない 0 1
6. 無回答 1 0
問8 今後障害を持つ人に対するボランティア活動に参加したいと思いますか。
- 男(人) 女(人)
1. ぜひ参加したい 1 2
2. 機会があれば参加したい 25 21
3. 参加したくない 7 1
4. わからない 5 4
5. 無回答 2 1
問9 これからの村の障害者施策で、特に力を入れたらよいと思われるものを選んで下さい。
- 男(人) 女(人)
1. リハビリテーションの充実 14 9
2. 雇用や就労の場の確保 11 7
3. 日常的な介護などの福祉サービスの充実 19 17
4. 年金や各種手当ての充実、医療費の軽減 16 8
5. 障害者向け公営住宅の確保 3 0
6. 道路、交通機関などを利用しやすいものに改善、整備 7 12
7. 障害者問題の啓発、広報活動の充実 4 1
8. 障害者への理解を深めるための学校教育の充実 3 2
9. スポーツ・レクリエーション・文化活動の充実 1 3
10. ボランティア活動の育成、支援 4 7
11. 障害者福祉施設の充実 5 4
12. 障害を持つ子供の教育の充実 3 0
13. 職業紹介や指導、職業訓練の充実 6 1
14. 公共的な建築物などを利用しやすいものに改善、整備 4 5
15. 医療技術の開発 3 1
16. 福祉機器など生活を支援する機器の開発 1 3
17. 点字、手話などによる情報の提供 2 2
18. その他 0 0
19. 無回答 1 1

『精神障害者をかかえた高齢家族の意識調査』

結果報告

精神障害者を抱えた高齢家族の意識調査要領

◇目的
保健所管内の精神障害者を抱えた高齢家族が抱えている問題を調査し、美馬郡内の主たる関係機関及び住民で組織する「美馬郡心の健康を考える会」において報告会を開催し、管内の関係機関及び住民の相互扶助の意識向上を図る。

◇調査機関
穴吹保健所

◇協力機関
「美馬郡心の健康を考える会」
折野病院、桜木病院、佐藤病院分院

◇調査対象
美馬郡内に在住する精神に障害を持つ人100人を、最もお世話されている方

◇実施
平成5年11月~12月

◇実施方法
面接聞きとり調査

(実施数が100人なので、合計100%となり、複数回答以外は、人数とパーセントが同じになります。)

1.当事者(精神障害者)の現状

調査数100例

(1) 年齢
1. 19才以下 1人
2. 20~29才 7人
3. 30~39才 20人
4. 40~49才 41人
5. 50~59才 16人
6. 60~69才 12人
7. 70才以上 1人
8. 未記入 2人

※40代が41%で最も多い。

(2) 現在の生活
在宅 54%
入院中 46%

※在宅が54%である。

(3) どのような生活をしていますか(在宅のみ)
就労 28.8%
家事手伝い 9.6%
身のまわりのことのみ 40.4%
その他 5.8%
未記入 15.4%

※身のまわりのことのみができている人が40.4%で、就労している人が28.8%である。

(4) 就労状況
就労日数
4日以下 1人
10~14日 1人
15~19日 4人
20日以上 6人
未記入 3人
月収
1万円以内 4人
1~4万 1人
5~9万 2人
10~14万 4人
15万以上 1人
未記入 3人

※就労日数からみて収入は低い。

(5) 働く意欲
1. 働きたい 39人
2. 働きたくない 12人
3. 働ける状態でない 28人
4. わからない 14人
5. 未記入 7人

※働きたい人が39%いる

(6) どんな職場であれば働きますか(複数回答)
1. 時間・内容の調整ができる 22人
2. 自由に休暇がとれる 20人
3. 雇主の理解 28人
4. 同病の人がいる 8人
5. 担当者がいる 10人
6. 保護的な職場 14人
7. 配慮必要なし 5人
8. わからない 21人
9. その他 12人
10. 未記入 7人

※「雇主の理解」「仕事の時間、内容の調整ができる」「自由に休暇がとれる」が多い。

2.お世話している方の現状

(1) 年齢
1. 49才以下 9人
2. 50~54才 4人
3. 55~59才 6人
4. 60~64才 18人
5. 65~69才 24人
6. 70才以上 39人

※65才以上の者が63%を占める。

(2) 続柄
67%
配偶者 14%
兄弟・姉妹 11%
子供 2%
親族 3%
その他 1%
未記入 2%

※67%は親である。

(3) 健康状態
〔65才未満〕
健康 52.6%
通院中 47.4%
- 支障無し 66.7%
支障有り 33.3%

※通院中の33.3%が。生活に支障を感じている。

〔65才以上〕
健康 37.1%
通院中 62.9%
- 支障無し 71.8%
支障有り 28.2%

※65才以上の高齢者の通院は62.9%であり、中でも28.2%が生活に支障を感じている。

(4) 生計
1. 給与 22人
2. 年金 62人
3. 生活保護 4人
4. その他 9人
5. 未記入 3人

※年金生活者が62%である。

(5) 地域活動への参加
参加している 35%
参加していない 63%
未記入 2%
「参加している」に回答している人で精神障害者へのかかわり方の変化
かわった 48.6%
かわらない 37.1%
未記入 14.3%
「かわった」に回答している人でどのように変わったか
気分的に楽になった 70.6%
行動が冷静に見えるようになった 23.5%
その他 5.9%
(6) 当事者のことで悩み、困ったことがありますか
ない 15%
ある 83%
未記入 2%
「ある」 と回答した人
どんなことですか
困ったことの内訳
(複数回答)
(人)
1. 偏見・差別 10
2. 将来の不安 54
3. 治療・生活費 18
4. 悪化した時の不安 44
5. 家族への迷惑 11
6. 家族が協力できない 5
7. 近所の人に迷惑 10
8. 治療継続できない 10
9. 病気相談の場ない 8
10. 病気について話せない 16
11. 回復後職場ない 13
12. 合併症あり 9
13. 手がかかりすぎる 5
14. 心休まる場ない 12
15. その他 4
16. 未記入 2

※将来の不安や悪化した時の不安があると答えた人が多い。

(7) 当事者をお世話しての疲労度
- 身体面 精神面
疲れない 40人 29人
やや疲れる 21人 20人
疲れる 23人 26人
非常に疲れる 3人 11人
わからない 9人 10人
未記入 4人 4人

※約半数の人が心身共に疲れている。特に精神面で疲れている人が多い。

(8) 当事者の今後についての考え
- 入院中 通院中
自宅療養 30.4% 92.3%
入院のまま 56.5% -
施設 8.7% 5.8%
その他 4.4% 1.9%
※当事者が入院中の場合56.5%が入院のままでよい。
※当事者が通院中の場合92.3%が自宅療養を支えたい。尚、入院させたい人はなかった。
(9) あなた以外に当事者をお世話してくれる人がいますか。
いる 56%
いない 39%
未記入 5%

※いないが39%である

(10) 家族にできること(複数回答)
1. できるだけ長生き 67人
2. 同居して自宅療養 44人
3. 経済的援助 42人
4. 身近な相談相手 40人
5. 入院時の面会 37人
6. 家族全員の理解 20人
7. 家族会に参加 13人
8. 地域支援への働きかけ 10人
9. 別に住まわせる 8人
10. その他 4人
11. 未記入 3人

※当事者のためにできるだけ長生きしたいが67人あった。

3.地域の現状

(1) 偏見はありますか
ある 71%
ない 22%
未記入 7%

※偏見があると感じている人が71%いる。

(2) 地域に望むこと(複数回答)
1. 対等に付合ってほしい 26人
2. 偏見をなくす啓もう運動 24人
3. ボランティア 26人
4. 自宅生活支援 45人
5. 休けいできる場 20人
6. 住民の協力 13人
7. 給食サービス 16人
8. 専門的相談相手 25人
9. 共同住居 25人
10. 入所できる施設 35人
11. 理解ある職場 33人
12. 職種 21人
13. 作業所数ケ所 11人
14. ボランティア 9人
15. 交通費公的に 19人
16. 作業賃多く 17人
17. 福祉面充実 35人
18. 緊急サービス体制 31人
19. 夜間ケア 16人
20. 電話サービス 24人
21. その他 7人
22. 未記入 4人
※自宅生活支援を望んでいる人が最も多い。
※緊急時の対応を望んでいる。

木屋平村障害者計画策定委員会設置要綱

(目的)
第1条
 障害者基本法(昭和45年法律第84号)に基づく障害者のための施策に関する基本的な計画(以下「計画」という。)を策定するため、木屋平村障害者計画(策定委員会「委員会」という。)を設置する。
(所掌事務)
第2条
 委員会は、次の事項について審議し、その結果を村長に報告する。
(1) 計画の策定に関すること
(2) その他計画策定に関して必要な事項
(組織)
第3条
2. 委員は、次に掲げる者のなかから村長が委嘱する。
(1) 障害者団体の代表者
(2) 福祉関係者
(3) 学識経験者
(4) 関係行政機関職員
(5) その他障害者施策に見識を有する者
(委員長及び副委員長)
第4条
 委員会に、委員長及び副委員長を置く。
2 委員長及び副委員長は、委員の互選により決める。
3 委員長は、委員会を統括し、委員会を代表する。
4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故あるとき又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。
(委員会)
第5条
 委員会は、必要に応じ委員長が招集し、議長となる。
(庶務)
第6条
 委員会の庶務は、厚生課において処理する。
附則 1. この要綱は、平成9年7月4日から施行する。
2. この要綱は、計画の策定が完了したときに効力を失う。

木屋平村障害者福祉計画策定委員

職名 氏名 役職
委員長 三宅 共 木屋平村議会総務委員長
副委員長 尾茂谷芳一 木屋平村民生児童委員協議会総務
委員 藤田巌夫 木屋平村身体障害者会長
委員 経塚和義 美馬郡心身障害児父母の会
委員 菅本永伯 木屋平村軍恩会会長
委員 平井啓子 木屋平婦人会会長
委員 中西保幸 木屋平村助役
委員 浦 陽一 木屋平村教育長
委員 廣瀬雄一 木屋平村社会福祉協議会事務局長

障害者計画策定委員会開催状況

平成9年7月4日

第1回策定委員会

  • 策定委員の委嘱
  • 障害者計画策定の趣旨
  • 障害者計画の基本的な内容
  • 今後の策定委員会開催計画の検討
11月26日

第2回策定委員会

  • 障害者の現状と今後の施策の課題、方策について協議
  • アンケート結果の報告
平成10年2月20日

第3回策定委員会

  • 計画案についての検討、承認
  • 村長に計画を報告

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主題:木屋平村障害者福祉計画
1頁~8頁

発行者:
木屋平村

発行年月:
平成10年3月

文献に関する問い合わせ先:
木屋平村
徳島県美馬郡木屋平村川井161番地
電話(0883)68-2111