第3期熊本県障害者計画
くまもと障害者プラン
障害者プランの考え方
多くの御意見から明らかになった課題に取り組んでいく際の基本的な目標や理念を次のように設定しました。
目 標
障害者の「完全参加と平等」
障害のある人が持てる能力と個性を十分に発揮しながら、いきいきとした生活を送ることができるよう、すべての人がともに社会の構成員として暮らしていける「共生」の考え方に基づいて、障害者の「完全参加と平等」を目標に掲げます。
理 念
「くまもと障害者プラン」は、熊本県総合計画で掲げる共生の社会づくりやユニバーサルデザインで目指す「誰もが暮らしやすく豊かなくまもと」づくりに向けた取組みの一つです。
このため、理念は、互いに尊重しあい、障害者の抱える問題を県民全体の問題として認識し、すべての人がともに社会の構成員として暮らしていくという「ともに生きる」社会づくりを掲げます。
さらに、「ともに生きる」という理念を支えるためには、本人に対する働きかけと取り巻く環境に対する働きかけの両方向からの取組みが必要であると考え、「一人ひとりの自立力向上」と「やさしいまちづくり」という2つの理念を掲げます。
- ともに生きる
- 一人ひとりの自立力向上-障害者本人・家族に対する働きかけ
- やさしいまちづくり-障害者を取り巻く環境に対する働きかけ
施策体系
施策体系は、最上位理念である「ともに生きる」社会づくりに向けた、「一人ひとりの自立力向上」、「やさしいまちづくり」という2つの理念に沿って構築します。
- 一人ひとりの自立力向上
- リハビリテーションサービスの充実
- 保健・医療・療育
- 施設サービス
- 地域生活支援サービスの充実
- 相談支援
- 権利擁護
- 地域生活の場
- 日常生活の身近な支援サービス
- 所得保障
- リハビリテーションサービスの充実
- やさしいまちづくり
- 県民意識の高揚
- 意識づくり
- 社会環境の整備
- 教 育
- 雇 用
- 情 報
- スポーツ・レクリェーション・文化
- 防犯・防災・交通安全
- 生活環境の整備
- 生活環境
- 県民意識の高揚
重点プロジェクト
施策体系に基づいて総合的に施策を展開していく中で、今回の計画期間中に特に重点的に取り組んでいく内容について、以下の視点に基づいて重点化を図り、重点プロジェクトとしてより具体的に掲げます。
重点化を置くべき視点は、社会福祉基礎構造改革が目指す「利用者本位の福祉制度確立」やアンケート調査等から見られる「地域生活志向」、「就業・日中活動の希望」、「相談支援の必要性」、「将来に対する不安解消」といった課題やニーズをもとに、次の3点とします。
- ライフステージに沿った継続的・総合的支援を実現する
- 利用者本位のサービス提供を実現する
- 地域生活を実現する
また、精神障害分野の福祉施策の遅れは、全国的な問題となっていますが、熊本県においても重点的に取り組む必要があります。
さらに、今回の計画では、家族支援も重点的に取り組むこととします。
- 精神障害者福祉の全般的充実を図る
- 障害者の家族への支援を充実する
障害保健福祉圏域による施策推進
障害者福祉サービスの中には、単独の市町村では対応が困難なサービスや広域的に連携した方が効果的なサービスもあり、地域の実情に応じて的確に取り組んでいく必要があります。
このため、広域の枠組みとして県内に11の障害保健福祉圏域を設定し、圏域毎に実状を反映した「障害保健福祉圏域計画」を策定しています。
圏域計画は、地域レベルで重点化・具体化していく必要があるものについてその方向性を示しており、県の各地域振興局が市町村や地域の関係団体等と協議を行い策定しました。
なお、熊本圏域計画は、熊本市障害者プランをもとに熊本市が策定しています。
機能分担の概念
県 域
- 広域的なサービス調整
- 専門的な相談支援
- 圏域を越える調整、市町村支援 等
障害保健福祉圏域
- 広域的なサービス調整
- 専門的な相談支援
- 施設訓練福祉サービス提供 等
市町村域
- 第1次的な相談支援
- 地域生活支援サービス提供
- 社会参加促進事業の推進等
県 域→支援調整→障害保健福祉圏域
障害保健福祉圏域⇔連携