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2 社会的自立の支援

―現状と課題―

 障害者が自立した社会生活を送るためには、社会活動に積極的に参加することが必要です。これまでも、移動の支援やコミュニケーションの支援を行ってきましたが、障害者にとって社会参加を果たすには未だ様々な障壁があり、この障壁を解消するとともに障害者の社会参加を可能にするため、科学技術の発展による成果を利用するなどした諸条件の整備が求められています。
 また、障害者が自らの意思により安心して社会生活を送るためには、障害者の権利を擁護し権利行使を援助する適切な支援体制が必要です。

―施策の方向と具体的内容―

(1)移動支援の充実

 障害者の社会参加を可能にするため、交通費助成やガイドヘルパーの派遣など障害者の移動を支援する施策の充実に努めます。

1)経費軽減

ア 福祉タクシー利用料助成事業、ふれあい乗車証交付事業、精神障害者授産施設等通所者交通費助成事業を推進します。
イ 車いす使用者や重度身体障害者などの移動手段としての自家用車について、自動車運転免許取得費や自動車改造費の助成を行います。

2)ガイドヘルパー派遣等

ア 重度の視覚障害者や全身性障害者などが、病院や公的機関に出向くほか社会参加のため外出する場合に付き添いを派遣するガイドヘルパー派遣事業を推進します。
イ 知的障害者の通所や社会参加のための外出介助を行う事業を支援します。
ウ 盲導犬の育成と貸与を行う盲導犬育成事業を推進します。

(2)コミュニケーション支援の充実

 障害の特性によるコミュニケーション障害に対応する支援施策の充実に努めます。

1)情報システム活用

ア インターネット、パソコン通信を活用できるよう講習会を開催するとともに、機器購入費の助成などを行います。
イ 関係機関との連携を図り、利用の多い公共施設などへの公衆FAX設置を促進します。
ウ ボランティアセンターや障害者福祉センターに設置する点字プリンターの利用を促進します。

2)手話通訳者等派遣

ア 聴覚障害者のコミュニケーション支援として、手話通訳者、手話奉仕員及び要約筆記奉仕員を派遣します。

「外出の際に会話や介助者で困っている人の割合」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

外出の際に会話や介助者で困っている人の割合
人と話すことが困難(%) 介助者がいない(%) 回答総数(人)
身体障害者
10.5
6.9
1,557
知的障害者
28.1
12.6
494

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]

(3)障害者の活動支援

 障害者とその家族自らが、相互支援機能や自立する力を高めることを目的として行う活動の支援に努めます。

1)障害者活動

ア 障害者とその家族の参加による障害保健福祉の推進を図るための啓発活動を支援します。
イ 障害者とその家族が障害の種別を超えて市民とともに障害保健福祉の様々な課題について語り合う会の開催を推進します。
ウ 知的障害者の全国交流大会(精神薄弱者地域生活プログラム事業)の開催や精神薄弱者ピアカウンセリング支援事業を推進します。
エ 障害者関係の全国大会などの開催を支援します。

2)家族会活動

ア 障害者の家族会活動及び家族会どうしの情報交換や交流を支援します。

(4)障害者によるボランティア活動の推進

 障害者の社会参加の一つとして、障害者自身がボランティア活動に積極的に参加できるよう支援に努めます。

1)障害者によるボランティア活動

ア 自らの知識や経験、技能を生かして障害者自身が参加するボランティア活動を支援します。
イ 障害者自身が参加するボランティア活動の情報を提供します。
ウ 知的障害者によるボランティア活動参加促進事業を推進します。

「外出や金銭管理に介助者が必要な知的障害者の割合」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

外出や金銭管理に介助者が必要な知的障害者の割合
全部介助(%) 一部介助(%) 回答総数(人)
外出
42.3
21.1
494
金銭管理
57.5
16.2
494

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]

(5)社会活動への参加促進

 障害者自身が社会活動へ参加できるよう活動機会の拡充に努めます。

1)社会活動への参加

ア 家庭に引きこもりがちな障害者の話し相手や遊び相手となるボランティアの活動を支援します。
イ 障害者の明るいくらし促進事業を推進します。
ウ 補装具や日常生活用具の給付を行います。

(6)権利擁護体制の整備

 権利が侵害されやすい障害者が安心して生活することができるよう、専門相談など障害者の基本的権利を擁護する支援体制の整備に努めます。

1)権利擁護体制整備

ア 知的障害者及び精神障害者の法律相談を行います。
イ 障害者の人権を擁護し、経済生活や財産管理を支援する総合的な権利擁護システムの整備を進めます。
ウ 夜間や休日などにも対応し、障害者が気軽に相談できる体制を整備します。

「障害者団体の活動や趣味のサークル活動への参加を希望する人の割合」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

障害者団体の活動や趣味のサークル活動への参加を希望する人の割合
障害者団体の活動(%) 趣味のサークル活動(%) 回答総数(人)
身体障害者
14.5
19.7
1,557
知的障害者
28.9
16.2
494

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]


主題:
仙台市障害者保健福祉計画
第2章 各論 2-2社会的自立の支援
14~16頁

発行者:
仙台市健康福祉局障害保健福祉課

発行年月:
1998年3月

文献に関する問い合わせ先:
仙台市健康福祉局障害保健福祉課
仙台市青葉区国分町三丁目7番1号
TEL 022-214-8163