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仙台市障害者保健福祉計画

8 施設整備の促進

-現状と課題-

 障害者施設は地域を構成するものの一つであり、そこにくらす障害者、利用する障害者は地域の一員です。障害者に対する理解を促すため、施設の開放を積極的に進め地域住民との交流を行うことや、障害者施設の相互利用または各種在宅福祉サービスの拠点として活用していくことが求められています。障害者施設は、これまで計画的に整備してきましたが、需要の増加に対応し、併せて各々のニーズや障害の特性なども考慮した施設の整備が必要であり、地域での様々な活用が期待される貴重な社会資源であるこれらの施設については、まちづくりの視点も加えた計画的な整備も求められています。
 また、精神障害者の社会復帰のための施設が少なく、長く病院に留まる障害者も多いことから、精神障害者の福祉施設の早急な整備が必要です。併せて、障害の重度重複化なども進んでおり、これらの状況に対応した働く場の確保とその充実が必要です。

-施策の方向と具体的内容-

(1)障害者のニーズに応じた施設整備

 障害者の各年代におけるそれぞれの生活場面や障害の特性に応じ、地域バランスを考慮しながら施設整備に努めます。

1)身体障害者関係施設

ア 在宅での生活が困難な難病のある障害者や内部障害者も含む重度の身体障害者が入所して、必要な介護を受けられる身体障害者療護施設の整備を促進します。
イ 視覚障害者の自立と社会参加を促進するための盲導犬訓練・白杖歩行訓練施設を誘致します。

2)知的障害者関係施設

ア 養護学校卒業後などの日常の生活及び訓練の場としての精神薄弱者更生施設(通所)、精神薄弱者授産施設(通所)の整備を促進します。

3)精神障害者関係施設

ア 就労を希望する精神障害者に日中の活動の場を提供し、訓練や指導を行う精神障害者授産施設(通所)の整備を促進します。
イ 自立を希望する精神障害者に一定の期間生活の場を提供して、日常生活に必要な訓練や指導を行う精神障害者生活訓練施設の整備を促進します。

4)相互利用

ア 障害の特性に対応しながら、高齢者の施設などの公共施設や各種障害者施設との複合化や相互利用を推進します。

(2)地域交流の場の整備

 文化活動やレクリエーション活動をとおして地域の障害者が集い交流を深め、障害者の自主的・主体的活動を促進する施設の整備に努めます。

1)障害者福祉センター

ア 障害者施設との併設により、在宅の障害者に対し、地域住民との交流やレクリエーションの機会を提供するとともに、デイサービス事業を実施する障害者福祉センターを整備します。

「施設の数が足りないと考えている人の割合」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

施設の数が足りないと考えている人の割合
施設の数が足りないと考えている人の割合(%) 回答総数(人)
身体障害者
24.3
1,557
知的障害者
45.7
494

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]

(3)施設の地域開放

 地域住民による、施設を活用した交流活動などをとおして、施設が障害者理解の啓発拠点となるよう施設機能の充実に努めます。

1)地域開放

ア 施設入所者が地域の各種行事に参加することや地域住民の施設行事への参加を促進するとともに、可能な限り施設設備の活用を促進します。
イ 施設を地域における障害者の自主的な活動や交流の場として利用することを促進します。

(4)地域福祉の拠点としての施設整備

 地域福祉の拠点として在宅福祉サービスを積極的に地域に提供できるよう、その機能の充実に努めます。

1)在宅福祉機能

ア 在宅の重症心身障害児(者)の療育訓練のための重症心身障害児(者)通園事業を推進します。
イ 障害者施設などを活用して、障害児(者)地域療育等支援、心身障害児(者)短期入所、精神薄弱者地域サービスなどの事業を推進します。
ウ 地域との交流機能や在宅福祉サービスの提供機能を持つ施設の整備を促進します。

「日中を「自宅」や「小規模作業所、授産施設」で過ごす精神障害者の割合」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

日中を「自宅」や「小規模作業所、授産施設」で過ごす精神障害者の割合
自宅(%) 小規模作業所、授産施設(%) 回答総数(人)
精神障害者
72.9
6.4
317

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]

(5)施設利用者の処遇向上

 施設の人員配置と設備の改善を行い、サービスの質的充実による施設利用者の処遇向上に努めます。

1)処遇向上

ア 心身障害者通所援護施設及び精神障害者小規模作業所に対して運営費の助成を行います。
イ 重度重複障害者を受け入れる精神薄弱者更生施設(通所)や心身障害者通所援護施設などに対して支援します。
ウ 入所施設において、多動、自傷などの行動を頻繁に示す利用者に適切な指導・訓練を行う強度行動傷害特別処遇事業を実施します。
エ 施設の業務省力化や授産施設の機械設備の近代化を支援します。

(6)働く場としての施設整備

 地域における働く場として、また地域との関わりを深めながら社会復帰をめざす場として小規模作業所、授産施設の整備に努めます。

1)働く場の確保

ア 障害者の働く場としての授産施設の整備を促進します。
イ 精神障害者小規模作業所の整備を促進します。
ウ 心身障害者通所援護事業、精神薄弱者更生事業を推進します。

2)授産施設等の製品の販売

ア 障害者がつくった製品の展示やカタログの作成を行うとともに、各種行事での販売を支援します。
イ 障害者がつくった製品を専門に販売する常設店の活動を支援します。

「作業訓練や仕事ができる施設への入所や通所を希望する人の割合」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

作業訓練や仕事ができる施設への入所や通所を希望する人の割合
入所施設(%) 通所施設(%) 回答総数(人)
身体障害者
5.0
11.6
1,557
知的障害者
23.5
32.0
494

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]


主題:
仙台市障害者保健福祉計画
第2章 各論 2-8施設整備の促進
33~35頁

発行者:
仙台市健康福祉局障害保健福祉課

発行年月:
1998年3月

文献に関する問い合わせ先:
仙台市健康福祉局障害保健福祉課
仙台市青葉区国分町三丁目7番1号
TEL 022-214-8163