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仙台市障害者保健福祉計画

10 広報・啓発の推進

-現状と課題-

 ノーマライゼーションの理念は広く市民に浸透しつつありますが、各々の障害の特性についての理解はまだまだ進んでいないのが現状です。差別と偏見はまだ強く、これを取り除くためには、市民一人ひとりが障害者について理解を深めることが必要です。
 障害のある人とない人が共に理解し合うためには、自然な交流を促す機会をできるだけ多く設けることが大切であり、市民の障害者理解が障害者の地域生活や社会参加を推進するうえで重要な課題となっています。

-施策の方向と具体的内容-

(1)市民啓発の推進

 関係団体や報道機関などと連携し、各種広報紙をはじめ多様なメディアを活用して、障害者や障害保健福祉についての適切な情報を提供することにより、障害者の理解促進に努めます。

1)マスメディア活用

ア 市政だより、市政テレビ番組などをとおして市民啓発を行います。
イ 報道機関に対して適切な情報を積極的に提供します。

2)相互理解促進事業

ア 12月9日の「障害者の日」を中心とする障害者福祉週間に開催する「福祉まつり-ウエルフェア」や、「こころの健康フェスティバル」などの相互理解促進事業を推進します。
イ 障害のある人とない人が共に生きる社会づくりをテーマに、広く市民から作文とポスターを募集する、心の輪を広げる障害者理解促進事業を推進します。

(2)障害者による交流・啓発活動の促進

 施設の地域開放や各種交流行事の開催を推進し、交流機会の拡大に努めるとともに障害者が積極的に地域活動や社会活動に参加できるよう支援します。また、理解促進のうえからも障害者が自ら行う交流活動や啓発活動を支援します。

1)施設の開放と交流行事

ア 障害者施設が地域とともに行う行事の開催を支援します。

2)地域交流活動

ア ガイドヘルパーやボランティアを活用して障害者が地域活動へ参加できるよう支援します。

3)障害者自身の啓発活動

ア 障害者が企画する啓発活動を支援します。

(3)学校などにおける啓発

 幼稚園、保育所や学校の全ての過程において、継続して障害者について正しい理解を促すための体験学習や交流学習の充実に努めます。

1)福祉教育

ア 小・中学校及び高等学校をボランティア協力校として指定し、活動費を助成するとともに、ワークキャンプ(体験型宿泊訓練)の開催などを行う事業を支援します。
イ 指導資料「せんだいわがまち」などの活用を図り、福祉教育を推進します。

2)交流教育

ア 保育所や幼稚園などにおいて障害のある児童との交流を推進します。
イ 特殊学級と交流学級との連携や校内障害児教育推進体制を強化します。
ウ 特殊教育諸学校と小中学校及び福祉施設との交流活動をとおして理解促進を図る交流教育地域推進事業を行います。

(4)市民の学習の場における啓発

 障害者自身の一般市民を対象とした講演会や講座などへの積極的な参加を促進するとともに、障害者や障害保健福祉に関する各種講演会や市民利用施設での講座などをとおして障害者理解の促進に努めます。

1)講演会、講座の開催と障害者の参加

ア 障害者やその家族が企画する講演会などを支援します。
イ 市民の障害者についての理解を深めてもらうための講演会や講座を開催します。
ウ 学校、企業を対象としたキャップハンディ体験(疑似障害体験)学習を支援します。

(5)情報提供の充実

 障害者自身が自立への意識を持ち積極的に社会参加することを促すため、各種保健福祉サービスや必要な情報の適切な提供に努めます。

1)保健福祉サービス情報

ア 「障害者保健福祉のあんない(せんだいふれあいガイド)」の発行、「視覚障害者ガイドテープ」の給付を行います。
イ 福祉機器の展示・実演を行います。

2)情報伝達手段等

ア 障害者が容易に情報を得ることができるよう工夫されたパンフレットや「ふれあいガイドマップ」などの作成を行います。
イ 図書館資料郵送貸出、「点字市政だより」、「点字市民便利帳」、「声の広場」、「声の市民便利帳」の発行を行います。
ウ 水道、ガス使用にかかる通知書をはじめ各種通知書の点字化を推進するとともに、市政テレビ番組の手話通訳を行います。
エ インターネット上に仙台市が開設するホームページの活用を図り、保健福祉情報の提供を行います。

3)(仮称)せんだいメディアテーク

ア 平成12年度に開館を予定している(仮称)せんだいメディアテークにおいて、視聴覚障害者向けの図書や字幕入りビデオテープなどの貸出や閲覧サービスを行います。
イ 市民ボランティアを主体とした視聴覚障害者用資料制作のワークショップ(体験型講習会)などを行います。

「障害者が考えている、市民の障害や障害者に関する理解状況」グラフ画像

[ホームページ編集者補注:上に掲載されているグラフ画像の代替表]

障害者が考えている、市民の障害や障害者に関する理解状況
進んでいる(%) かなり進んできたが不十分(%) まったく進んでいない(%) 回答総数(人)
身体障害者
10.5
41.0
14.9
1,557
知的障害者
6.5
44.1
22.9
494

(平成9年2月 仙台市障害者施策推進基礎調査より)
[補注:終了]


主題:
仙台市障害者保健福祉計画
第2章 各論 2-10広報・啓発の推進
39~41頁

発行者:
仙台市健康福祉局障害保健福祉課

発行年月:
1998年3月

文献に関する問い合わせ先:
仙台市健康福祉局障害保健福祉課
仙台市青葉区国分町三丁目7番1号
TEL 022-214-8163