音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ


WWW を検索 サイト内を検索 Google

メールマガジン登録

公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会

障害者情報ネットワーク

日本障害者リハビリテーション協会の活動にご支援をお願いします。(ご寄付)

JDF東日本大震災被災障害者総合支援本部

被災者生活支援ニュース(厚生労働省)

マルチメディアDAISY(デイジー)で東日本大震災に関わる情報を

障がい者制度改革推進会議

DINFのお知らせ

シンポジウム 「もっと知ろう、デイジー教科書を!」
日時:2013年02月03日(10:30~16:00)
場所:戸山サンライズ 大研修室
 

Enjoy Daisy 読めるって楽しい!

公益財団法人日本リハビリテーション協会は国際シンボルマークの取扱いを行なっています。

障害者福祉の総合月刊情報誌『ノーマライゼーション』発売中

マルチメディアDAISYのCD-ROM付き絵本『赤いハイヒール』発売中

第1回障がい者制度改革推進会議 議事要録

○東室長 それでは、定刻となりましたので、これから第1回「障がい者制度推進会議」を開催させていただきます。構成員の皆様方におかれましては、御多忙中お集まりいただきまして本当にありがとうございます。申し遅れましたが、私は障がい者制度改革推進会議の担当室長になりました東と申します。よろしくお願い申し上げます。(拍手)
 どうもありがとうございます。
 本日は、第1回目の会合ということもありまして、福島内閣特命担当大臣が出席しております。また、厚生労働省から山井大臣政務官にお越しいただいております。なお、泉政務官は後ほど到着の予定でございます。
 本日の会議は報道関係者及び関係者の方に傍聴していただいております。ムービーカメラが会議全体を通して撮影可能な状態になっておりますので、カメラに映りたくないという方がいらっしゃいましたら、挙手もしくはほかの方法でお知らせいただければありがたいんですが、いかがでしょうか。皆様構いませんか。では、そういうことでやらせていただきます。
 御発言に際してのお願いがございます。まず発言をされたい方は、挙手もしくはその他の方法でお知らせいただいた上で指名を受けて、その後お名前を述べられてから御発言いただきたく思っております。発言は時間がないんですが、情報保障という意味からいっても、なるべく簡潔にゆっくりとお願いしたいと思っております。
 それでは、まず御出席の御紹介をさせていただきます。失礼とは存じますが、全員、さん付けで呼ばせていただきます。

全日本手をつなぐ育成会の大久保さん。
弁護士の大谷さん。
全国脊髄損傷者連合会の大濱さん。
日本障害フォーラムの小川さん。
DPI日本会議の尾上さん。
国立社会保障・人口問題研究所の勝又さん。
全国盲ろう者協会の門川さん。
全国精神保健福祉会議連合会のさん。
おおさか地域生活支援ネットワークの北野さん。
三鷹市長の清原さん。
日本社会事業大学の佐藤さん。
全日本難聴者・中途失聴者団体連合会の新谷さん。
全国「精神病」者集団の関口さん。
日本盲人会連合の竹下さん。
ピープルファースト北海道の土本さん。
前千葉県知事の堂本さん。
日本労働組合総連合会の中島さん。
東京大学の長瀬さん。
全日本ろうあ連盟の久松さん。
日本障害フォーラムの藤井さん。
日本身体障害者団体連合会の森さん。
神奈川大学の山崎さん。
オブザーバーとして日本経済団体連合会の遠藤さん。
済みません、おひとりお一人チェックしたつもりなんですが、漏れはございませんでしょうか。大丈夫ですね。
今日はあと二人御予定しているところでしたけれども、アジア・ディスアビリティ・インスティテートの中西さんと、法政大学の松井さんは御欠席でございます。
 それでは、福島大臣からごあいさつを申し上げます。大臣、どうぞよろしくお願いします。

○福島内閣府特命担当大臣 どうも皆さんこんにちは。ちょっとハスキーボイスになっていて雰囲気が違ってすみません。障がい者制度改革を担当する内閣府特命担当大臣の福島みずほです。
 「今日は歴史的な日です」と先ほど福島至さんが言ってくださいました。本当に今日は歴史的な日だと思います。先ほど山井政務官からも、「めちゃめちゃみんなの期待が高いから」と言われました。今日来ていただいた皆さん、本当にありがとうございます。大変お忙しい中、御参集いただきましたことに心から感謝をいたします。
 お一人おひとりが障害者の施策に関して命をかけて、生存をかけて、何とかよくしたいと今まで頑張ってこられた皆さんです。勿論私たちの周り、日本全国、世界にはこれに期待する多くの人たちがいることも当然のことです。
 初めに、障がい者制度改革推進本部長である内閣総理大臣より、皆様を本推進会議の構成員に指名したことを示す私からの通知書、辞令を皆様お一人おひとりの机の上にお届けしておりますので、御確認をください。本当によろしくお願いいたします。ジェンダーバランスは男性も貴重なんですが、もっと女性を入れてもらいたいということもあり、有識者の半分が女性になったことを私は個人的には大変嬉しく思っております。
 御承知のとおり、昨年12月15日に第1回障がい者制度改革推進本部が開催をされました。これは総理の鳩の一声ならぬ鶴の一声で、障がい者制度改革推進本部をできるだけ早くきちんとつくって、頑張ってやってくださいという強い強い指示が私にありまして、鳴り物入りで本部が発足をいたしました。総理大臣が本部長、官房長官と私が副本部長、全閣僚で構成をされております。法律による設置を待たずに、速やかに設置をしたことによって、今後障害者権利条約の批准、そのための国内法令の整備などの検討に具体的に着手できる体制が整いました。障がい者制度改革推進本部が12月15日、全閣僚の下で開催をされ、我が国の障害者に係る制度の集中的な改革に向けて大きな一歩を踏み出しております。
 本日の障がい者制度改革推進会議は、この本部の下で障害当事者の皆様や関連分野の有識者の皆様に御議論いただき、改革の具体的検討を進めていくための言わばエンジン部隊です。先ほど有識者の皆様の半分が女性と言いました。そして、この推進会議は当事者あるいはその家族の皆さんたちに多く入っていただいて、「私たち抜きに、私たちのことを決めないで」ということを強く実現していきたいと考えております。
 本部長である総理を始めとして、私を含め全閣僚の支持の下に積極的に議論を進めていただくことになるため、審議会等の果たす役割と同等以上の発言権があるものと考えておりますし、また仕事の内容も非常にハードなものになると思います。どうか皆さん、心からよろしくお願いを申し上げます。
 この推進会議では障害者権利条約の実施状況の監視等を行う機関、障害を理由とする差別禁止法の制定も視野に入れます。障害福祉サービス、教育、雇用など、さまざまな分野にわたって御議論いただきたいと考えております。当面、今年の夏ごろまでに改革の基本的な方向性について一定のとりまとめをしていただくよう、精力的な議論をお願いしたいと思います。また、推進会議でのそうした議論の状況を踏まえ、障がい者制度改革推進法案の取扱いについて、私も検討してまいります。
 ここでとりまとめていただく内容には、障害者権利条約の締結に向けた障害者基本法の抜本改正、障がい者総合福祉法(仮称)の制定、3点目が、障害者差別禁止法の在り方などについても盛り込んでいただければと考えております。非常に大局的、総合的で極めて重要なものが本当に入っておりまして、この推進会議が期待されていることがとても大きい。また、労力を皆さん方におかけをいたしますが、よろしくお願いをいたします。
 夏ごろまでにとりまとめ案をつくりまして、本部に報告していただき、最終的には閣議決定をいたしまして、各大臣、各省庁の施策の見直しの方向を示すものとなると考えております。
 なお、先週1月7日には障害者自立支援法違憲訴訟の原告団、弁護団と厚生労働省の間で基本合意文書が取り交わされ、当該訴訟が終結されることとなりました。この推進会議があるということも大きな理由になっております。だからこそ、この推進会議でしっかりいろんな面での議論もお願いをいたします。関係者の皆様方の御尽力に、心より敬意を表したいと存じます。
 こうした状況の下で改革のエンジン部隊となる推進会議がスタートをいたします。東室長からはエンジンだけではなくて石油もガソリンも要るし、手足も要るし部隊も要ると言われて、そのとおりでございます。でもエンジン部隊として、大きくこの日本の社会で障害者施策を本当に変えていきたいと考えています。この推進会議ができて2010年、日本の障害者施策があのときからまた大きく変わったよね、という状況を、皆様方と全力でつくってまいります。どうか改革の推進に向けた活発な議論をお願いいたします。
 繰り返しになりますが、この中から障害者権利条約の批准までに障害者基本法の抜本改正、障害者差別禁止法、障がい者総合福祉法などをしっかりつくっていく。そのエンジン部隊が推進部隊となるよう、心からお願いをいたします。各省庁との山あり谷あり力わざの交渉や、あらゆることが私たちには必要だと思っております。
 どうか心と力を合わせて、全国の障害者の皆さん、障害者を取り囲んでいらっしゃる皆さん、障害者に心を寄せる皆さん、障害者になる可能性のある人、これはすべての人です。そして、障害という言葉がもしかしてこの日本からなくなる日が本当に来るようなことも考えて、とにかく2010年、今日スタートをいたしましょう。この中での皆さんの御尽力を心からお願いを申し上げます。よろしくお願いいたします。(拍手)

○東室長 どうも力強いごあいさつありがとうございます。
 続きまして、ただいま大臣のお話もありましたが、障害者自立支援法違憲訴訟原告団弁護団と厚生労働省の間で、基本的な合意が成立しております。今日は山井厚生労働政務官から、その概要につきまして御発言があります。
 政務官、よろしくお願いします。

○山井厚生労働大臣政務官 皆さんこんにちは。本日は全国から急なお願いにもかかわりませず、構成員の皆様方お集まりいただきましてありがとうございます。厚生労働省の会議と重なっておりまして、途中で中座する失礼をお許しいただきたいと思います。
 今、福島大臣からもお話がございましたように、先日障害者自立支援法の違憲訴訟について基本合意文書を交わしましたので、その御報告をさせていただきたいと思います。
この間、今日も出席しております谷議員、石毛議員、園田議員を始めとする与党の議員の皆様方に、真摯に原告弁護団の方々とお話し合いをしていただきました。昨年10月に原告団、弁護団の方々に話し合いのテーブルについていただき、その後調整を経て、本年1月7日に原告団、弁護団と厚生労働省との基本合意を取り交わしました。
 私たちの思いとしては、障害のある方々が暮らしやすい社会をつくる。そのためには訴訟で争うのではなくて、まさに今日始まるこの会議のように一緒に力を合わせて、方向性は同じなわけですから、一緒によりよい制度づくりに取り組みたいという思いで合意を交わしました。
 具体的に次のような発言を長妻大臣はされました。障害者自立支援法を立法過程において十分な実態調査の実施や障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行するとともに、応益負担の導入等を行ったことにより、障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らを始めとする障害者及びその家族に、心から反省の意を表明する。そして、新たな総合的福祉制度を制定するに当たって、今後推進本部において上記の反省に立ち、障害者の参画の下に十分な議論を行う。そして、まず第一歩として自立支援法の廃止までの間、応益負担制度の速やかな廃止のために、平成22年4月から低所得者市町村民税非課税世帯の障害者及び障害児の保護者につき、障害福祉サービス及び補装具に関わる利用者負担を、無料とする措置を講ずるということであります。
 このたび政権交代が起こったわけですが、私は実は政権交代の1つの大きな最初のポイントが、この障害者自立支援法にあったのではないかと思います。党派を超えて、政治というのは障害のある方々を応援して支えていくのが国家であり政治であるのに、やはりどう考えてもこの制度はおかしいのではないかということを、障害当事者の方々のみならず、国民がやはり怒りを感じたということが、私は政権交代の1つの引き金にさえなったのではないかと思っております。
 今日のこの会議に際しても、私も多くの方々から実は自分も委員のメンバーに入りたかったというメールなどをたくさんいただきました。そういう意味ではおこがましい言い方ではありますが、本日お越しいただきました構成員の皆様方におかれましては、本当に委員になりたいという方が全国山のようにおられたと思うんです。是非その方々の思いも代弁して、今日からスタートする会議がまさに全国に数百万人おられる障害当事者の方々の、声なき声を代弁する場になっていただきたいと思っております。
 障害者自立支援法違憲訴訟に関しては、今回合意文書を交わしましたけれども、残念ながら私の知り合いの当事者の方も、負担増も1つの原因になったのかもしれませんが、もうお亡くなりになってしまわれた方もおられます。また、障害福祉現場で自立支援法の混乱に対して対応する中で、私の親しい2人の友人も福祉現場で命を落としてしまいました。
 余りこういう場で言うのはふさわしくないかもしれませんけれども、今日までこの制度の下で残念ながら尊い犠牲が既に払われていると私は思っておりますし、例えば自己負担アップによって作業所を離れた仲間の方々で、それがきっかけでサービスにまだ戻っておられない方もおられるわけです。
 そういう意味では、やはり二度とこのようなことになってはならないという反省の下に、新しい制度を皆さんとともにつくっていきたいと思っております。厚生労働省の政務官として、私も来年度予算の策定の中で障害者福祉に財源を確保すべく努力をしましたが、改めまして財源を確保することはただごとではないと身に染みて、今回痛感をしました。
 おこがましい言い方ではありますけれども、是非今回のこの場での議論を通じて、やはり国民の皆様も含めて障害者福祉にもっと財源を使おうという思いが、日本の社会、日本の国民全体に広がっていくように、そういう透明性のあるオープンな議論がこの中でされればと思っております。幾らすばらしい制度を考えても財源がついてこない、あるいは国民の理解が得られないということでは、これはもったいない話であります。
 その意味では、先ほど福島大臣がおっしゃった、歴史的な一歩を踏み出すことになるのかどうか、これはまさにこの場での議論が国民的な理解と応援を得られるものになるのかということにかかっていると思いますが、今日お越しいただいたメンバーの皆様方のお顔触れを拝見して、私は大きな歴史的な一歩にこの会議がなると確信をしております。厚生労働省としても全面的に協力し、ともに作業をさせていただきたいと思います。皆様どうかよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。(拍手)

○東室長 どうもありがとうございました。
 これ以降はプレスの方は退室されます。固定ムービーはそのままです。

(報道関係者退室)

○東室長 それでは、次に議長の選任の手続を行いたいと思います。平成21年12月15日付障がい者制度改革推進本部長決定により、会議の議長は構成員の互選により決定することになっておりますので、よろしくお願いします。どなたか自薦、他薦も含めて御意見ございませんでしょうか。久松さん、どうぞ。

○久松構成員 全日本ろうあ連盟の久松でございます。福島大臣、山井政務官から歴史的第一歩というお言葉をいただきまして、本当に心強く感じております。感謝の言葉を申し上げたいと思います。
 そういう歴史的な第一歩という有意義な会議、これは非常に重要な会議の場所になります。
 私ども日本障害フォーラムの立場で国連の権利条約の制定のときから関わりを持ち、権利条約の理念を築くのに非常に重要な成果があったと思います。また、全国各地におきまして、権利条約の理念、成果を出すために啓発活動というのは非常に重要になります。
 そういう意味で日本障害フォーラム代表の小川さんを議長として強く推薦を申し上げたいと思っております。日本障害フォーラムは、皆さま御存じのように、権利条約の理念に沿って障害者差別禁止法、障害者基本法など改正の取組みの議論をしてまいりました。その成果を皆さまと一緒にまた議論できることを期待したいと思います。是非、日本障害フォーラム代表の小川さんを推薦したいと思います。
 以上です。

○東室長 ありがとうございます。ほかに御意見ございませんでしょうか。大久保さん、どうぞ。

○大久保構成員 全日本手をつなぐ育成会の大久保です。今の御意見に賛成いたします。私は異議ありません。

○東室長 ありがとうございます。ほかにございませんか。御異議がないようであれば、日本障害フォーラムの小川さんに議長をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御異議ございませんか。

(「異議なし」と声あり)

○東室長 ありがとうございます。それでは、小川さんに議長をお願いしたいと思いますので、申しわけありませんが、議長席までお越し願えますでしょうか。

(小川議長 議長席へ移動)

○小川議長 座ったままで恐縮でございます。ただいま推進会議議長の御推薦をちょうだいいたしました、日本障害フォーラム代表の小川榮一と申します。ふるさとの地方議会では議長という経験は果たしたことはございますけれども、冒頭お伺いした、副本部長福島大臣の御決意の表明、山井政務官の御意見等を踏まえますと、私は非常に重責に感じております。 さまざまの団体、人を大切にする歴史的なこの推進会議の議長という大役が全うできるかどうか、仲間の皆さんの御支援をちょうだいしながら、この会議のまとめ役という使命を果たさせていただきたい。それにはどうぞ皆さんの御支援を心からお願い申し上げまして、簡単でございますが、就任のあいさつに代えさせていただきます。
 早速でございます。本日は第1回目ですので、構成員のおひとりお一人から自己紹介もかねて、お一人2分程度で御発言をいただければと思います。なお、前千葉県知事の堂本さんは他省庁の会議の出席のために、途中の退席と伺っておりますので、初めに御発言をお願いいたしたいと存じます。堂本さん、どうぞよろしくお願いします。

○堂本構成員 最初に発言させていただき、ありがとうございます。
 まず何よりも、全閣僚で構成されている障がい者制度改革推進本部が設置されたことは、日本の国にとって画期的なことです。新しい政権でなければできないことだったと思っております。福島大臣はこの会議はそのエンジン役だとおっしゃいましたが、その委員として参加させていただき大変光栄に存じます。
 私が千葉県の知事として成果があったことと思っていることは、障害者の権利を守り、差別をなくすための条例を制定できたことです。
 東室長にもお手伝いをいただきましたが、なぜ条例制定が可能だったかと言いますと、当事者の方たちが頑張って頑張って、頑張り抜いたからです。当初、この条例は、県議会で継続審議にされ、次の議会では提出したら否決すると言われましたが、起き上がり小法師のようにして、当事者の方たちが「どうしても必要なのだ」と主張しつづけてでき上がりました。
 そして今日、当事者の方がここに参加して、まさに国連の権利条約に見合うような形で今度は日本の国内法をつくり上げていこう、制度並びに実際の施策を実現させていこうとしていることは、今までの日本では考えられないことでした。そしてこのように当事者が参加することによって、国連の権利条約と合致した、あるいはそれを超えるような制度ができるものと思っております。
 千葉県における条例づくりに当たってぶつかった壁は、省庁あるいは制度の縦割りでした。障害者施策は様々な行政分野にわたりますが、この縦割りが「壁」となり、障害をお持ちの方たちのニーズに応える施策を実現することがなかなかできませんでした。つまり、真に当事者のニーズに応えられなかったのです。逆の言い方をさせていただきますと、省庁や制度の都合に当事者の方が合わせることを強いられてきました。多くの障害をお持ちの方たちが我慢をして暮らさなければならなかったのが、戦後の障害者政策だったと思っております。
 少なくとも障害をお持ちの方を真ん中に置いて、障害者のニーズを形にするような制度を構築していきたい。年齢による区分、あるいは障害の種類によっての区分もありますが、そうした区分を排除して欲しいと思います。
 政権交替した新政権で、政治の力でもって、縦割りの「壁」を突き破り当事者のニーズに真っ直ぐに応えていただきたい。それが本部並びに本会議、つまり私たちに与えられた責任であり、将来に向けての役目ではないかと認識をしております。
 最後に一言申し上げたいのは、「すべての人が暮らしやすい地域社会を築く」という視点に立って議論を進めることです。障害をお持ちの方が暮らしやすい、不条理な形での差別を受けない社会は、高齢者も、外国人もみんなが暮らしやすい社会になるはずです。だから、障害者の差別についても、「差別する側とされる側」という対立の構図ではなく、「すべての人がその人らしく暮らせる地域社会を築く」という共通の視点に立って取り組むことが必要だと思います。
 障がい者問題をとことん詰めていくと、日本の社会保障制度全体を見直さなければならないというところまでいきつくと思っております。是非、医療の制度、介護保険の制度、労働の問題、住宅の問題などいろいろありますが、社会保障制度全体を見直すことをも視野に入れて、大局的に取り組んでいただけたらと思います。どうもありがとうございました。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 全日本手をつなぐ育成会の大久保さん、どうぞお願いいたします。

○大久保構成員 それでは、2分ということでごあいさつというか、自己紹介をさせていただきます。
 私どもの団体は知的障害のある方々の家族を中心とした団体であります。私どもが目標とするところは、知的障害のある子どもを含めて、知的障害のある人たちが地域で豊かな暮らしを実現できることで、そういった方向で活動を行っております。そのような中で、今回こういう会議を持たれるということは大変期待を持っております。
 先ほど福島大臣から当面のミッションが示されましたけれども、非常にこの期間の中でこれだけのことをやっていく、最後の方の資料を見ますと1日4時間という時間も示されていて、これは大変だなと、体力だなという感じもしないでもないところであります。
 既に私の方では理解しておりますけれども、私ども障害者関係の団体は、これまでのどちらかと言うと陳情型ではなく、政策提言型というか、こういった形の行動なり運動を目指すということが、ここで方向づけられているのではないかということがあります。 まさしく政策提言というのは責任であります。そしてこのことは先ほど山井政務官がおっしゃった、国民の理解を得られる議論ということにもつながっていくのかなということで、ますます襟を正してここの会議で臨んでいきたいと思っております。そういう中で育成会として、皆様と一緒に実のある議論をしていきたいと考えております。
 以上です。

○小川議長 ありがとうございました。
 弁護士の大谷さん、お願いいたします。

○大谷構成員 大谷です。こんにちは。よろしくお願いします。名前があいうえお順ですので、早めにやらせていただいて済みません。
 私が弁護士になったのが78年ですので、かれこれ30年以上やっております。仕事がら現場で差別を解消するという個別事案を担当してきましたけれども、それだけでは済まない、解決できない事案がやはり出てきます。ですから、何らかの形で差別を解消することに関わり合いたいと思っておりましたが、弁護士会の活動以上にできることは限られておりましたので、この場を与えられたことをとても光栄に思っております。
 私は30年弁護士をやっていく中で、一番最初に弁護士の枠を超えて何らかの制度的保障が必要だと思ったのは、女性差別撤廃条約を批准するときです。やはり国内法を整備しなければいけないと思い、雇用機会均等法をつくる国内法制定の運動に関わりました。
 その後、国際レベルで人権条約が次々制定される中で、外圧がなければなかなか国内の人権状況はよくならないということもあり、子どもの権利条約の批准のときにも弁護士会は挙げて、やはり何らかの国内法を整備して制度的保障を要求したのですけれども、残念ながら子どもの権利条約のときには国内法レベルでの整備はされなかった。でも人種差別撤廃条約の批准のときにはアイヌ文化振興法や人権擁護推進法の国内法が整備されたと私は理解しております。
 最後の人権と言っては怒られてしまうかもしれませんけれども、やはり国際レベルでも一番の難関だった障害者差別、障害者権利条約の制定に至った。ならば国内法を是非みんなの力で整備したいと強く思っています。
 女性差別撤廃条約のときと子どもの権利条約のときにはどこか違ったのか?やはりその差は当事者の運動があったかどうかということだったと思います。女性差別撤廃条約のときには女性たちの運動が大きくありました。人種差別撤廃条約も、やはりアイヌ新法を求めるアイヌの人たちの声があり、長く部落の問題がありという中で、それなりに当事者の声が挙がっていた。
 今こそ障害者差別、権利条約のときには障害当事者の人たちが声を挙げて、是非とも国内法を制定するということを一緒にやっていきたいと思っています。どうかよろしくお願いします。
 以上で終わります。(拍手)

○小川議長 ありがとうございます。
 全国脊損連合会副理事長の大濱さん、どうぞ。

○大濱構成員 脊損連合会の大濱です。よろしくお願いいたします。
 脊髄損傷の場合、中途障害、要は仕事中や交通事故、スポーツ等でけがをするのが多く、私たちの仲間は重度の障害から軽度の障害まで、かなり幅の広い障害を抱えています。
 そういう中で私が主に力点を置きたいのは、重度障害者がどうやって普通に地域で暮らせるかということを、私はずっと問い続けておりました。この会議が今回開催されることで非常に期待をしておりますのは、従来、障害者というのは保護の客体という形で見られていましたが、今回は障害者自身が権利の主体、自己決定できる権利の主体として障害者が主体的な存在になる。そういう意味では「障害の社会モデル」という形で障害者をとらえ直すことで、この会議が動いていくことで権利条約、差別禁止法等々がこの事を法的に担保していくという視点で、いかに重度な障害者でも権利の主体として障害者が自分を主張する、社会モデルとして障害者の位置づけができるというところに今後の会議の進行を楽しみにしています。このような視点で私は今後考えていきたいと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 DPI日本会議の尾上さん、どうぞお願いいたします。

○尾上構成員 DPI日本会議の尾上です。
 DPIは障害者インターナショナルの頭文字なんですけれども、国際的な組織の日本支部ということで、障害者権利条約について世界の仲間とともに一緒に頑張ってまいりました。特に国内組織でいいますと、障害種別を超えて身体、知的、精神あるいは難病、ユニークフェイスという、障害者手帳をお持ちでなくても社会的な差別を受けている仲間も含めて、多く参加をしている団体でございます。先ほど障害の社会モデルという発言がございましたが、まさに社会モデルに基づいた障害に立って、いろんな制度をこれから見直す大きな会議になっていってもらえればなと思います。
 先ほど福島大臣から改革のエンジンであるというお話をいただきました。エンジンということに加えて、しっかりしたボディーが欲しいと思います。一日も早くこの会議を立ち上げてほしいということで、閣議決定で立ち上げていただいたのは非常に感謝をしておりますけれども、これからいろんな議論をしていくときに、例えばほかの審議会等々との関係はどうなのか、そういったことを考えれば、この会議自身が法的な根拠を持ったものであってほしいと思います。そういう意味で一日も早く次はこの改革推進法案を法律として上げていっていただければと思います。そして、その上で私どもの期待としては、どんな障害があっても当たり前に地域で暮らせていく。そういった日本社会をつくっていくような制度改革であってほしいと思います。
 先ほど自立支援法のお話が山井政務官から、非常に重たい言葉をいただきました。長妻大臣からも自立支援法訴訟団との基本合意の際の御発言にあったとおり、障害当事者や家族の声を十分聞くことなく拙速につくってしまったことが、これだけの大混乱を生んできた。その反省に立つならば、そういう意味ではしっかりと当事者の声を受けた検討が必要だと思います。
 一方で先ほど裁判の基本合意書の話がございました。その中で、例えばいまだに自立支援医療は応益負担から応能負担に転換はなっておりません。そして、それ以外にも制度の谷間の問題や移動支援を始めとする地域間格差の問題は、一向に手をつけられていないというのが現状でございます。この推進会議に非常に大きな期待を全国の仲間が持っています。
 そういう意味ではしっかりと根本から変えていくようなじっくりとした議論と併せて、緊急の措置をここでもしっかりと議論をしていく。その両方の点からでロードマップをはっきりとしていくことが必要です。
 私が尊敬をする障害者運動の先輩が、かつて、早くゆっくりという言葉を言いました。まさにこの推進会議は障害当事者の声を中心に、早くゆっくりとした議論をしていきたいと思います。
 以上です。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 国立社会保障・人口問題研究所の勝又さん、よろしくお願いいたします。

○勝又構成員 国立社会保障・人口問題研究所の勝又でございます。
 私は今までさまざまな研究をしてまいりましたが、その1つとして社会保障費用の研究を長いことやってまいりました。その関係でこの何年か、障害者の支出の国際比較を幾つかのところに書かせていただきました。また、障害者生活実態調査という実地調査を、厚生労働科学研究費を使いましてやらせていただきました。
 そういう中から感じておりますことは、今の時代、エビデンス(根拠)に基づいた政策の重要性ということが言われておりますけれども、まだまだ障害者の政策に有用なエビデンスが足りない。そういう意味では私はこの機会をいただきまして、エビデンスが整備できて、そして今後引き続き障害者の政策がしっかりしたモニタリング(監視)の下に、継続的になされていくようなことのお手伝いをしたいと思っております。よろしくお願いいたします。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 全国盲ろう者協会の門川さん、お願いいたします。

○門川構成員 全国盲ろう者協会の門川です。
 私は目が見えず耳が聞こえない、いわゆる盲ろう者です。盲ろう者は国の実態調査等によると全国に約2万人いるということですが、数字の上では少ないですけれども、盲ろう者も障害者の一員としてこの社会で生活をしてきています。そして、自立支援法、またその前の支援費制度等でいろいろ苦労もしてきています。
 私たちは見ること、聞くことができませんので、特にコミュニケーション及び情報の保障については、皆さんにも是非御理解をいただきたいところです。そう簡単に理解しようと思っても難しいですけれども、細く長く皆さんとお付き合いをさせていただく中で少しでも御理解いただければ、今後完璧とはいかなくても、よりよい制度をつくる上で1つの参考にしていただければ嬉しいと思っています。
 みんなでわかり合おう、そして、よりよい制度づくりを目指して、手を取り合って頑張っていこう、そう私は期待しておりますので、是非よろしくお願いいたします。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 全国精神保健福祉会連合会のさん、どうぞお願いいたします。
 でございます。私どもは精神障害者の家族会の全国組織でございます。このような場を設けていただきまして、私どもの生の声をお聞き届けいただけますことを大変に嬉しく思いますと同時に、先ほど山井政務官がおっしゃいましたように、なりたい人がいっぱいいた、その中で代表としていろいろと意見を確実に、適切に報告していかなくてはいけないという責任の重さを今、感じているところでございます。先ほど福島大臣がおっしゃいましたように、命をかけてやっていかなくてはと思っておりますので、よろしくお願いしたいところです。
 私ども精神障害者の問題は、いろいろとこれから先に制度のことについては意見を出させていただきたいと思いますが、肝心の大枠といたしまして大変に偏見の多い社会であるということで、国民一人ひとりが精神に限らず、先ほど障害のない社会になることが理想というお話がありましたが、それには幾つも山越え谷越えの作業があると思います。そのような社会に向けて、精神障害者も地域で当たり前に暮らせる社会になるような制度の策定に、私も頑張っていきますけれども、どうぞ先生方もよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。(拍手)

○小川議長 ありがとうございます。実は大臣は公務が非常に重なっておりまして、ここで退室いたします。

○福島内閣府特命担当大臣 申し訳ありません。最後までいたいんですが、閣議が入りまして行かなければならないので、残りの方は記録で読ませていただきます。
 歴史的な日です。みんなでエンジン、ボディー含めて頑張ってまいりましょう。よろしくお願いいたします。(拍手)

(福島内閣府特命担当大臣 退室)

○小川議長 実は泉政務官がもう少しで到着する予定でございますので、泉政務官が来られるまで10分ぐらい休憩をいたします。済みません、御理解いただきたいと思います。

○東室長 それでは、2時ちょっと過ぎまでにまた御参集ください。よろしくお願いします。

(休憩)

○小川議長 時間がもったいないというお声もございますので、大変恐縮でございます。途中で政務官は入られますけれども、最後に政務官のごあいさつを予定いたしておりますので、再開をいたします。
 おおさか地域生活支援ネットワークの北野さん、どうぞお願いいたします。

○北野構成員 昨年3月まで大学で障害者福祉論、地域福祉論あるいは人権論の担当をしておりました、北野誠一と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 昨年4月に大学を辞めまして、パーキンソンで要介護5の母親の介助と、西宮で最重度の障害者の地域生活支援のシステムの運営委員長、いろんな都道府県や市町村の障害者計画あるいは自立支援協議会の委員長等をやらせてもらっています。
 これまで口ばかりでありましたけれども、少しは母親の介助、現場の経験をいたしまして、母親には感謝をいたしておりますし、それとともに障害が重くなれば、家族介助がなければ地域で暮らし続けることはできない日本の介護保険であるとか、自立支援法の現状に大きな憤りと問題を感じておるところであります。
 私はこれまで厚生労働省や文科省の委員等を何度かさせていただきましたが、特に印象に残っておる委員会が1つありまして、福祉サービスの質に関する検討会というところで委員をしたのでありますけれども、非常に多くの研究者、関係団体の方々、専門家団体の方々が集まられて喧々諤々の議論をしたのですが、なかなかまとまらずに3年目に私は委員長から呼ばれて、「北野さん、そろそろこの話をまとめてください。こんな時間がかかって、しかも予算の限りもありますから話をまとめてください」と言われてしまいましたが、そのときその委員会には大きな問題が2つありました。
 1つはサービスの質の評価というものを、すべての福祉団体、事業者に義務化することを求めておったのですけれども、なかなかそれが決まりません。もう一つはサービスの利用者が評価をするということを求めたのですが、これもなかなかまとまりませんで、そのまま話はうやむやになってしまいまして、義務づけされないままに現在の日本の福祉サービス評価の仕組みができておる。
 実はおおさか地域生活支援ネットワークというのは、福祉のサービス評価の事業者なんですけれども、今、閑古鳥が鳴いておりまして、義務化されなかったものですから、ほとんどお客さんがいらっしゃらないという状況になっています。今回の私のお願いは、是非ともこういう委員会にはならないようにしていただきたいということです。
 そのために私の方からは3つのお願いがありまして、1つは私たち選ばれた委員はそれぞれ意見とか心情もありますし、また自分を選んでくださった所属団体であるとか推薦団体の立場等もあるでしょうけれども、それを踏まえつつ、それを超えて現実的でリアリティのある制度政策提言を、私たちの連帯の精神の下に必ずつくり上げていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 2つ目は、政権与党の皆様方にお願いしたいのは、私たちは思いを込めて全身全霊をかけてこれから制度設計をしてまいりますので、この制度設計に必要な法律、政省令、必要な予算取りを必ず実現していただきたいと思います。もし始めからそんなことは無理ではないかとおっしゃるのなら、今回限りで私を委員から外していただきたいと思っております。
 最後に、関係省庁の皆様方に是非ともお願いいたします。本当に重たい障害を持っている方も含めて、すべての障害を持っている方と障害を持たない方が、ともに生きていく共生社会を実現するために本当に必要なデータとか、あるいは省庁の利害を超えたアイデアというものを存分に出していただいて、一緒によりよい社会のための新しい仕組みづくりを、どうぞ一緒にやっていく気概と覚悟をよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 三鷹市長の清原さん、どうぞお願いいたします。

○清原構成員 皆様こんにちは。東京都三鷹市長の清原慶子です。まず自己紹介から申し上げます。
 私は2003年から三鷹市長を務めておりまして、現在2期目ですが、その前は大学研究者でございました。私は情報社会論や情報政策を専門にしておりましたけれども、政治、行政、司法における参加、また、情報バリアフリーの研究をしておりましたので、障害者の皆様の投票行動ですとか、あるいは具体的な例では日本障害者協議会の情報保障委員会の委員長もさせていただいておりました。
 そして、2003年からは基礎自治体の首長を務めておりまして、障害者福祉あるいは地域福祉に力を入れている立場でございます。今回改めましてこの障がい者制度改革推進会議の構成員名簿を拝見させていただきましたら、堂本前千葉県知事以外、自治体の方がいらっしゃらないものですから、まさに地域福祉、障害者福祉に関する国の制度が変わったときに、実際に現場で実践させていただく立場として、これは頑張らなければいけないという大変重い責務を感じ、やる気を今、奮い立たせているところでございます。そこで4つのことを申し上げたいと思います。
 1点目、私は障害者自立支援法について、このたび違憲訴訟原告団、弁護団と国、厚生労働省との基本的合意ができたということを重く受け止めておりますが、障害者自立支援法にもいいところはあったわけでございまして、例えば精神障害者の方をしっかりと障害者福祉サービスの対象者として位置づけたことがあります。でも、これから発達障害や難病についてもしっかりと位置づけなければならないと思いますが、障害者自立支援法のいいところは、それはそれなりにきちんと検証しなければいけないであろうというのが1点目です。
 2点目に、私はこの間法定計画として障害福祉計画を二期にわたって策定をしてまいりましたが、当事者の皆様に多様に参加をしていただきました。その中で、そのことはとても重要なのですが、プロセスにおいてはいかに情報を共有するか、あるいはどのように本当にフランクに御意見を言っていただけるかということについては、最大限職員にも配慮してもらいましたし、介助者にも御協力をいただきました。今後も当事者参加のよさを生かすためにも、適切な介助と支援あるいは情報保障をしていく、そういう会議にもなれば幸いです。
 3点目、このような取組みをするときに私たちは制度や計画を策定するだけではなくて、実は実践したり、評価をしたり、あるいはさまざまな現場の具体の策に移していくときに、多様な担い手に関わっていただかなければいけません。障害当事者だけではなくて、事業者であったりボランティア団体であったり、さまざまな組織に関わっていただくための、言わば地域の「新たな共助の仕組み」、「自立のための支え合い」、それをつくっていかなければならないと痛感しました。
 最後に申し上げます。さまざまな法あるいは条約について検討されることになります。その制度の検討が現実に具体化し実現するための在り方が重要です。これは福島大臣のお言葉を借りれば「単に制定だけではなくて、推進体制でもなければいけない」とおっしゃったこと、また山井政務官がおっしゃった「財源の問題を軽視できない」ということをしっかりと接合させなければいけないのです。こうした視点を含めた「総合的、包括的な検討」ができれば幸いだと思います。
 時間には限りがありますが、是非皆様と御一緒に、現実に生かされる制度づくりがこの制度改革推進会議でできますよう、できる限り私も努力をさせていただきます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 日本社会事業大学の佐藤さん、どうぞお願いいたします。

○佐藤構成員 東京の清瀬にあります日本社会事業大学で30年余り障害者福祉の研究、教育をやってきました。並行して日本障害者協議会の政策委員会の方で、提言づくりなどを15年、20年ぐらいやってまいりました。また社会保障制度審議会の統計部会の、ICF委員会というところで専門委員として参加をしておりまして、WHOの国際生活機能分類ICFを、日本の中でどう普及活用するのかという検討にも参加させていただいております。そういう点ではICFを障害者制度改革にどう活用しながら枠組みとして生かすのかという問題意識も持ちながら参加をしたいなと思っております。
 要望なんですけれども、できたらこういう細長い会議室ではなくて、丸に近い会議室の方が顔が見えていいのかなと思いますので、ハードの限界もあると思いますが、もし可能であればそういう場所のセッティングなどをしていただければと思います。
 各与党のマニフェストとか、昨年4月の民主党の17項目の改革案などを読ませていただきますと、障害者団体がこの20年、30年来要望をしてきた内容が中心になっていると思うんです。構成員の皆さんも大体これを実現しよう、実現してほしいという意向を持っている方が多いと思いますので、むしろ情報として我々が知りたいのは、20年、30年来障害者団体が要望してきたものが、なぜ、どういう理由で、どういうバリアーがあったために実現できなかったのか。そういう点をこれまでの各省庁の政策担当者などから、聞きたいです。いろいろ検討されたと思いますので、これは理念としてはいいけれども、こういう難点があるんだということの検討の詳しい内容を聞かせていただいて、それをどう突破するかという議論をこの中でできればいいなと思います。
 そのためにもいろんな部会を設けていただいて、小さなヒアリングをたくさん積み重ねていけるといいのかなと思います。
 以上です。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会の新谷さん、どうぞお願いいたします。

○新谷構成員 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会の新谷です。聞こえませんので今日はパソコンの要約筆記を見ながら会議参加をしています。
 私は聞こえなくなったのが今から20年ぐらい前で、会社勤めをしながら聞こえなくなって、10年ぐらい前に完全に聞こえなくなりました。会社勤めの中で聞こえなくなるということがいかに大変なことかということを、身にしみて感じておりますので、そういうことをばねに今日はこの会議に参加させていただいています。
 先ほど勝又さんから、障害者施策に関するエビデンスがないというお話がございましたが、まさに私たち難聴者・中途失聴者に関するエビデンスの不足は甚だしく、恐らく全国的な規模での実態調査はまるでないのではないかと思います。
 アメリカでは聞こえに困っている人の数が11%と報告されております。デンマークでは13%という報告が出ています。この調査方法について私は調べていないのでよくわかりませんけれども、日本の場合調査が及んでいる聴覚障害者は、身体障害者手帳を持つわずか35万人の範囲にとどまっている。人口の0.3%です。アメリカが11%で、日本では低めに見積もってその半分としても600万、700万という聞こえに困っている方がいるのに、その方に関する実態調査がまるでなくて施策が進められているということがございます。今回のこの制度改革推進会議の議論は、やはりそういう実態調査に基づいた具体的な実態に即した議論が進むように、私も努力してまいりますので、皆さんも一緒に検討いただきたいと思います。
 国連の権利条約の発効に当たって、障害を持つ人の権利委員会に12人の方が選任されて、委員会の報告が出てきておりますけれども、そこで最初に会議の進め方、情報保障をどうするかということが議論されています。恐らくそういうことが施策のベースになると思いますので、情報保障については具体的に要望を出したいと思いますが、是非配慮をいただいて会議を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 全国「精神病」者集団の関口さん、どうぞお願いいたします。

○関口構成員 全国「精神病」者集団の関口明彦と申します。
 私は現役で上智大学に入ってそのまま『甘えの構造』の土居さんのところにカウンセリングを受けに行ってしまって、薬で治すか口で治すかと言われて、口で治してくれと言って、治りませんで4つほど大学に行きまして籍を置きましたけれども、1982年に初めて非自発的入院をしました。2002年2月22日に最後の退院をいたしまして、現在に至っております。
 先ほどまで御在席であった福島大臣、山井政務官は医療観察法廃案闘争でともに闘った仲間でありまして、それが今や大臣で、私も構成員ということになりまして、時代は変わったなと思っております。
 幾つか申し述べたいことがあるんですけれども、まず全国「精神病」者集団というのは、去年35周年記念総会をやっております。したがって、結構古い団体でございます。さはさりながら少数派といえば少数派なんですが、まず全国「精神病」者集団は、精神病というのは多分差別がひどいという言葉だったので、それをあえて括弧付きで選んだわけですけれども、これは国際的にはJapan National Group of Mentally Disabled Peopleで、精神的な障害を負った人々の全国組織となっているわけです。
 医療なのか障害なのかというという問題がございます。両方あると思うんですが、直近の資料でいいますと精神保健福祉医療にかかっているお金が1兆9,300億で、医療費が8,800億、そのうち入院医療が1兆4,000億、地域生活支援が500億です。これではほとんど医療です。
 この前、厚生労働省のヒアリングを受けたときに、我々は自立支援医療を入院にも使わせてくれと言いました。今回自立支援法は手直しされましたけれども、残念ながら自立支援医療は置いてけぼりを食いました。甚だ残念です。
 そういう実態がある中でもう一つ言わなければいけないのは、これは御存じのことと思いますが、ベッドの数が非常に多い。33万人ほど入院しております。05年度ベースで言いますと医療費の総額は33兆1,300億円でございますけれども、このうち精神科の医療費は7.6%でございます。入院医療費が1.4兆あるんですが、これが病床ですと27%になります。
 ですから、医療法の中に特例が入り込んでいて、医者にちゃんと手当されていないという実態があるということ。単に入院医療費を削って地域生活支援に回せばいいというだけではなくて、入院医療の質もよくしなければ退院できないという実態があることを、とにかくここで言っておきたいと思います。
 もう一つ、最後に山井さんとか厚生労働大臣の関係がいてくれないと言いにくいんですけれども、医療等の問題で言いますと、やはり医療基本法みたいなものを考えていただかないと、つまり患者の権利、医者の権利、義務を整理するものをきちんとつくっていただかないと、今後困ると私たちは思っています。
 どうも済みません。以上です。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 日本盲人会連合の竹下さん、どうぞお願いいたします。

○竹下構成員 こんにちは。出身母体は日盲連となっておりますけれども、弁護士をしている竹下といいます。今日は1分で終わります。次回は1時間しゃべると思います。
 私は、日本は憲法という立派な基本法を持ちながら、日本ではその憲法が軽視されているのか、効力が発揮できていない、と考えています。その結果として障害者福祉が遅れていると思っております。しかし、そんなことをぼやいていても仕方がないわけですから、今回障害者権利条約が批准される過程で、その憲法が実質を発揮し生存権保障であったり、人間の尊厳を保障し、実現する国になっていくための推進会議になればと思っております。
 アメリカあるいはヨーロッパから学ぶ時代はもう終わった、そういう国にしたい。この推進会議によって、今度はヨーロッパから我々を学びに来るという制度が日本にでき上がるために、推進会議の役割を果たせればと思っております。
 以上です。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 ピープルファースト北海道の土本さん、どうぞお願いいたします。

○土本構成員 ピープルファースト北海道の土本秋夫です。
 ピープルファーストは、まずもって障害者である前に一人の人間として扱えといい続けています。私たちに関することは私たちを交えて決めるということが実現になってきた。長妻大臣は一人ひとりに話を聞くと言っていますので、一人ずつの意見を言っていきたいなと思っていますし、自分も仲間たちもそうなんですけれども、虐待されてきたこと含めての法律をつくるべきだと言っています。それで差別禁止法もつくっていけばいいと言います。
 まだまだ全国で知的と言われている人たちは、13万人も入所施設に閉じ込められているということも含めて、私たちはそういうことも仲間として伝えていきたいなと思っています。
 以上です。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 日本労働組合総連合会の中島さん、お願いいたします。

○中島構成員 けれども、労働組合連合の総合政策局の中島でございます。略して連合と簡単に言っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 私どもは労働組合のナショナルセンターということで、働く、暮らす、参加をすることを基本に、すべての働く人あるいは暮らしている人が、豊な社会をつくれるような政策をつくっていくことが、結果として労働組合としてのあるべき社会、「労働を中心とした福祉型社会」を目指して取り組んでおります。
 障害者施策に関わりまして、いろいろ私どもも一緒に勉強させていただきながら取り組んでおりますけれども、特に障害者雇用促進法をよりよいものにということで、先行して取組みをさせていただいたり、いろいろやっております。そういう中で、ここで皆様と御一緒に作業をさせていただけるということは、大変光栄に思っておりますし、特に当事者の方、当事者ニーズからアプローチをするという手法が、やはり今後の社会保障全体の役割と改革のお手本になっていくだろうということで、一メンバーであるとともに、期待をしつつ作業に関わっていきたいと思っております。
 そしてやはりエンジン、ボディー、財源ということで、財源確保は大変難しいなということを私も直感をしておりますので、御一緒に頑張ってまいりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 東京大学の長瀬さん、どうぞお願いいたします。

○長瀬構成員 長瀬修と申します。所属は経済学研究科ですが、幸か不幸か私自身はエコノミストではなく、障害学という障害を社会の観点から考えて、社会的につくられた不利益と抑圧をなくすための研究に取り組んでおります。
 障害者の権利条約につきましては、国連の事務局によりました90年代前半から特に大きな関心を持ってまいりました。国連では1987年に障害者が過半数を占める専門家会議が初めて開催され、そこで障害者の条約の最初の提案がなされたという歴史がございます。日本で実質的に初めてと言って過言ではないと思うのですが、障害者自身が中心となって政策立案に携わり、当事者参画という意味で他の分野のモデルとなる、この歴史的な会議に加われることを本当に心から光栄に感じております。同時に、責任の重さというのを痛感しております。
 この会議にとって大きな課題である障害者の権利条約、また、日本の障害政策についてはオーナーシップとパートナーシップの両方が重要だと感じています。この会議の構成が示しているように、障害者自身が中心となって、自分たちが主人公だと感じることができるという意味のオーナーシップ、それはこの会議によってようやく実現してきたと思います。それと同時に、社会全般との連帯や協力という意味でのパートナーシップということも、同じだけ重要になると思います。このオーナーシップとパートナーシップ両方を車の両輪のように回していくことが、障害者と呼ばれる人と社会全般にとって、この制度改革、障害者の権利条約の実施に貢献するためには欠かせないと思います。
 推進会議については2つだけ具体的に申し上げさせていただきたく存じます。1つは事務局体制の強化です。先ほど福島大臣からは夏までに基本方針の大本は出してほしいということを伺いました。私たち構成員も全力を尽しますけれども、事務局体制の強化を早急にお願いしたいと思います。民間にいる障害問題のエキスパートを最低でも5名、事務局に新たに是非加えていただきたいということをお願いしたいと思います。
 もう一点、これで最後になりますけれども、既に御提起がありましたこの会議の公開と情報保障です。今日も筆記と手話通訳がありますが、ほかに例えば知的障害のある方たちへのわかりやすい情報提供という課題もあります。権利条約が目指しているインクルーシブな社会への道のり自体が、インクルーシブであるということが非常に重要であって、そしてインクルーシブであることによって実りが多いということは、私たちも携わりました権利条約の交渉の過程が示しているとおりだと思います。この推進会議自体がモデルとなる必要があると思います。この会議の公開と情報保障をよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 全日本ろうあ連盟の久松さん、お願いいたします。

○久松構成員 全日本ろうあ連盟の久松でございます。
 全日本ろうあ連盟は今年で創立63年を迎えます。今まで長きにわたって全国手話通訳問題研究会、日本手話通訳士協会等々の団体とともに、手話通訳者の養成、ろう者の権利を守り、ろう者の社会的自立を促すことに取り組んで力を注いでまいりました。 皆さま方御存じのように、我々のコミュニケーション方法は手話です。権利条約は言語として手話というものを明記しました。私ごとで恐縮ですが、韓国やヨーロッパに行ってテレビをつけますと、手話通訳が自然にテレビの画面に出てきます。テレビをつけると手話通訳を見ることができますが、日本国内では残念ながらテレビで手話通訳を見る機会というのは、余りないという状況にあります。また、障害者自立支援法に、コミュニケーション支援事業というのがありますが、残念ながら地域間格差の解消にはなかなか至らないのが現状です。障害者自立支援法では解決はできないという問題を抱えたままになっております。ですから、この会議の場で新たな制度、つまり地域格差をなくすという取組みができることを願っております。
 次に、この会議の場ですが、私たち当事者がつくる会議は、もっといい形の情報保障の取組みが必要ではないかと思います。我々が求める会議の在り方というものになかなか至らないという現状でありますので、我々当事者が本当に求める会議のあり方をどう構築していくか、全国にいる障害の仲間の期待も大きいと思いますので、日本の障害者が参加する会議の在り方というもの、また、この会議がモデルになることを願っております。
 公開、傍聴もそうですが、もっと傍聴席の準備をしていただければと思います。希望者もたくさんおりますので、多くの方々がこの会議を傍聴できるような、そういった開かれた会議をつくっていただきたいと思います。
 以上です。よろしくお願いいたします。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 日本障害フォーラムの藤井さん、お願いいたします。

○藤井構成員 自己紹介を3つ言います。日本障害フォーラム(JDF)の幹事会議長の藤井です。日本障害者協議会の立場でもありますが、これは63団体で構成しております。私自身も視覚障害者です。全盲の状態であります。
 こういう審議会とか検討委員会を幾つか見てまいりました。関わってまいりました。いつも決まって不全感、そして自分自身もふがいなさを感じてきました。今度こそは終わった段階で達成感を覚えるように是非していきたいと思っています。
 もう一点、やはりこれが後の世に評価されるような場にしていく必要があると思います。今もありましたけれども、この会議は政策論議に留まらずに、政策形成過程、決定過程についてのお手本でもあると思います。当然自治体への影響も出てきます。そういう観点で頑張っていきたいと思います。
 こうして考えていますと、いろんな話を聞きながら去来するキーワードがあります。それは差別撤廃、自己決定、参加の実質化、合理的配慮、ユニバーサルデザイン。こういうことをきちんとこの会議で探求できればと思います。
 この会は決してゼロベースではないと思うんです。きちんとしたベースがあると思うんです。少なくとも2つあると思います。1つは障害者の権利条約、もう一点は障害者自立支援法訴訟の基本合意文書をベースにしっかりと議論をしていく。是非委員の方々におかれましては、この2つの文書を熟読していただいて、暗記とは言いませんけれども、よく読んで次回以降参加してほしいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 日本身体障害者団体連合会の森さん、どうぞお願いします。

○森構成員 日本身体障害者団体連合会の事務局長・常務理事の森でございます。また、先ほど藤井さんからお話がありましたので、私も日本障害フォーラムの政策委員長であることを付け加えて申し上げたいと思います。
 私自身は、実は昭和35年から平成7年まで35年間でございますが、東京都の職員でございました。その35年間を振り返ってみますとケースワーカーから始まりまして、ほとんど福祉に携わっておりましたし、その中の障害行政に携わっていたことは事実であります。したがいまして、激動の40年代の東京都の障害行政というのがどういうものであったかということも、ある程度知っているつもりでございました。
 平成7年に卒業いたしまして、それからは縁がありまして障害者の団体あるいは施設等々を経まして15年が経ちました。したがいまして、この仕事は50年でございます。50年といいますと、たしか35年には知的障害者の法律できたし、雇用促進法もできた時代だったと思いますが、そういう中で私としましては行政の立場でも、また、障害者団体あるいは障害者の代表といたしましても、私が常に思っていたことは、やはり人間は障害者の人権の保障と人間の尊厳、それと同時に差別のない社会の実現ということを常に思っておりました。
 行政にいたときはささやかな力でございましたけれども、それなりにお手伝いできたかなという気持ちもしておりますが、これからはこの機会に私のできるだけのお務めをして、少しでも先進国にふさわしい施策あるいは先ほどお話がありましたけれども、我々もいつかいなくなるわけでございますが、障害者の方々、家族、国民の方々が、いいものをつくってくれたねというところの一助になれば幸いだと思っております。そういう面でよろしくお願いしたいと思います。
 最後になりましたけれども、私も白状しておきますが、私は身体障害者団体連合会の常務理事ではありますが、実は重度の知的障害者の親でもあるということを、ここで話しておきます。したがいまして身障のことだけではなく、知的障害のこともお話させていただくかもしれませんので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 神奈川大学の山崎さん、お願いいたします。

○山崎構成員 神奈川大学の山崎と申します。私は研究者としては国際人権法と人権政策学を専ら研究してきております。同時にNGOの活動家としましては、日本での人権救済制度をどのように確立して、どういう仕組みが必要かを検討している人権市民会議というNGOの代表もさせていただいております。
 7、8年前にNGOの団体の方からお誘いがあって、国際シンポジウムあるいは国内的なシンポジウムの場で、一体国際条約というものに日本が入ったら、どんないいことがあるのかというお話をして以来この6、7年、障害者の権利に少し関わらせていただいております。
 その当時お話申し上げたのは、条約というのは国家が国際的に法的な義務を負う文書でございまして、国が対外的に負う約束です。勿論、人権関係の条約に入るのは大変格好がよくて、我が国は人権の尊重を旨としているということを対外的に示す点では、非常に重要な文書でございます。
 しかし、これは条約に入ることの意義の半分以下でございまして、半分以上の意義はその条約、例えば障害者権利条約を国内でいかに実現していくか、条約の趣旨をいかに実現していくかにあります。障害がある人もない人も、ともに楽しく豊かに暮らせる日本社会をつくるため、障害者権利条約の規定内容をきちんと国内実施することが重要です。この点を実質化することが大きなポイントであると思っております。
 私は国際人権法の専門という立場から、この会議におきましては国内モニタリングの在り方、条約の規定で申しますと中心的機関をどのような形に設置すべきか、あるいは実施を監視する仕組みをパリ原則に基づいて、いかにきちんとした形に整備すべきかについて、いささかの知恵を出させていただければと思っております。
 同時に人権政策学の立場から言えば、私自身もこの推進会議のメンバーとして応分の努力はさせていただきますが、同時にこの会議は新しい日本における障害者政策、施策がつくられる現場でございますので、それをある意味で客観的に、自分の役割も含めて他者として観察して、今後の自分の研究の糧にもさせていただきたいとも思っております。そういうことも含めまして是非よろしくお付き合いいただければと思っております。ありがとうございました。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 日本経済団体連合会の遠藤さん、お願いいたします。

○遠藤オブザーバー 日本経団連の遠藤と申します。
 日本経団連では希望すればだれでも社会に参画できるような、全員参加型の社会を実現すべくこれまで取り組んできております。私自身、雇用を担当いたします労働政策本部という部署に在籍しておりますが、この会議の対象テーマは大変広範囲に及ぶということでございますので、関係部署とも連携をとりながら、各施策における企業の役割について尽力してまいりたいと存じます。
 簡単ではございますが、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。
 なお、改めまして内閣府に入られました東さんには、障がい者制度改革推進会議担当室長として、この会議をお世話いただくこととなっております。どうぞよろしくお願いいたします。

○東室長 どうも今日はありがとうございます。担当室長の東でございます。
 この担当室長という役割をやってみないかということでお話をいただいたときには、正直言っていろんな悩みがありました。4月からこちらで詰めるつもりでおりますので、教員の職はどうなるのか、弁護士は辞めなければならないのかという仕事の話から、家族を置きっぱなしにしていくのかとか、私で役に立つのかとかいろんなことを悩みましたけれども、やはりこの機会を逃してはこのような機会は二度と訪れないだろうという気がします。歴史の大きな転換点に立っているわけです。
 そういう意味で、やはり自分なりに可能な限りの責任を果たすというのが求められていることだろうと、そういう覚悟の下で引き受けました。今後どうなっていくのか本当にやってみなければわからないとも言えますが、できる限りのことをやっていく所存でおりますので、どうかよろしくお願いします。ありがとうございました。(拍手)

○小川議長 ありがとうございます。
 それでは、推進会議の運営についてでございますけれども、東室長から資料に沿って説明を願いたいと思います。

○東室長 それでは、最初に推進会議の運営に関することなんですが、お手元に資料5が配付されているかと思います。「障がい者制度改革推進会議開催要領(案)」というものがあると思います。これについて御説明をまず申し上げます。 議事、公開、その他という3つの分野に分けて書いております。まず議事については6項目ありまして、1項目目は議長は会議の議事を整理する。これは至極当然な規定だと思っています。
 2番目に議長代理の件ですが、議長が会議に出席できない場合、その他の必要がある場合、あらかじめ議長の指名する議長代理がその職務を代行するという規定を設けております。
 3番目は私の立場、室長の立場ということですけれども、室長としては常時会議に出席し、議長を補佐するという当然のことですが、発言として議長の了解を得て発言できるという規定を設けさせていただいております。
 4番目にオブザーバーに関してですが、単に聞き役ということではなくて、積極的に参加していただきたいという趣旨の下に常時会議に出席し、議長の了解を得て発言することができるという規定を設けさせていただいております。
 5番目は構成員、メンバーの代理に関する規定です。議長は構成員が会議に出席できない場合であって、当該構成員からあらかじめ申し出があったときは、代理者の出席を認めることができる。当該代理者は議長の了解を得て発言することができるという規定です。ただ、ここはどこかの団体の代表として来るということではなくて、その個人の方、その御意見がどうなのか、そこに期待して参加していただいております。ですから、原則として代理はなるたけ避けていただきたい。しかしながら、どうしても都合がある場合がありますので、そういう場合の規定として設けさせていただいております。
 最後に6項目目ですが、この会議の中でヒアリングや構成員以外から話を聞きたいという場合もあります。それで用意したのが6番目です。議長は必要に応じ、関係行政機関の職員、その他の関係者の出席及び説明を求めることができるという形の規定であります。
 以上が大体議事に関する開催要綱の部分です。
 次に2番目として、公開の部分について御説明申し上げます。まず1項目目は、議長は会議の終了後、議事録を作成し、これを公開するという形にしております。これは通常議事録の公開をもって公開とするという規定を持ってきております。
 2項目目は記者会見についてであります。会議終了後、議事内容を説明するために行う記者会見は、会議運営の節目においては議長が行い、議長代理及び担当室長が議長を補佐し、それ以外の場合には議長の求めにより、議長代理及び担当室長が行うということです。基本的には記者会見は議長において行ってもらうけれども、その他必要があれば議長代理及び担当室長ができるという規定になっております。
 3項目目はインターネットによる配信の件です。毎回の会議の模様についてはインターネットを通じて、広く一般に配信することにより公開するということを前提に、その上で傍聴に関して、なお議長は会議室の状況等を勘案の上、報道関係者、関係団体の役員等の傍聴を認めることができるという規定で、こういう部屋の広さとか予算の関係とかいろいろ制約はありますが、とにかく可能な限り傍聴ができる体制をとっていくということのために、こういう規定を設けております。
 3番目にその他とありますが、その他のことは議長が別に定めるという規定になっております。
 なお、文章では書いておりませんけれども、情報保障という面からも会議を例えば4時間やる場合にぶっ続けでやるというのは、非常にある意味では非効率になってしまいます。例えば手話の人を4時間見続けるなんていうことになると、目を壊してしまうぐらいきつい作業であると思うんです。そういう意味で、適時1時間に10分ぐらいは休憩を入れるというのを原則にしたいと考えております。
 開催要綱については大体以上が案として出させていただいているものです。

○小川議長 ただいま室長から説明をいたしたわけでございますが、この点につきまして何か御意見、御質問ありましたらお願いいたします。門川さん、どうぞ。

○門川構成員 すみません、門川です。
 要綱には書かれていませんが、こちらからの要望ということでお願いしたいことが2つあります。1つは配付資料ですけれども、できれば事前に配信されているデータはPDFデータになっていますが、テキスト化したものも一緒に送っていただけると嬉しいです。テキストデータであれば点字でも即アクセスが可能です。
 次に2点目ですが、私には指点字の通訳者が2人必要です。この通訳者には非常に限りがありまして、次の会議までに通訳者の確保となると、第2回は2月2日が予定されているようですが、あまり日がないので通訳者の確保が可能かどうかが非常に不安です。できれば次の会議はなるべく早めに予定を確定していただけるとありがたいです。
 以上です。

○小川議長 ただいま門川さんからの御提言でございますけれども、室長、いかがですか。

○東室長 情報保障の面に関して配付資料をテキストデータでいただきたいということは、ごもっともな話だと思っています。第1回目についてはいろんな不慣れな点もあって御迷惑をかけた点もあると思いますが、2回目以降は皆さん方と連絡を密に取りながら、最善の方法をとっていきたいと思っております。
 開催日時を早めに知らせてほしいという点も、まさにそういうことと絡む点で、ある意味では定例化したような形で日程が設定できるようにしたいと思いますが、3月ぐらいまではなかなかいろんな事情もありまして、きちっと第何週の何曜日とか、そういう形で定例化できない面もありますので、決まり次第とにかく早めにお知らせをしていきたいと思っています。
 今後の予定については、また後でお話しますで、それでようございますでしょうか。

○小川議長 門川さん、ただいま室長からの答えで御理解を願えましょうか。

○門川構成員 ありがとうございます。

○小川議長 新谷さん、どうぞ。

○新谷構成員 全難聴の新谷ですけれども、いろんな要望を出して申し訳ないですが、マイクはありますけれども、これは拡声用のマイクでは私は全く聞こえていません。
 磁気ループを設置いただきますと、私は完全には聞こえませんが、かなり発言のタイミングとかがわかりますので、要約筆記と磁気ループを使うと非常に会議参加が楽になります。資料を後でお渡しいたしますので、設置の検討をいただきたいと思います。

○小川議長 室長、ただいまの新谷さんでございますが。

○東室長 本当に済みません。抽象的には知識はあったんですが、なかなか具体化できずに申し訳なく思っております。検討の上、最善の方法をしていきたいと思います。

○小川議長 新谷さん、本日は第1回でございますので、室長の方からも御理解の言葉をいただきましたが、ただいまのお答えでよろしいでしょうか。

○新谷構成員 はい。

○東室長 ありがとうございます。
 ほかにございますか。久松さん、どうぞ。

○久松構成員 全日本ろうあ連盟の久松です。3つお願いをしたいことがございます。
 この会議室の形等々、いろいろ予算などの事情もあるかとは思いますが、皆さんの顔が見える円形の会議室、テーブルを希望いたします。私は横の列の方々のお顔が見えない席で、とても残念に思っておりますので、会議室の場所、円形テーブルということを御考慮いただきますよう、お願いいたします。手話通訳を見るのに集中しておりますと、どなたが手を挙げて発言されているのか名前を言っていただくようお願いします。ぜひ工夫をお願いいたします。
 2点目、インターネットを通じてということですが、インターネットの中継にはいろいろな方法があるかと思います。インターネット配信についても私どもは必ず手話と字幕がつくということが当然であるだろうと思っておりますので、そのような方法でインターネット中継、手話、字幕つきの中継をしていただき、ここにアクセスできない人がすべてを見ることができるような状況をつくっていただきたいと思っております。
 3つ目です。いろいろな障害の立場で日本語の理解が困難な方、不得手な方もいらっしゃいます。手話を第一言語としている人もたくさんいますが、パソコンを持っていない、インターネットが使えないという方もたくさんいます。実際、CS障害者放送統一機構の「目で聴くテレビ」というものがありますので、その活用を是非ともお願いしたいと思っております。手話をテレビで見る機会、その情報保障が必要だと思いますので、実現していただきたいと思います。

○小川議長 久松さん、3つですね。東さん、どうぞ。

○東室長 円卓になるかどうかは、物理的にそういう会場があるかどうかという話もありますし、なるたけ円卓の方がいいんでしょうけれども、これだけの人が円卓になるとますます見えなくなる可能性もありますので、そこら辺は利用可能なものがあるかどうかという現実的な話で、その検討の中で考えたいと思います。
 手話と字幕、インターネットに基づく配信とかテレビの問題は今日の会議の以前からろうあ連盟さんと相談させていただいております。技術的な問題も含め、検討して具体的な課題を詰めていく必要があるかなと思っていますので、今後とも皆さんも勿論含めて検討の上、一番いい方法が見つかるように努力をしてまいろうかと思っていますので、よろしくお願いします。

○小川議長 久松さん、今の件についてはおおむね御理解よろしいですか。

○久松構成員 はい。

○小川議長 努力をするということでございますので、御理解をお願いいたします。
 関口さん、どうぞ。

○関口構成員 全国「精神病」者集団の関口です。12月15日の推進本部長決定ということで、議長は互選により決まっているわけですけれども、この開催要領(案)を見ていますと議長にすごく権限が集中している印象を持ちます。これは互選で決まるとなっているんですが、この際に不信任ということのオプションがあるのかないのか、ないならないで別に私はそれで構わないと思うんですけれども、そこのところの確認が1つ。
 もう一つは今日の会議中に、議長代理を指名していただきたいということをお願いしたいと思います。

○小川議長 東室長、お願いします。

○東室長 互選ということは、当然みんなで話し合ってだめだということであれば、辞めていただくというのが当然前提としてありますので、何も解任規定が要るということまではないと思っております。それがこちらの認識です。
 議長代理につきましては、この後、手続を進めてまいりたいと思っていますので、よろしゅうございますでしょうか。

○関口構成員 ありがとうございました。

○小川議長 土本さん、どうぞ。

○土本構成員 ピープルファースト北海道の土本と申します。自分たちの会議はわかりやすくなるまで時間がかかる。1つずつ自分たちの中に入ってきて、それでわかりやすくやっていかないとならないのではないかと思いますので、時間がないと言われてさっさと進めるわけでもなく、きちんと自分たちの中に入っていけばいいかなと思います。
 それと、先ほど一般公開と言っているんですけれども、私たちはやはりパソコンとかインターネットにつなぐのが難しいところもある。適切な支援も必要なんですけれども、実際に一人でパソコンとかそういう情報を見たいといっても、なかなか見られない仲間もいるということは、やはりテレビとか文書とかを広めていかないと、どこで開かれているのか、いつ終わったのかということも含めて、本当に自分たちの意見が反映されているのかどうかを1個ずつ確認をしていきたいなと思っています。
 国のやっていた法律が既に終わってしまった後、本当は自分たちの意見を言いたかったということもあるんだけれども、終わってしまったではなくて、やはり自分たちの意見を聴いてから次に進めるべきだと思います。

○東室長 おっしゃることはもっともだと思っています。時間の制約があるからということで、ぽんぽんとした拙速な議事の進行によって意見を言う機会を失ってしまうということが、やはりこれまでの中でも随分あったのではないかと思います。そういう面で言って、やはりこの点は保障しなければならないと考えております。
 この会議は積極的に参加していただきたいと思っているわけです。ですから言いそびれてしまって言えなかったということではなくて、私にはこういう意見があるからちゃんと時間を延ばしても言わせろと、積極的にある意味では主張してほしいと思っています。土本さん、いいでしょうか。よろしくお願いします。

○小川議長 土本さん、今の室長の答えでおおむね御理解いただけますか。議長といたしましても、室長の意見に十分尊重して取り計らってまいりたいと思いますので、積極的な御意見を短時間にお願いしますと申し上げることはしません。よろしいですか。

○土本構成員 はい。

○小川議長 ほかにございますか。尾上さん、どうぞ。

○尾上構成員 DPI日本会議の尾上です。先ほど土本さんがおっしゃったこととも関係するんですが、やはりこの会議はたくさんの障害を持つ仲間、関係者、また、障害のない市民にも注目をしていただきたいと思うんです。本来でしたらやはり傍聴は一般傍聴も含めてというのが原則だと思うんですけれども、今日いただいているこの案の中では、会議室の状況等を勘案の上ということになっているので、確かに今日も人が報道も含めていっぱいだったので、物理的にいろんな制約はあるのかなと思います。
 ただ、終わってからこんなことをやっていたのかとなるのはまずいと思うんです。つまり次回の会議はいつあって、インターネットでの配信ということならば、資料5の中の「メモ」のところになりますけれども、やはりオンデマンド、ダウンロードして後で見るというだけではなくて、同時中継、ライブのものも基本でないといけないのではないかと思います。
 つまり何を言いたいかといいますと、基本的には本来は一般傍聴があるべきだと思いますが、構成員以外にもこの会議に関心を寄せている方が、次回はこういう会議があるということを事前に知り、、そしてどういうことをやっているんだろうということを後で知るのではなくて、言わばできるだけリアルにそれを情報として把握ができる。そういう体制をとっていただきたいと思います。

○小川議長 土本さんの御意見と関連した状況のようでございますけれども、東室長、いかがですか。

○東室長 同時的に流すということは、即時性を担保することは非常に大事かなとは思います。ただ、実際上技術的な問題点としては、字幕放送を同時に流すというのは非常に技術的には困難な側面がございます。ですから同時中継をする場合には一般音声、一般映像だけに限られる。字幕情報はどうしても時間を遅れてしか流せないという、そこに不平等さも発生します。そういうことも勘案しながら先ほどから言っていますように、一番できる現実的な方法を模索していきたいと思っているところです。

○小川議長 尾上さん、いかがでございましょう。

○尾上構成員 それでしたら1つだけ確認ですが、今日も後で次回の会議のスケジュール案も出ていますので、次回はいつやりますという事前告知はあるという理解でよろしいですね。

○東室長 それは勿論のことです。

○小川議長 尾上さん。

○尾上構成員 はい、結構です。

○小川議長 推進会議の開催要綱については、ただいま御意見をちょうだいいたしましたけれども、おおむね原案をお認めいただけましょうか。よろしいですか。
 (拍手)

○小川議長 多数の御拍手をちょうだいいたしましたので、推進会議の開催要綱については原案どおりと決定をいたします。ありがとうございます。
 なお開催要綱につきましては、推進会議の議事手続は公開で行うことといたしておりますけれども、本件につきましても御理解がいただければ大変ありがたいと思いますが、いかがでございましょう。よろしいでしょうか。

(うなずきあり)

○小川議長 うなずいた声が議長の方には届いておりますけれども、御異議ございませんか。

(「異議なし」と声あり)

○小川議長 ありがとうございます。開催要綱、推進会議の議事手続は公開といたしますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
 次に、開催要綱により議長がその代理をあらかじめ指名することとなっておりまのすで、私から指名をさせていただきますが、JDFの藤井さんに議長代理をお願いしたいと思います。藤井さん、よろしいでしょうか。

○藤井構成員 考えどころですが、やりましょう。

(拍手)

○藤井構成員 これは東さんと連携しながら議長さんを支えていくと同時に、今、ありましたように質問とか意見が言いやすい環境、雰囲気をつくってほしい。しばらく生活の軸を推進会議に合わせて、是非頑張ってもらわないといけないぐらいの気持ちでやってほしいということを、付け加えさせていただきます。

○小川議長 藤井さん、ありがとうございます。どうぞひとつ議長代理という関係もございますので、藤井さんの御支援を心から皆さんも御拍手をちょうだいいたしておりますし、やりましょうという決意に対しまして私も大変力強く受け止めますので、よろしくお願いいたします。
 ここで次は今後の進め方でございますけれども、泉政務官、どうぞごあいさつをひとつ予定いたしておりますので、お願いいたします。

○泉内閣府大臣政務官 皆さん、改めましてこんにちは。内閣府大臣政務官の泉健太であります。このたびの皆さんの推進会議がいよいよスタートをして、東さんが室長となられて進められることに、本当に敬意を評したいと思います。座ってさせていただきたいと思います。
 今日も本当に皆さんの熱意のある活発な御意見をいただいたと思っています。私たちもこの会議の持ち方ですとか、公開性、情報の保障について皆さんから御提言もいただいております。すべて解決をして今日の会議があるとは思っていませんでして、是非政務三役としても皆さんをサポートして、できる限りいい環境を整えていく。
 先ほど藤井さんからお話がありましたけれども、1つのこの会議の進行という意味でもモデルケースになっていければなと思いますので、最終的なこの推進会議が達成感という言葉がありましたが、達成感を持てるような会議の運営方法になっていくようにということを予算的に、体制的にできる限り政務三役も皆さんを応援していきたいと思っております。
 そのほかにも皆さんにも是非御努力をいただきたいのは、この場で会議がされたことをあらゆるコミュニケーションツールを使っても、伝わらない方というのは必ずおられると思いますので、できる限り皆さんも御努力をお願いして、それぞれの団体、構成員の皆さん、当事者の皆さんにこの情報をお伝えいただくことを、一緒になって取り組んでいただければと思います。
 この推進会議のメンバーを選ぶに当たって、例えば障害当事者の団体の皆さんの中では、あえて言いますが、実は男女共同参画という意味では女性のリーダーが少ないということもわかってまいりました。そういった過程でのこの問題も含めて、障害当事者の皆さんにもお取組みをいただかなければいけないことというのは、恐らくいろいろあるのではないかと思っていまして、行政と当事者、構成員が対立をする形ではなくて、一緒になってそれぞれの問題をお互いに解決し合っていくというすばらしい輪にできたらなということを考えております。
 そういった意味で、また皆さんにお世話になりますけれども、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

○小川議長 ありがとうございました。泉政務官、どうぞひとつ、皆さんと一緒というお気概について私どもも政務官、室長ともども最大努力をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは、次に今後の進め方等について東室長から説明を願います。

○東室長 東です。今後の進め方について、こちらの御用意したものを御説明申し上げます。
 福島大臣のお話にもありましたように、本部設置の閣議決定によりますと、当面5年間を改革の集中期間とするということが言われておりますが、しかしながら権利条約の批准などを考えると、心積もりとして担当室としては3年ぐらいを目途に精力的に進めていきたいと考えております。
 全工程にわたっての工程表というのはまだ当面つくり上げられておりませんけれども、これは皆さん方の会議の中で、今年の夏までにできればなというところであるわけですが、福島大臣の発言にもありましたように、夏ごろまでに改革の骨子、基本方針を議論してまとめて推進本部に上げるということが求められていると思います。本部においてはその意見に基づいて、閣議決定をするという流れになるかと考えているところです。
 では次回から何をやるのかということが当面の課題なわけですが、そのためにお手元の配付されている資料の中で、番号は付いておりませんが、私名義の作成になっておりますけれども「制度改革推進会議の進め方(大枠の議論のための論点表)たたき台」というものがあるかと思います。それを開けていただけませんでしょうか。
 7ページにわたっております。ルビが付いているものはもっとページ数が多いんですが、一応ここに検討すべき分野を書いて、横にその中での大きな議論の項目、その右に更にその項目の中で議論すべき論点というものを書いております。ここに書いた論点というのは極めて基本的な論点でありまして、余り細かい論点まで踏み込んではおりませんが、大枠の議論として最小限必要なものであろうというものを書いております。
 分野としては、まず初めに障害者基本法の分野、差別禁止法の分野、虐待防止法の分野、自立支援法、総合福祉サービス法の分野、教育の分野、雇用の分野、交通と情報アクセスの分野、精神医療の分野、所得保障の分野、福祉経済予算の確保という分野、最後に「障害」の表記についてということで大きく分野を分けております。そして、その分野ごとに先ほど申しましたように議論すべき項目と論点等を書いております。
 こういう分野で基本的な論点として全部挙げていくと100論点ぐらいあります。これを夏場までに議論をし、かつ省庁とのヒアリングをこなしていくということが、この会議に求められております。ですので月に2回、1回4時間を想定して進めていければなと考えております。
 ただ、やり方としては例えば1つの分野についてここで議論をし、その後省庁からのヒアリングを行う、そしてまた次の分野での議論をしてヒアリングを行うという形か、議論だけ先行して後にヒアリングを持ってくるかとか、いろいろ形がありますので、現在のところ、こういう方法で何月何日にということまできちっとは決められませんが、当面次回の2月2日の会議では、障害者基本法に書いてある論点をまずはやっていこうと思っています。具体的に議論してみないと実際どのくらいの時間がかかるのかということも正確にはわかりませんので、少し今は試験的な様子もありますけれども、とにかく早めに2月からやっていきたいと思っています。
 そして今、ここに書いてある基本的な論点は、別にこの論点に絞るという趣旨では決してございません。たたき台ということで書かせていただいております。ですので、詳細にわたった議論は勿論この大枠の話の中ではできませんが、漏れている基本的な論点については当然議題にしていかなければならないと思っています。そういうことを夏ごろまでやって、大きな基本方針というものを本部に上げていく。その後、こことしてはそういう大枠で議論したことを、各部会で細かい点を煮詰めていくという形に移っていきたいと思います。
 ただ、各部会も全部の部会を同時に立ち上げてやるということ、例えば17項目にわたって全部それぞれ部会を設けて同時に立ち上げていくということは、非常に実際上難しい話で、どこかを最初にやるとか、そういう選択が必要になってくるかと思いますが、一応流れとしてはそんなふうに考えております。非常にハードなスケジュールであるし、大変だとは思います。
 しかしながら、この会議の歴史的な意義をかんがみますと、やはりできるだけのことを皆さんと一緒になってつくり上げていきたいと思っているところです。大体の大枠の説明としてはそういうところです。具体的には次回はこの障害者基本法の大枠の論点に従って、皆さんの御意見をいただきたいと思っております。
 そして、できれば文章で各論点に沿って提出していただければありがたいかなと思っています。どうしても細かくここも主張したいというのがいろいろ出てくると思うんですが、それを全部議場で発言していると時間がありませんので、細かい論点については文章の方でという形にできればと思います。2月2日が次回ですので、できれば1月22日金曜日までに意見を文章で提出されたい方は提出していただきたい。それについての提出の仕方は追って皆さんに御通知したいと思っています。
 ただ、その後は全然受け付けませんという受験願書みたいなものではございませんので、受け付けますけれども、できる限り早めにお願いしたいというところです。そして、受け取った文書で例えばルビを振る必要があるものは、またそういう作業をして必要な人にお渡しするという作業も要りますので、よろしくお願いしたいと思っています。
 担当室の説明としては以上です。

○小川議長 ただいま東室長からこれからの課題、資料に沿った説明でございましたけれども、何か御意見、御質問がございましたらお願いいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。山崎さん、どうぞ。

○山崎構成員 神奈川大学の山崎です。今、東室長から部会というお話がありましたが、これは次回に御提案が出るということでよろしいでしょうか。

○小川議長 室長、お願いします。

○東室長 いかなる部会をどの時期に設定するかということ自体が、ある程度この会議を進めてみないとわからないのではないかと思っています。ですので、大体夏頃に中間的な意見をとりまとめる辺りで、その問題も考えていくことになろうかと思っています。
 以上です。

○山崎構成員 了解いたしました。

○小川議長 よろしいですか。関口さん、どうぞ。

○関口構成員 全国「精神病」者集団の関口ですけれども、夏までに最後までやるということですね。

○東室長 基本的にはそう考えています。

○関口構成員 最初に送られてきた障がい者制度改革の検討に当たっての論点というもの(資料6)で、左側に項目が書いてあって、右側に権利条約の条文が書いてあるんです。これに関して違和感がありまして、例えば基本的な在り方のところの条文はもっとあるのではないだろうかとか、いろんなことを考えました。これは論点となっていますけれども、当然条約に準拠した形で考えていくということになるんですね。

○東室長 「論点(案)」という検討の対象みたいな表記をしておりますけれども、一応障害者基本法と権利条約の対応関係をお示ししたという説明資料ということで、御理解いただければいいかなと思っています。

○小川議長 よろしいでしょうか。

○関口構成員 ありがとうございました。

○小川議長 ありがとうございます。尾上さん、どうぞ。

○尾上構成員 DPI日本会議の尾上です。次回の資料でちょっとお願いをしたいことがあります。 1つはこの推進本部がなぜつくられたか、あるいはその推進会議がなぜつくられたかというのは、もともと野党時代ではありますが、民主党の障がい者制度改革を進めるための法案をつくるということでプロジェクトチームで色々検討されてきたと思うんですが、その1~17という課題が示されていたと思います。
 その1~17との関係でどうなのかということも当然関係をしてくると思いますので、先ほど出ていた資料6というのは基本法や基本計画との関係だけしか書かれていなくて、むしろこの推進会議が根拠になっているだろうと思われる法案で示されているイシュー、課題として、1~17項目との関係はどうなのかということを確認できるように資料をお願いしたいというのが1つです。
 もう一つは、これは構成員からも出していくことになると思うんですけれども、とりわけ障害者権利条約に関する論点については、JDFとしても日本政府と9回にわたって意見交換会してきました。その中での意見交換に際して出した意見書であるとか、あるいは次回ちょうど障害者基本法ですけれども、その政府との意見交換会を踏まえた上でJDFでまとめた障害者基本法についての案といいますか、先ほど言いましたように、できるだけ効率よく議論をしていくためにも、これまでこういったことが確認されている、あるいはこういった論点が今まで示されてきたということがわかるような意味の資料を準備頂ければと思います。
 もう一度申しますと民主党の方で出された、障がい者政策プロジェクトチームの1~17との関係で整理をいただきたいのが1つ。
 もう一つは、これまで政府との意見交換会で出されてきた論点を振り返る意味でも、JDFから出された意見書であったり、あるいは基本法についての意見書といったことも資料として是非御活用いただけるようお願いします。

○小川議長 室長、お願いします。

○東室長 先ほど私が示しました案は、一応17項目と対応関係は持っておりませんけれども、法律に落とし込むという形で考えると17項目をそのまま項目として書くよりも、既存の法律との関係で17項目を割り振った方がわかりやすいかなという観点から、一応17項目も考慮した上で基本的な論点はつくっております。ただ、17項目自体との関連性は明らかにせよということであれば、それはまたつくることになりますが、必要でしょうか。

○尾上構成員 先ほど東室長から説明をいただいた資料というより、事前に送られてきた資料6の中には一切その1~17との関係というのは論点として出ていなかったので、非常に気になりましたもので指摘をいたしました。

○東室長 あれは「論点(案)」という形に書いておりますけれども、一応基本法との関連性を説明した資料に過ぎませんので、その程度の位置づけで構いません。何も17項目を限定するような形のものでは決してありません。

○尾上構成員 あくまで資料6は参考資料であるということで、今日、東室長が説明された資料をベースに、これから議論をしていくという理解でいいということですね。了解いたしました。

○小川議長 尾上さん、よろしいですか。

○尾上構成員 結構です。

○東室長 2番目のJDF等の意見書なんですが、実はここの会議はJDFに加盟の団体ばかりではなくて、いろんな方がいらっしゃいます。ですので、JDFとしての意見がどうあったのかということは当然の前提というよりも、やはり一度この会議に出された人たちが、積極的に出していただくという形で見解を共有していければと思っています。
 そういう意味で、こちらで集めることも可能なんですが、むしろこの点はこうだという、やはりいろいろ経過もありますし、どの文章が一番最適なのかという判断もありますので、その点はある意味ではJDFの権利小委員会でまとめられた部分があるならば、そちらの委員会で出していただければと思っていますけれども、いかがでしょうか。

○尾上構成員 はい、了解いたしました。

○小川座長 ありがとうございます。長瀬さん、どうぞ。

○長瀬構成員 長瀬です。ありがとうございます。
 先ほど藤井さんからお話があったように、本当にこの会議に出席というのを最優先に考えたいのですけれども、次回の2月2日というのは決定されていて動かせないのだろうなと思いますが、ちょうど今日休んでいらっしゃる中西さんと松井さんと一緒に、日本の開発援助によるバンコクのアジア太平洋障害者センターの中間的評価に、ちょうどこの日程で出かけている予定なので、非常に残念に思います。
 それとの関連なのですけれども、今回いただいた東室長のたたき台の中にも国際協力、障害と開発のところが入っていないので、それが少し気になっています。今回の障害者の権利条約は、人権条約としては初めて国際協力が独立した項目として入っています。多分ここに日本との国際協力関係にある途上国の方が出席をされて、意見を述べるということは構造的にあり得ないので、どうしても私たちは見落としてしまいがちな点だと思いますけれども、日本の政府開発援助、NGOの協力規模というのは非常に大きいものがあります。
 私たちはつい忘れてしまいますが、非常に大きな国際協力を行っている。その中で日本がまだこの条約を批准していないということは、国際的にも否定的な意味で注目されているところです。そういったことを考えると、国際協力についても最優先事項では多分ないのだろうと思いますけれども、例えば部会とか、そういうところも含めて検討していただければ幸いだと思います。ありがとうございます。

○小川議長 東室長、どうぞ。

○東室長 次回をいつにするかという点について、本来であれば皆さん方にすべて事前に御相談を申し上げて決めるべきところではあったんですが、きゅうきゅうだったこともありますし、会議室を押さえるという点での問題もありまして、主だった方の日程を参考にしながら決めさせていただきました。そういう意味では非常に御迷惑をかけたと思っております。
 ですから、3月以降についてもできるだけ皆さんの御意見を聞きながら決めていきたいとは思っております。
 国際協力についてなんですが、確かに既存立法の枠内では国際協力をまずどこに位置づけるかという問題がありますけれども、その点については明文的な形では多分入れてないと思います。そういう意味でこれも随分抜けている点もあると思うんです。ですから、先ほど申しましたように、これに限定するというわけではないという趣旨を御理解ください。ですので、気づかれた点があればそれを出していただくことを期待したいと思っています。
 以上でよろしゅうございますか。

○小川議長 長瀬さん、よろしいでしょうか。

○長瀬構成員 ありがとうございます。了解いたしました。

○小川議長 ほかにございますか。大濱さん、どうぞ。

○大濱構成員 脊損連の大濱です。このたたき台の進め方なんですが、これで1点気になることは夏ぐらいに中間取り纏めということになりますと、来年度予算を作成するのが多分夏ぐらいまでがリミットだと思われます。喫緊の課題として例えば谷間の障害者の問題とか、この課題をどうするか、来年度予算に反映させなくてまた1年間ずっとほうっておいてもいいのかどうかとか、そこら辺が気になるんですけれども、そこの整理というのはいかがなんでしょうか。

○小川議長 室長、どうぞ。

○東室長 自己紹介のときに尾上さんからも発言があったと思いますが、緊急的に対応しなければならないものというのがあるわけです。この推進会議で新たな法制度をどうつくっていくかという話と、現状を今できる限り目指す方向に合わせていくべきだ。両方とも考えていかなければならぬというところがあると思うんです。
 今お示ししました論点事項の中にはそういう緊急的な点について、どの時期でどういう議論をしていくかということまでは、正直言ってまだそこまでは考えておりません。ですので、その点については第2回目辺りから、非常にそれは緊急性を要して、いつの時期にすべきだという御意見があれば、出していただければありがたいかなと思っています。
 ただ一応は8月、要するに予算要求の前辺りまでにはこの意見をとりまとめたいということで、そういう概算要求の時期よりも前までにということは考えておりますので、その点も反映させられる時期ではないかなと思っておりますが、そこははっきりした回答を今のところでは用意しておりません。

○小川議長 藤井さん、どうぞ。

○藤井構成員 もう時間も来たのでそろそろ終わった方がいいと思うんですが、今の話で例えば自立支援法訴訟の基本合意文書の中には、喫緊のというか、やはり当面の重要な事項として幾つか掲げられています。今、大濱さんがおっしゃられたとおり谷間の障害、自立支援医療の負担への切替え等。したがって、今、東さんがおっしゃったとおり、この論点の基本的な議論と、当然恐らく4、5月頃から次年度予算案の積算が始まってきますので、喫緊あるいはここで合意できる点については、ダブルトラックで議論した方がいいのではないかと思います。

○小川議長 先ほど室長から説明をもらったわけでございますが、御理解できましょうか。今、藤井議長代理も室長の意見に賛意を表したいという御意見でございましたけれども、いかがでございましょう。

○東室長 基本合意というのは原告団、弁護団と厚労省が当事者になっているわけです。ですから基本合意書に基づく緊急的な部分というのは、専ら当面は厚労省がどう対応するかという問題の側面とともに、この推進会議でもどう考えていくかという、そういう意味では2つの側面で問題があるかと思うんです。できるだけのことはここでも検討しながらやっていく必要があるとは思っています。
 補足ですが、以上です。

○小川議長 ほかに御意見はよろしいでしょうか。大久保さん、どうぞ。

○大久保構成員 時間がないところ済みません。全日本手をつなぐ育成会の大久保です。
 1点だけですけれども、冒頭尾上さんがおっしゃっていた制度改革推進法案の取扱いですが、審議会や中障協との関係の整理という問題と、制度改革の方向性も書いてあったと思います。そういう意味でこの推進本部の法的な裏づけともなる制度改革推進法案、この取扱いは推進会議担当室の方ではどうお考えになっていらっしゃいますか。

○小川議長 室長、どうぞ。

○東室長 正直言って大変な問題であると思っています。障害者基本法に基づく中障協という存在と、ここの推進会議という存在とどういう関係になるのかとか、いろんな議論の整理がまずは要るかと思うんです。だからこういう会議の設置に関しての部分からそういう大きな課題があると思います。
 それと、改革の方向性についての17項目の記載があるわけですけれども、それと次回から話し合おうとしている内容というのは多くの点でダブるわけです。そして基本法ともダブっていくという側面もあります。そういう前提条件でここの推進会議の存在意義というものをどう評価していくかという側面で、法的な根拠が必要だと尾上さん、大久保さんはそういう御意見だと思っております。それはそのとおりだと思いますので、これもやはり検討を進めながら並行して考えていくしかないのかなと、今、言えるのはそういうことかなという感じなんです。

○小川議長 大久保さん、ただいまの室長の補足で。

○大久保構成員 了解しました。

○小川議長 そうですか。ありがとうございます。ほかにございませんか。
 それでは、本日予定をされているすべての議題が終えました。時間もまいっております。次回の関係について事務連絡等がありますればお願いしたいと思います。

○事務局 お世話様でございます。2点ほど御連絡事項がございます。
 まず1点目でございますが、今後の障害者制度改革推進会議の開催の御案内につきましては、事務局より電子メールで発信をさせていただきたいと思っておりますので、御了承いただきたいということが1点でございます。
 もう一点でございますが、冒頭皆様の机の上に書類を配付させていただきましたけれども、今後この会議に御出席をいただくに当たりまして、旅費ですとか手当をお支払いする際に口座の登録ですとか、現住所の登録が必要となります。大変お手数ではございますけれども、返信用封筒を添えさせていただいておりますので、構成員の皆様、介助者の皆様につきまして返信用封筒で事務局の方に御返信をいただければ幸いでございます。
 以上、事務的な御連絡でございます。ありがとうございました。

○小川議長 だいたい時間もまいりましたので、この辺で本日の会議を終了とさせていただきますが、御異議はございませんか。

(「異議なし」と声あり)

○小川議長 ありがとうございます。それでは、各構成員の皆さん方からさまざまな御要望等も出ておりましたけれども、今後の課題につきましては室長並びに政務官等への御連絡をちょうだいしながら、御期待に沿えるような最善の努力をしてまいりたいと思います。本日は誠に御苦労様でございました。ありがとうございました。(拍手)