平成20年度 教育職員に係る懲戒処分等の状況について
別紙1 わいせつ行為等に係る懲戒処分等事案の具体的な状況について
■本調査における「わいせつ行為等」の定義について
- 「わいせつ行為等」とは、わいせつ行為及びセクシュアル・ハラスメントをいう。
- 「わいせつ行為」とは、強姦、強制わいせつ(13歳以上の者への暴行・脅迫によるわいせつ行為および13歳未満の者へのわいせつ行為。)、公然わいせつ、わいせつ物頒布等、買春、痴漢、のぞき、陰部等の露出、青少年保護条例等違反、不適切な裸体・下着姿等の撮影(隠し撮り等を含む。)、わいせつ目的をもって体に触ること等をいう。
- 「セクシュアル・ハラスメント」とは、他の教職員、児童生徒等を不快にさせる性的な言動等をいう。
(1)被処分者の性別
被処分者の性別 | 人数(人) | 割合(%) |
男性 | 171 | 97.2 |
女性 | 5 | 2.8 |
合計 | 176 | 100.0 |
(2)被処分者の年齢層
被処分者の年齢層が最も多かったのは、「30歳代」であり、全体の29.0%(51人)を占めている。続いて、「40歳代」(26.7%、47人)、「50歳代」(26.1%、46人)となっている。
被処分者の年齢層 | 人数(人) | 割合(%) |
20歳代 | 32 | 18.2 |
30歳代 | 51 | 29.0 |
40歳代 | 47 | 26.7 |
50歳代以上 | 46 | 26.1 |
合計 | 176 | 100.0 |
(3)被処分者の過去におけるわいせつ行為等に係る処分歴の有無
被処分者の処分履歴 | 人数(人) | 割合(%) |
あり | 1 | 0.6 |
なし | 175 | 99.4 |
合計 | 176 | 100.0 |
※処分歴とは、過去にわいせつ行為等により「懲戒処分等」を受けた前歴のこと。
(4)被処分者の所属する学校種
学校種 | 人数(人) | 割合(%) |
小学校 | 34 | 19.3 |
中学校 | 64 | 36.4 |
高等学校 | 65 | 36.9 |
中等教育学校 | 0 | 0.0 |
特別支援学校 | 13 | 7.4 |
合計 | 176 | 100.0 |
被処分者の所属する学校については、「高等学校」が全体の36.9%(65人)を占めている。続いて、「中学校」(36.4%、64人)、「小学校」(19.3%、34人)となっている。
(5)わいせつ行為等の相手の性別
相手の性別 | 人数(人) | 割合(%) |
男性 | 10 | 5.7 |
女性 | 163 | 92.6 |
特定の被害者なし | 3 | 1.7 |
合計 | 176 | 100.0 |
(注)「特定の被害者なし」の態様は、「わいせつビデオ等の販売」が2件、「陰部等の露出」1件である。
(6)わいせつ行為等の相手の属性
相手の所属 | 人数(人) | 割合(%) | |
自校の児童 | 8 | 4.5 | 児童・生徒等 |
自校の生徒 | 79 | 44.9 | |
自校の卒業生 | 5 | 2.8 | |
18歳未満の者 | 27 | 15.3 | |
小計 | 119 | 67.5 | |
教育実習生 | 1 | 0.6 | 教職員等 |
自校の教職員 | 26 | 14.8 | |
他校の教職員 | 1 | 0.6 | |
小計 | 28 | 16.0 | |
その他一般人 | 29 | 16.5 | |
合計 | 176 | 100.0 |
わいせつ行為の相手方の属性として、最も多かったのが「自校の生徒」(44.9%、79人)であり、続いて、「その他一般人」(16.5%、29人)、「18歳未満の者(自校の児童生徒等以外)」(15.3%、27人)となっている。
(7)わいせつ行為等が発覚した要因
わいせつ行為等が発覚した要因 | 件数(件) | 割合(%) | |
校長等管理職への相談 | 36 | 20.5 | 教職員への相談 |
管理職以外の一般の教職員への相談 | 34 | 19.3 | |
スクールカウンセラーへの相談 | 3 | 1.7 | |
セクハラ相談窓口への相談 | 3 | 1.7 | |
本人又は保護者からの教委への通報 | 13 | 7.4 | |
本人又は保護者以外の者から学校や教委への通報 | 24 | 13.6 | |
警察からの連絡等(教育関係者を介さず直接) | 46 | 26.1 | |
現場を目撃 | 2 | 1.1 | |
その他 | 15 | 8.5 | |
合計 | 176 | 100.0 |
わいせつ行為等が発覚した要因で最も多かったものは「警察からの連絡等(教育関係者を介さず直接)」であり、全体の26.1%(46件)を占めている。続いて、「校長等管理職への相談」(20.5%、36件)となっており、これに「管理職以外の一般の教職員への相談」をあわせた「教職員への相談」は39.8%(70件)である。
(8)わいせつ行為等が行われた場面
わいせつ行為等が行われた場面 | 件数(件) | 割合(%) |
授業中 | 13 | 7.4 |
放課後 | 19 | 10.8 |
休み時間 | 5 | 2.8 |
部活動 | 21 | 11.9 |
学校行事 | 2 | 1.1 |
通勤時間中 | 9 | 5.1 |
長期休業期間中 | 5 | 2.8 |
その他勤務時間外 | 102 | 58.0 |
合計 | 176 | 100.0 |
わいせつ行為等が行われた場面で最も多かったのが、「その他勤務時間外」であり、全体の58.0%(102件)を占めている。続いて、「部活動」(11.9%、21件)、「放課後」(10.8%、19件)となっている。
(9)わいせつ行為等が行われた場所
わいせつ行為等が行われた場所 | 件数(件) |
ホテル | 24 |
自動車内 | 23 |
電車・バスなどの公共交通機関 | 14 |
保健室、生徒指導室等 | 33 |
自宅 | 12 |
運動場、体育館、プール等 | 13 |
職員室 | 4 |
教室 | 10 |
その他 | 43 |
合計 | 176 |
「その他」を除き、わいせつ行為等が行われた場所で最も多かったものは「保健室、生徒指導室等」であり、33件となっている。続いて、「ホテル」24件、「自動車内」23件となっている。
※該当事項が複数ある場合には、最も当てはまるものひとつを選択回答。
(10)わいせつ行為等の態様
わいせつ行為等の態様 | 件数(件) |
体に触る | 64 |
性交 | 31 |
盗撮・のぞき | 19 |
接吻 | 17 |
会話などにおける性的いやがらせ | 9 |
痴漢行為 | 9 |
陰部等の露出 | 3 |
文書・画像等(メール等を含む)による性的いやがらせ | 10 |
わいせつなビデオ・DVDの販売・頒布等 | 2 |
その他 | 12 |
合計 | 176 |
わいせつ行為等の態様で最も多かったものは「体に触る」であり、64件となっている。続いて、「性交」31件、「盗撮・のぞき」19件となっている。
※該当事項が複数ある場合には、最も当てはまるものひとつを選択回答。
引用:“別紙1わいせつ行為等に係る懲戒処分等事案の具体的な状況について.”文部科学省.http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/_icsFiles/afildfile/2009/12/25/1288132_16.pdf,(参照2010-07-06).