第23回障がい者制度改革推進会議(H22.11.1) 大久保常明委員提出資料
教科書・教材のアクセス問題への提案
2010年10月26日
委員名 大久保 常明
1.現状の問題
教育における合理的配慮の必須条件の一つである、自分で読んで理解できる教科書・教材が保障されていない生徒が少なからず存在しています。
その結果、学習機会から疎外され、社会的自立が損なわれてしまう人々が多くいます。
2.最近の動きと残された課題
教科書バリアフリー法(平成20 年6 月18 日公布「障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律」)の成立と著作権法の改正(平成21 年6 月19 日公布、平成22 年1 月1 日施行)が行われ、点字教科書、拡大教科書の提供が実現しました。
この制度を評価しますが、一方で、先送りとなり、いまも取り残されている問題があることを指摘したいと思います。
3.解決に向けて
教科書バリアフリー法の立法趣旨および著作権法の改正趣旨を活かして、すべての障害児者が教科書・教材のアクセスを保障される環境をつくるために、以下の改正を行う必要があります。
①アクセシブルな電子データでの教科書、教材の保障を国の責任において実現する。
②教科書会社自らが上記の電子化ファイルを紙の教科書と共に出版することを時限で奨励し、一定期間後に義務化する。