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公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会

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日時:2013年02月03日(10:30~16:00)
場所:戸山サンライズ 大研修室
 

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障がい者制度改革推進会議 第32回(H23.5.23) 資料2-1-11

災害救援活動の概要

資料提供団体名:一般社団法人全国心臓病の子どもを守る会

1.被災状況の確認

(1) 被災した障害者の安否確認を(①行った

(2) 確認状況

  岩手県 宮城県 福島県
どのような人を対象に、調査したか 会員(病児者と家族) 会員(病児者と家族) 会員(病児者と家族)
① 調査対象の総数 37世帯 59世帯 93世帯
② 調査をした人数 37世帯 59世帯 93世帯
③ ②のうち不明      
④ ②のうち死亡   1名  
⑤ ②のうち、支援を必要とする人の人数      

2.被災者のニーズ把握と支援内容

(1) 被災した障害者のニーズ把握を(①行った

(2) 被災した障害者への支援を(②行うことは困難

3.上記以外のその他の支援活動

○以下の医療情報の情報を収集して被災地支部にむけて発信

  • 先天性心疾患についての医療機関の受け入れ状況について学会へ問い合わせ
  • 被災県外の専門医療機関について受け入れ体制状況を各県の医師を通じて情報収集
  • 在宅酸素についての供給体制を酸素会社に問い合わせ

○国からの「事務連絡」等についての情報を被災支部へむけて発信

○被災地での様子を全国の県支部へ発信、全国からの激励を募る

○義捐金を募る

4.支援での課題等

○施設などの障害者と違って点在している在宅障害者の状況や支援ニーズの把握は困難。そのため家族への負担が大きくなっている。

○見た目ではわからない内部障害者は日常的にもその障害の特性が理解されていない。そのような中で他の被災者以上の特別の支援を声にして求めるということを声にして発信するが難しいので、行政側からの公的な名簿(身体障害者手帳、慢性疾患患者、小児慢性疾患患者など)をつかってのニーズの掘り起こしと対応が必要。

また、普段からの内部障害への理解を広めることが課題。

○内部障害者は医療の供給が死活問題であるが、医療機関や薬の情報が届かない。緊急時に必要な医療を受けられるようコーディネートと相談機関が必要。

○難病、慢性疾患患者は、医療の集約化によって対応できる医療機関が限られている。各県に1~2あるか、場合によっては県外の医療機関にかかることも必要となる。患者と医療機関をむすぶ交通手段、燃料が途絶えることのないような対応が課題。

○病院の電力供給に関するバックアップの基準がないために、緊急対応ができない医療機関が出た。電力供給が絶たれた場合でも、最低限の検査、治療ができる自家発電を備えるなどの基準を設けること。

○病児への心のケアはたいへん重要。また、病児を育てる親についても精神的に孤立をしないようにするためのケアが必要。

※当会でまとめた緊急要望書を資料として添付します。


2011年5月2日

内閣総理大臣(政府緊急災害対策本部長)
菅 直人 様

一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会
会長  斉藤 幸枝
〒170-0013 東京都豊島区東池袋2-7-3 柄澤ビル7F
TEL.03-5958-8070

福島県心臓病の子どもを守る会
会長  茂木 好子
〒960-8163 福島市方木田字高屋1-13
TEL.024-539-7703

心臓病児者の避難生活の改善についての要望

大震災から、50日が経とうとしています。今も、最大限の努力で復興に立ち向かわれている関係者の皆様の頑張りに心から敬意を表します。

さて、当会は心臓病児者への社会的認知を高め、医療・福祉制度の拡充を求めて運動してまいりました。今回の震災では、たいへん多くの患者も被災し避難所で困難な生活を送っております。内部障害である心臓疾患は表面上わかり難く、また、体調の変動が大きいなどの特有の問題点があります。多くの被災者は、多くの患者と家族は自分たちだけが辛いのではない、わがままを言ってはいけないと我慢をしながら生活を送っています。しかし、我慢の結果、病気の悪化、余病併発などの危険があります。被災者のなかに、該当する内部障害者がいないか、速やかに災害弱者としてご配慮をいただきますようお願いいたします。

○心臓病児者の特徴

  • 気温の変化により体調が変動します。寒さだけでなく、暑さにも弱いです。
  • 多くの患者が通院しながら在宅で生活していますが、常に医療を必要としています。
  • ほとんどが外見上はわかりません。
  • 風邪をひくと肺炎などにかかり、それによって生命の危険におよぶおそれがあります。

○現状では

  • 体育館等の避難所での生活は、寒さから体調を崩す危険性があります。
  • 大勢の人との接触により感染症の危険性があります。特に風邪の感染を防ぐのは困難です。
  • 医療器具(酸素など)を必要とする患者は体育館での避難生活は困難です。
  • 放射線による、とりわけ子どもたちへの健康被害が心配されるなか学校生活等の集団生活が開始されましたが、心臓病児者にとっては健康管理が一層複雑かつ困難な状況となっており、不安を訴える声が大きくなっています。

以上のことを踏まえて以下のことについての配慮をお願いいたします。

配慮していただきたいこと

  1. 心臓機能障害者を災害弱者と位置付けて仮設住宅、仮住まいの優先入居をさせてください。
  2. 多くの患者は階段を自力で登れないなど行動に制限があります。公的な住居の提供を待てず患者家族が独自に仮住まいを探す際には個別のニーズに応じられるようにしてください。
  3. 体育館での避難が難しく、公的な住居の提供の順番を体調面から待てず、やむなく、自費での仮住まいを始める患者家族がいますが、収入がない状態での支出のみが発生する生活が大きなストレスになっています。一般のアパートなどに入居した場合、賃貸料を公費負担としてください。
  4. 被災者のなかの患者の数と何が必要なのかを把握して援助をしてください。
  5. 子どもたちが集団生活を送る学校等が地域で最も安心できる場となるよう、放射線基準値を、県独自に低く設定し直してください。また、このたび郡山市が独自に校庭の表土を除去する事を決定されましたが、県全域の子どもたちが守られるよう、このような施策に県として積極的かつ迅速に取り組んでください。

末筆ではありますが、被災されたすべての方々が一日でも早く安心した生活を取り戻されますよう願っております。


2011年5月9日

内閣総理大臣
(政府緊急災害対策本部長)
菅  直人様

厚生労働大臣
細川 律夫様

一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会
会長(代表理事)斉藤 幸枝
〒170-0013 東京都豊島区東池袋2-7-3 柄澤ビル7F
TEL.03-5958-8070 FAX.03-5958-0508

東日本大震災に関わる緊急要望書

東北地方を中心に、広範な地域に深刻な被害をもたらしている東日本大震災から、もうすぐ2ヶ月になろうとしています。被災した心臓病患者とその家族が元の生活をとりもどすまでには、まだ多くの課題があります。とりわけ、外見からはわからない心臓病児者については、今回の震災対策のなかでも見過ごされていると思います。患者の多くは、地域の普通学級に通い、一般の職場のなかで仕事をして、家族に支えられながら在宅で生活をしています。また、心臓病患者が通院するのは専門病院に集中をしており数も限られています。そうした心臓病児者のおかれた状況にも目をむけながら、これからの震災対策をすすめていただくよう切にお願いいたします。また、今起こっている問題は、施策の遅れや医療供給体制の足りない面など、日頃私たちが改善のお願いをしてきたことです。復興にあたっては、震災が起こる前の状態にもどすということではなく、長期的な見通しをもって、施策や社会基盤などの改善をしていく方向で対策を打ち出していただきますようお願いいたします。

私たちの会としては、中長期的な展望をもった要望を今後行っていきますが、当面、緊急にお願いしたいこととして、次のことを要望いたします。

- 記 -

1.避難所生活で生活をしている心臓病の患者は、感染症や寒さなどにより病状が悪化する恐れがあります。一般の避難所の生活は患者にとっては耐えられるものではありません。早急に患者の所在を確認して、患者とその家族が安心して生活できる場所を、優先して確保してください。

2.治療上必要としている医薬品が足りていません。また、全国的にカテーテルなどの医療機材や機器が不足しています。通常もらっていた日数分だけの薬がもらえないなど、患者・家族は不安な思いでいます。各専門医療機関での実態を把握して、必要な医薬品、医療機器が早急に安定して供給されるような措置を講じてください。

3.先天性心疾患患者を受け入れできる医療機関は限られています。そうした専門の医療機関の診療体制を一日も早く日常の体制にもどしてください。

4.震災によって雇用情勢が厳しい中にあって、避難などにより体調を崩して仕事を休まざるをえない患者は健常者以上に雇用に不安を抱えています。内部障害者が不利な状態に陥らないよう、また長期にわたって療養が必要となった場合でも雇用継続が保障されるよう、国や行政が必要な処置を講じてください。

5.計画停電の実施時には医療機関を計画から外すようにしてください。また、停電が余儀なくされる場合においても、「治療に必要となる最低限の病院機能は維持できるよう、国や電力会社の責任において十分な対策を行ってください。

6.在宅で生命を維持する医療機器を使用しなければならない患者家族は、長時間の停電に対するバックアップ設備が無く、命に関わることから、電力不足が予測される現状にとても不安な日々をおくっています。一日も早く不安が解消されるよう、必要な措置を速やかに講じてください。

7.節電のため、公共機関のエレベーターやエスカレーターが動かなくなり、移動に大きな負担となっています。身体的負担が大きくなるような節電対策は行わないようにしてください。また、稼動しているエレベーター等への案内表示を、障害者が利用しやすいように障害者の目線で講じるようにしてください。

以上