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編集後記

 この冬は3回スキー旅行に行く予定です。昨年はあまり行けなかったので、今年はできる限り行くぞと友だちと誓い合ったのです。そういうことで、1月は2回、越後湯沢のスキー場へ行ってきました。越後湯沢には7年来通っている障害者スキー・スクールがあり、今回もそこのインストラクターに付いてもらいました。
 そのスキー・スクールは障害者を専門に教えているところで、身体、視覚、聴覚を問わず教えてくれます。スキー場や宿まで送迎もしてくれるので、車を持っていない私はとても助かります。
 今年の1月から3月までの週末はほとんど予約でいっぱいだそうですが、設立から何年かは生徒数が少なく、スクールとして継続できないのではないかと心配したこともありました。でも、インストラクターの人たちは、スキーが本当に好きで、障害者を教えることを心から楽しんでいるので、苦しいときも乗り越えられたそうです。
 そういう人たちに教えてもらっているので、スキーに行くのが毎回楽しみで、少しずつですが上達も見られます。私はつくづく「生活を楽しんでいるなぁ」と思います。

(O)


 2月の上旬にアメリカで行われているデジタル放送の状況について話を聞く機会がありました。アメリカでは、まだ試験放送の段階で、2006年までに完全にデジタル放送に移行する予定です。
 デジタル放送の利点の一つに、双方向構成があげられます。今までは一方的に受信するだけでしたが、送信、配信ができるということです。たとえば、必要に応じて映像、音声のほかに、字幕を選んだり、解説文を選ぶことができます。実際に映像のデモを見て、その可能性に驚きました。これが実現すれば、障害のある人も情報を得ることができます。
 日本でも、今年の12月からBS放送で試験的にデジタル放送が始まります。デジタル放送の可能性に大いに期待をしたいところですが、現実には問題も多いようです。それは現在の著作権の問題や、また、受像機がすべてのアクセシビリティを受け入れているものであるかどうかの疑問も残ります。
 新しい試みが行われるときにこそ、障害のある人も含めて、すべての人が使える仕組みを考えてほしいものです。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
2000年3月号(第20巻 通巻224号)