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ヘルパーとなって

室井常代

●仕事について

 私は以前、看護婦をしていた経験を生かす為、ヘルパー2級の資格を取得し現在(平成12年6月)よりヘルパーの仕事に着いています。現在に至るまでいろんな仕事に就きました。梅干し加工業の作業員、スーパーマーケット店員など。どの職種も時給が安い上に人間関係は複雑で時々他の店員と職場でケンカしたこともありとても大変でした。
 その都度、雇用センターのジョブコーチにアドバイスを受けながら仕事を続けて来ましたがストレスが次第にたまりその上体調が思わしくない日々が続き転職を図ることに決めました。しばらく休養をとりながら次の仕事を探しましたが不況のあおりを受けて仕事が少なく、また職業安定所を訪ねてもなかなか紹介もしてもらえず障がい者の就職について大きな壁があることを体験として身にしみこみました。ましてその障がい者のなかでも精神障がい者は偏見と差別のなかで仕事を探さなければならないですから、このような困った時に雇用センターからヘルパー研修がある事を知らされ受講する事となりその資格を得た上で今の仕事に就くことが出来ました。
 ヘルパーの仕事の内容も大変ですが、今の仕事の方がやりがいがあり人生の大先輩にあたる利用者を相手に生活の援助をするということは機転と応用力が必要となってきます。もちろん同僚や訪問先の利用者と人間関係がスムーズに行くという保証はありません。
 時には気むずかしい利用者を相手に家事援助や身体介護についていろんな要求が出されるので時々悶々とする時もあります。また、利用者にほえっとばされたりする事もありそれに対しどこが悪いのか悩んだりもします。ヘルパーになってやっと2年以上経過しふと気がつくともう2年も過ぎたのかと思います。
 今、振り返るとヘルパーの仕事が最初に比べると要領も良くなりここに至るまで主任にいろいろと注意されたり訪問先での厳しい指導に苦労しました。勤めている事業所の業務内容については毎日雇用センターで就労日報を記入しておりそれらを元にいろんな相談や指導を受けていることが大きな支えになっています。私は、約3ヶ月に一度の周期で調子が悪くなり今までに4日間休みましたが、雇用センターの職員さんの助言や気分転換を図らせてくれたりとても感謝しています。これから仕事を続けていく為の課題は、常に120%以上頑張りすぎるところがあるので80~90%ぐらいに押さえ今の仕事を長く続けられるように頑張りたいということです。
※『Workers Times』Vol.1(ワーカーズクラブ発行)より転載

(むろいつねよ 精神障がい者の働く仲間の集団ワーカーズクラブ)