「ノーマライゼーション　障害者の福祉」　2004年3月号

みんなのスポーツ

つたえるスポーツ

みんなのスポーツでは、「するスポーツ」以外のスポーツとして、「みるスポーツ」や「つくるスポーツ」をすでに紹介（本誌２００３年２月号５７～６１頁および２００３年７月号６０～６４頁を参照）してきましたが、今回は「つたえるスポーツ」を提案します。

「つたえるスポーツ」は、自分がプレーに参加しているか、していないかはあまり問題となりません。あるスポーツの場面を文章や写真、ＶＴＲ映像などを通して、他者に伝えていくことが唯一のポイントです。こうして伝えられた情報をもとに、情報発信したものと、情報を受け取ったものの間にやり取りが生まれ、お互いにスポーツを楽しむことができれば、一層豊かな展開となります。

もし自分がプレーに参加したうえで伝えていくような場合には、「するスポーツ」の延長線上となり、逆にプレーはせずに、自分が見たり聞いたりしたものを伝えていくような場合には、「みるスポーツ」の延長線上となります。また、自分がマネジャーなどで参加しているチームの活動を伝えたり、自分たちで工夫してつくったスポーツ種目を紹介していくような場合には、「つくるスポーツ」の延長線上です。このように、「つたえるスポーツ」は「する」・「みる」・「つくる」の各スポーツ活動と密接に関連した取り組み、といえます。

前述で、「文章や写真、ＶＴＲ映像などを通して、他者に伝えていく」と書きましたが、インターネットの普及が劇的に進んだ現在では、何といってもホームページを中心とした、Ｗｅｂ上での不特定多数に向けた情報発信が核となっていくことでしょう。そこで、ホームページで「つたえるスポーツ」を始めてみようかなーという方に吉報があります。

これまでホームページの作成は結構大変そうだから、としり込みされていた方も多かったと思いますが、初心者向けのホームページ作成ソフトを使えば、本当に簡単に作れるようになりました。

また（ここからが吉報）最近では、より簡単にホームページを作成可能な「ブログ」というサービスが始まっています。「ブログ」では、ほとんど文章を書くだけの作業でホームページがアップできてしまうで、とても簡単です（最初に若干の設定作業はあり）。また、写真も容量には注意が必要ですが、掲載可能です。ご興味のある方は、ぜひインターネット上で「ブログ」というワードで検索してみてください。ちなみにブログという言葉は「Ｗｅｂ（ウェブサイト）＋ｌｏｇ（ログ）＝Ｗｅｂ　ｌｏｇ（ウェブログ）」の略語だそうです。

（田川豪太　横浜ラポール）