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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2006年5月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編●電車の乗車券購入について、他●

提案:村岡美和 イラスト:はんだみちこ

村岡美和(むらおかみわ)さん

昭和48年、東京都出身。先天性高度難聴に、28歳の時、網膜色素変性症を合併し、盲ろうとなった。現在は、社会福祉法人全国盲ろう者協会で当事者職員として、盲ろう者の日常生活相談などに携わっています。


電車の乗車券購入について

運賃表は、乗車券発売機の上、もしくは自分の身長より高い所に表示されている駅が多いですね。弱視の私には、字が小さくて見えません。望遠鏡でのぞけばよい、と歩行訓練士から教わったこともありますが、私はまだ持っていません。または、近くにいるだれかに声をかけて、「○○駅まで、いくらと書いてありますか?」と聞けば済むのでしょうが、私は耳も全く聞こえませんから、人とコミュニケーションするのも面倒な私は、あることを思いつきました。

まず、乗車券発売機では、適当に、次駅くらいまでの区間を購入しておきます。目的の駅に下車したら、改札口の手前にある自動精算機へ行き、そこで精算すれば解決します。


料理する時

まな板は、「白黒まな板」を利用しています。切る食材に合わせて白い面か黒い面を選べるまな板です。大根やタマネギなど白っぽい食材を切る時に、白いまな板ではどこにあるのかがわかりにくいですが、この白黒まな板の黒い面を使用すれば、はっきり認識でき、見やすくなります。もちろん、フライパンや鍋、炊飯器の釜も、表面が黒色系のものを選びます。

お醤油は、白色のスプーンで計るようにしています。こしょうや塩をふる時は、片手のひらにかけて確認しながら調整しています。

*この白黒まな板は、「大活字」で購入できます。(TEL 03―3259―2200.FAX 03―5282―4362)


洗濯ばさみの大活躍!

仲間や友人と飲みに行くときの話です。最近の居酒屋は、靴を下駄箱に入れてから店内に上がるお店がたくさんありますね。しかも店内の明かりが薄暗かったりすると、靴の色も形もみんなほぼ同じに見えてしまって、自分の靴はどこにしまったのかわからなくなってしまったことがありました。そんな時に、自分の靴に、洗濯ばさみを挟んでおけば、迷わずに済みます。ちょっとした簡単な工夫をすることで、新たな発見をしては不便さが軽減し、より生活も楽しくなりますよ~。