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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2008年3月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編●包丁や火を使わない簡単料理術、他●

提案者:大塚隆一/叶谷昇/白崎好美 イラスト:はんだみちこ

今回は、「ポリオの会」の会員の方々の工夫をご紹介します。みなさん、障害の状態に合わせていろいろな工夫をされています。


包丁や火を使わない簡単料理術

大塚隆一(おおつかりゅういち)さん

一食100円以内で、包丁もフライパンも使わず、レンジを使い、テーブルに座って作れる簡単焼きそばを紹介します。準備するものは、市販の焼きそば(三食袋入り、粉末ソース付き)、キャベツの葉2~3枚、ウインナーソーセージ2~3本、耐熱容器(そのまま食器として使える丼形のもの)、容器の蓋またはラップ、ハサミ。

まずは焼きそばを袋から出しほぐして容器に広げます。次にソーセージを食べやすい大きさにハサミで切りその上に並べます。水洗いしたキャベツの葉2~3枚を適当な大きさにちぎりその上に散らします。最後に粉末ソースを全体にふりかけます。蓋またはラップをして、レンジでお任せ加熱。レンジのお知らせサインが聞こえたら、蓋を取り、箸でよくまぜたらでき上がりです。ソースの後にカレー粉を加えればカレー焼きそばにも変身。

あなたのアイデア次第でオリジナル焼きそばを作りましょう。よぉ~く冷やした白ワインで召し上がれ。


手動車いすの夜間事故防止の工夫

叶谷昇(かのうやのぼる)さん

外出の時に前方は当然ですが、後方から来る自転車などに、こちらの存在を示し追突事故から身を守る方法のいくつかを紹介します。

まず、横方向―ここには自転車屋さん等で市販されているスポークに付ける三日月型や丸型の反射板を付けます。車輪が回転するとけっこう目立って有効です。問題は後方からの視界です。背もたれに反射テープを付けるのが一番簡単で有効でしょうが、移動しているのが分かりにくくてしかも後方からの車や自転車が光を出していなければ反射もなく、かなり近くになって気が付く状態になります。できれば、より高い位置で発光してさらに点滅している物を取り付けると完璧でしょう。

簡単に入手できて加工できるといえば、道路工事の時に交通整理に使う合図灯(誘導灯)を左右の押し手の横に紐か針金で立てて取り付けてはいかがでしょう? これなら車いすの幅も分かりますし、高さと距離も相手に分かってもらえると思います。牛の角に松明を想像してみてください。


簡単足湯

白崎好美(しらさきよしみ)さん

私はポリオで片足が悪く、そのため健足は、それをかばうためにかなり疲れます。外出して疲れたときは、フットバスをします。電動フットバスもありますが、重くて出すのが面倒くさいし、そんなときは簡単足湯をします。

最初はバケツでやっていましたが、お湯を入れると重い。もっと少量のお湯でできるものがないかなと思い周りを見回したら、直方体のゴミ箱が机の端にありました。

そのゴミ箱は幅が15センチくらいで、長さが25センチ、高さが30センチくらい。それに、熱めのお湯を足首がつかるくらい入れます。ソファに座って、そこに片足ずつ10分くらいずつ入れます。そうすると、お湯に入れている部分が赤みを帯びてきます。すると、血行が良くなるので足が軽くなります。またのどが渇くので、水分を取りながらやるといいと思います。あと、足を拭くタオルも用意してください。