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国連ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)
障害部門小委員会の活動について

上野悦子 (日本障害者リハビリテーション協会)

登録する文献の種類:
その他

情報の分野:
社会福祉、行政

主題:
国連ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)障害部門小委員会の活動について

著者名・研究者名:
上野 悦子(財団法人 日本障害者リハビリテーション協会)

掲載雑誌名:
JANNET NEWS LETTER

発行者・出版社:
財団法人 日本障害者リハビリテーション協会

巻数および頁数:
第11巻 2頁

発行年月:
1996年10月

キーワード:
1.国際連合
2.アジア太平洋
3.非政府組織(NGO)

要約:
障害部門小委員会は現在、10の国連機関、16の国際NGO(障害当事者団体および支援団体等の非政府組織)、政府(域内政府が交代で会議に参加)、3のオブザーバーで構成される。(表参照)メンバーは、年1ー2回ESCAPで開催される委員会に出席する。また、CBR, 福祉機器などそれぞれの専門領域に応じてチームを編成し、中心となるチームコーデイネーターは、関心を持つ他団体とも広く協調して活動をおこなっている。
1993年から2002年までアジア太平洋障害者の十年が宣言されてから、この小委員会は、「十年」実施のモニターとしての役割も果たすようになった。

文献に関する問い合わせ先:
〒162 東京都新宿区戸山1-22-1
財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
Phone: 03-5273-0601
Fax: 03-5273-1523

国連ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)
障害部門小委員会の活動について

上野悦子 (日本障害者リハビリテーション協会)

国連ESCAP内には、障害分野において、政府間および国際機関、国際NGO(非政府組織)など関連機関間での情報交換、ネットワーク、機関間の活動調整を行う目的で設立された、小委員会(RICAP Subcommittee on Disability:障害部門小委員会)がある。この名称は、ESCAP内の機構改革にともない、1996年1月から従来の障害分野組織間タスクフォース会議から変更されたもの。
RICAP小委員会には、障害者部門の他、都市化、交通とコミュニケーション、貧困撲滅、麻薬、産業とテクノロジー、エイズ、女性と開発、人口と開発など全部で11ある。

ESCAP外観


障害部門小委員会は現在、10の国連機関、16の国際NGO(障害当事者団体および支援団体等の非政府組織)、政府(域内政府が交代で会議に参加)、3のオブザーバーで構成される。(表参照)メンバーは、年1-2回ESCAPで開催される委員会に出席する。また、CBR, 福祉機器などそれぞれの専門領域に応じてチームを編成し、中心となるチームコーデイネーターは、関心を持つ他団体とも広く協調して活動をおこなっている。
1993年から2002年までアジア太平洋障害者の十年が宣言されてから、この小委員会は、「十年」実施のモニターとしての役割も果たすようになった。
1995年5月にはESCAPは、アジア太平洋障害者の十年第1回政府間評価会議をバンコクで開き、政府代表の他、非政府組織合わせて250名が討議に参加した。

アジア太平洋障害者の十年第1回政府評価会議


この評価会議では4つの作業部会に分かれて、アジア太平洋障害者の十年行動課題の12の領域の実施のための目標と勧告を作成し、最終日に決議した。障害部門小委員会は、この目標と勧告の草案作りの段階からESCAP事務局を支援し、また評価会議においてはリソースパースンをつとめるなど、目標と勧告を最終案にまとめるのに貢献した。この目標と勧告は、1996年4月のESCAP総会において正式に承認された。

評価会議レセプションの模様
レセプションの模様


障害部門小委員会は、アジア太平洋障害者の十年行動課題の実施のため、様々な形でESCAPを支援している。たとえば、ESCAPの「障害者および高齢者のための障壁のない環境推進のためのガイドブック」作成にあたっては、RI(国際リハビリテーション協会)など障害部門小委員会のメンバーが協力した。また行動課題実施の一環として、開始が予定されている、中国とインドの政府間共同事業にも、関係機関の調整や、技術的支援において同小委員会メンバーは協力している。
現在、障害部門小委員会は、CBRの今後の方向を各方面の意見をまとめており、その結果は来年または再来年行われる十年中間年政府間評価会議で発表される予定である。

RICAPメンバー一覧

国際機関 1.アジア太平洋経済社会委員会
2.国連児童基金
3.国連開発計画
4.国連環境計画
5.国連婦人開発計画
6.国連難民高等弁務官
7.国際労働機関
8.国連食糧農業機関
9.国連教育科学文化機関
10.世界保健機構
非政府組織 1.障害者インターナショナル(DPI)
2.視覚障害者教育国際会議(ICEVI)
3.国際リハビリテーション協会(RI)
4.アジア太平洋障害者の十年推進NGO会議(RNN)
5.世界盲人連合(WBU)
6.世界ろう連盟(WFD)
7.世界知的障害者育成会(II-ILSMH)
など16団体
オブザーバー 1.SHIA(途上国の障害者団体を支援しているスエーデンの団体)
など3団体