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「JANNET NEWS LETTER」
(January 2002 第32号)
障害分野NGO連絡会(JANNET)発行

<トピック>

組織再編で躍進を目指すWBU-AP
(世界盲人連合、アジア・太平洋地域部会)

WBU執行委員 東京都視覚障害者生活支援センター、指導訓練課長
山口和彦

 昨年9月22、23の両日、WBU(World Blind Union世界盲人連合) のアジア地区再編に伴い、WBU-AP(WBUアジア太平洋地域部会)の第1回総会がバンコクで開かれた。総会では、新たに定款が決議され、それに基づき新役員が選出された。WBU-APの新役員として、会長にクア・チェン・ホック(シンガポール)、副会長にダニエル・タンガスリー(インドネシア)、事務局長にアイバンホー・タック・チョイ(マレーシア)、財務にジョナサン・モーセン(ニュージーランド)の各氏が担当することになった。
WBU-APは、20カ国の地域(オーストラリア、フィジー、ニュージーランド、パプアニューギニア、サモア、中国、香港、日本、韓国、モンゴル、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で構成されている。今回、WBU-APの活動目標として地域内での組織強化を重視し、より地域レベルに根ざした活動が展開できるようにアジア地域を3ブロック(東アジア、東南アジア、太平洋・オセアニア)に分割したことが特徴として挙げられる。東アジア地域は日本、韓国、中国とモンゴルから構成されているが、この東アジア地域代表に日盲連会長の笹川吉彦氏が選ばれた。また、WBUの執行委員のひとりに日本から私が選ばれたことでもわかるように各国の日本に対する期待が大きい。
総会に先立って行われた女性フォーラムでは、各国からさまざまな女性障害者に対する差別、偏見の実情が出された。貧困や社会習慣、宗教的側面など内在する問題は複雑ではあるが、WBUのキキ・ノードストローム会長が女性でもあり、視覚障害を持つ女性の地位向上のため一歩一歩運動を進めていかなくてはならないことが確認された。