実生活の場での歩行・生活行為の指導が基本
- 歩行向上(「量」と「質」)は生活不活発病予防・回復のポイント
- 「歩行が不安定になったら、すぐ車いす」ではなく、歩行補助具を活用自宅内では伝い歩き、もたれ・つかまりを活用
- 実生活の場での生活行為の指導
1 個別的・具体的指導のポイントは実生活での歩行
- 歩くのが困難になっている場合、そこからの回復は緊急の課題。
- 歩行はその他の生活行為に大きな影響を及ぼす代表的な生活行為(「活動」)であり、生活不活発病予防・回復のポイント。
2 T字杖だけに頼らない。車いすを使う前に歩行補助具の工夫を
- T字杖(写真)で不安定になってきたら車いすしかないと考えがち。 しかしシルバーカーや四点杖やウォーカーケイン(写真)のようなしっかりした歩行補助具の活用で、安全に歩けることが多い。
- 立って洗面や炊事を行う時などに、手を放しても杖自体で立っている。疲れた時に、もたれて体重を支えてもらうこともできる。
3 実生活の場での指導
- 歩行・その他の生活行為は、実際にそれを行う環境で指導することが効果的。
広い訓練室では困難なことでも、正しい指導を受ければ居宅ではできることが少なくない。 - 訪問指導で実生活の場で一緒に歩き、方向転換の仕方や止まっている時の安全な体重のかけ方、もたれ方などを指導していく。
- 室内歩行では伝い歩きが有効。家具などを移動させ、伝い歩きしやすくする。
- 立って洗面などをすることが難しい時は、洗面台や壁にもたれる方法の指導が有効。
- 物が床に落ちた時はどこにつかまってどう拾うか等、危険性を想定しての指導も大事。
T字杖 (これだけと 考えないように) |
四点杖 (安定がよく、 手を放しても立っている) |
ウォーカーケイン (非常に安定がよく、 多少もたれても大丈夫) |
シルバーカー (荷物を運んだり、 腰掛けて休める。 避難所,施設内でも使える) |