「障害者も参加する防災:知識を通じて固定観念を変えよう」アジア太平洋地域会議(仙台会議)
【障害インクルーシブな災害リスク軽減に関するアジア太平洋会議:知識を通じて発想の転換を】
2014年4月22日―23日 仙台
仙台メディアテーク
アジア太平洋地域は、災害の悪影響を最も受けている地域である。最近の日本の災害経験から得られたエビデンスによれば、災害時に障害のある人々が死亡する可能性は、一般の人々の2倍から4倍高い。高齢化と障害は密接に関連しあっているため、災害リスク軽減(DRR)において現在認められている不備に取り組む行動がとられなければ、その差はさらに広がるものと見込まれる。この地域では多くの国の政府が、災害リスク軽減にかかわる法的枠組み、政策および行動計画に、障害の視点を取り入れていない。したがって、ほとんどのESCAP地域において、物理的なインフラストラクチャーと災害対応サービスに、ユニバーサルデザインの原則が盛り込まれていない。公共サービスに関する広報は、多く場合、障害のある人々にとってアクセシブルではないフォーマットと言語で発表されている。非常口、避難所および避難施設は、バリアフリーではない傾向にある。このような欠陥のために、障害のある人々と高齢者は、特に災害に襲われた時に、さらに高い危険に曝される。
障害のある人々が、緊急時の備えとその他の災害リスク軽減策に定期的に関与することにより、災害発生時、その命が救われるとともに、リスクとダメージを予防し、最小限に抑えることができるようになる。「アジア太平洋障害者の『権利を実現する』インチョン戦略」は、ESCAP地域と世界に対して、相互に関連する、期限を定めた10の目標と、27のターゲットおよび62の指標から成る、地域内で合意の得られた、障害インクルーシブな、初の一連の開発目標を提供する。インチョン戦略目標7を通じて、この地域の各国政府は、障害インクルーシブな災害リスク軽減計画と行動の強化を約束した。
兵庫行動枠組(HfA):国とコミュニティの災害に対するレジリエンス構築は、災害リスク軽減に関する地球規模の義務であるが、障害への明確な言及はない。HfAは、2015年3月14日から18日まで、日本政府の主催により仙台で開催される、第3回国連防災世界会議で改訂され、強化されることになっている。この会議に先立ち、2014年災害リスク管理に関する太平洋プラットフォームが、2014年6月2日から4日まで、フィジーのスヴァで開催され、第6回アジア防災閣僚会議が、2014年6月23日から26日まで、バンコクで開催される。これらの会議は、DRRへの障害のインクルージョンを促進する、極めて重要な機会となる。これを背景とし、障害インクルーシブな災害リスク軽減に関するアジア太平洋会議が、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)により、リハビリテーション・インターナショナルおよび日本財団との協力の下に企画されている。この会議は、アジア太平洋地域の各国政府の災害リスク政策専門家と障害政策専門家、そして市民社会団体の障害のある人々の権利に関する専門家を、一堂に集めて開催される。
障害インクルーシブな災害リスク軽減に関するアジア太平洋会議の開催場所は、仙台メディアテークである。
原文:
Asia-Pacific Meeting on Disability-inclusive Disaster Risk Reduction: Changing Mindsets through Knowledge
22-23 April 2014, Sendai, Japan
Sendai Mediatheque
http://www.unescapsdd.org/events/asia-pacific-meeting-disability-inclusive-disaster-risk-reduction