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平成17年度 マルチメディアDAISY図書製作普及事業 総括報告書

はじめに

本書は、平成16年度/17年度に実施を行いました「マルチメディアDAISY図書製作普及事業」の総括報告書です。

事業の実施を行いました財団法人日本障害者リハビリテーション協会では、視覚に障害のある方々の国際標準規格の録音図書システムとして開発されたDAISY(アクセシブルな情報システム)の技術発展に伴い、認知・知的障害者への提供方法としての有効性を見出し取り組みを行なってきました。

平成16年12月に”発達障害支援法”が施行され、ディスレクシアなどの認知・知的障害者の学習支援ツールとしてマルチメディアDAISYに注目する人々が徐々に増えてきました。

2年間の事業の中では、マルチメディアDAISY製作講習会、DAISYサンプル図書の製作、キャンペーンセミナーの開催、DAISY製作支援ツールの開発等を行い積極的に普及活動を推し進めました。

本書においては、事業の一環として2006年1月29日(日)に開催を行いました”マルチメディアDAISYキャンペーンセミナー”の報告及びDAISYへの取り組み事例(認知・知的障害者をサポートするNPO団体、失語症の方の取り組み)、マルチメディアDAISYサンプル集のモニタリング結果を収録しています。

”マルチメディアDAISYキャンペーンセミナー”の講師は、当事業企画委員、有識者が務め、マルチメディアDAISYを使用した事例及び試みの紹介、普及に伴う課題の把握、今後の提言、DAISYの活用に関する意見交換及び討議を行い、2年間の活動を総括した充実した内容となりました。

モニタリングに関しては、平成16年度に製作を行った『マッチ売りの少女』『3匹のこぶた』『ごんぎつね』『蜘蛛の糸』及び平成17年度に製作を行なった『ねずみのよめいり』『はなさかじい』のモニタリングを本事業で形成されたネットワークの中で行いました。今後、本モニタリングによって得た声を今後のサンプル作りに積極的に生かしていく予定です。

本事業実施において、企画委員の皆様、札幌かかわり教室 二峰紀子氏、富山大学の水内豊和氏、社団法人 日本国際児童図書評議会の撹上久子氏、奈良デイジーの会の皆様、藤澤和子教育学博士、山本義久氏を始めとする多くの方々に多大なご協力をいただきました。ここに感謝申し上げます。